住宅建築に関わる仕事といえば、理系の人が適しているというイメージを持っている人が多いかもしれません。
とくに施工管理の仕事は、工事の責任者となるだけに専門的な知識が必要です。
では実際のところ、施工管理の仕事は文系出身の人でもできるのでしょうか?
結論として、もちろん可能であり、さらには未経験でも問題ありません。
また、実務経験を積み重ねスキルアップすることで、文系や理系に関係なく昇進や昇給のチャンスがあります。
そこで本記事では、文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由について解説したいと思います。
文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由
文系出身でも住宅建築における施工管理の仕事は十分に行えます。
そもそも施工管理の仕事とは、工事を工期までに完成させるために「工程管理」「安全管理」「品質管理」「原価管理」などの業務を行います。
文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由として、以下の通り大きく2つ挙げられます。
- 施工管理の適性に学問の分野は関係ない
- 施工管理技士資格は実務経験を満たせば受験できる
■施工管理の適性に学問の分野は関係ない
施工管理の仕事をするうえで、必要な適性があれば文系や理系などどのような学問を学んできたのかという点は基本的に関係ありません。
施工管理に求められる適性とは、例えば「コミュニケーション能力」や「マルチタスク能力」などが挙げられます。
とくに、施工管理者にとってコミュニケーション能力は重要なスキルといってよいでしょう。
というのも、ひとつの建築物を完成させるには、多くの専門業者や施工者に動いてもらわなければいけません。
工事に携わる人が働きやすい環境をつくり、それぞれの工事が次の工程へうまくつなげていけるよう、調整役を担うのが施工管理の仕事です。
そのために必要になってくるのがコミュニケーション能力で、どのような学問を学んできたのかということより、実務経験を積み重ねて身に付けるスキルともいえます。
もちろん専門的な知識は必要ですが、多くの人を束ね、同じ目的に向かって課題を達成するチームワークを構築していくことが求められる仕事なのです。
なお、施工管理者として求められる能力については「現場監督に必要な能力とは?【5選】」の記事でくわしく解説しています。
■施工管理技士資格は実務経験を満たせば受験できる
施工管理は基本的に資格がなくてもできる仕事ですが、ステップアップするためにも必ず目指すべき資格といえば「施工管理技士」です。
「施工管理技士」資格は、学歴を問わず、設定されている卒業後の実務経験を満たすことで受験が可能になります。
よって、文系であっても「施工管理技士」を取得することが可能であり、また取得後に責任ある仕事を任せられるようになるというわけです。
なお、「施工管理技士」資格を取得することで、すべての工事現場に配置が義務付けられている技術者として働けるようになります。
技術者とは「主任技術者」や「監理技術者」のことをいい、「施工管理技士」の資格を有していることなどが条件として定められています。
施工管理は未経験者でも需要が大きい
建設業界は、人口減少と高齢化の影響から深刻な人手不足にあります。
そのため、やる気のある人材なら未経験でも問題ありません。
施工管理は資格がなくても就ける仕事であり、働きながら経験と積み重ねることで資格試験を受けられます。
また、資格取得をバックアップしている会社も多く、取得後の手当て支給など待遇の向上も期待できるでしょう。
また建設業の仕事はハードなイメージが強く、とくに若年層にとっては魅力が薄いかもしれません。
しかし近年では、国が主導して働き方改革を強く推し進めています。
残業を減らし、能力に見合った給与がもらえるような制度を構築するなど、魅力のある環境づくりが少しずつ整備されています。
よって、未経験であっても将来を担える人材は需要が高く、またその傾向はこれからも続くでしょう。
まとめ
施工管理の仕事は、文系や理系も含め学歴は基本的に関係ありません。
ただし、施工管理の仕事でステップアップするのであれば施工管理技士資格の取得を目指しましょう。
必要とされる実務経験を積むだけで受験が可能です。
そして同時に、実務を通じて施工管理者として求められるスキルを身に付けるよう心がけましょう。
※この記事はリバイバル記事です。