文系出身でも住宅建築の施工管理はできる?

文系出身でも住宅建築の施工管理はできる?

住宅建築に関わる仕事といえば、理系の人が適しているというイメージを持っている人が多いかもしれません。 とくに施工管理の仕事は、工事の責任者となるだけに専門的な知識が必要です。 では実際のところ、施工管理の仕事は文系出身の人でもできるのでしょうか? 結論として、もちろん可能であり、さらには未経験でも問題ありません。 また、実務経験を積み重ねスキルアップすることで、文系や理系に関係なく昇進や昇給のチャンスがあります。 そこで本記事では、文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由について解説したいと思います。


住宅建築に関わる仕事といえば、理系の人が適しているというイメージを持っている人が多いかもしれません。
とくに施工管理の仕事は、工事の責任者となるだけに専門的な知識が必要です。

では実際のところ、施工管理の仕事は文系出身の人でもできるのでしょうか?
結論として、もちろん可能であり、さらには未経験でも問題ありません。
また、実務経験を積み重ねスキルアップすることで、文系や理系に関係なく昇進や昇給のチャンスがあります。

そこで本記事では、文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由について解説したいと思います。

文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由

文系出身でも住宅建築における施工管理の仕事は十分に行えます。
そもそも施工管理の仕事とは、工事を工期までに完成させるために「工程管理」「安全管理」「品質管理」「原価管理」などの業務を行います。

なお、施工管理の仕事内容については、「施工管理とはどんな仕事?とくに重要な4つの管理とは」の記事で解説しています。

文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由として、以下の通り大きく2つ挙げられます。

  • 施工管理の適性に学問の分野は関係ない
  • 施工管理技士資格は実務経験を満たせば受験できる

施工管理の適性に学問の分野は関係ない

施工管理の仕事をするうえで、必要な適性があれば文系や理系などどのような学問を学んできたのかという点は基本的に関係ありません。

施工管理に求められる適性とは、例えば「コミュニケーション能力」や「マルチタスク能力」などが挙げられます。
とくに、施工管理者にとってコミュニケーション能力は重要なスキルといってよいでしょう。

というのも、ひとつの建築物を完成させるには、多くの専門業者や施工者に動いてもらわなければいけません。
工事に携わる人が働きやすい環境をつくり、それぞれの工事が次の工程へうまくつなげていけるよう、調整役を担うのが施工管理の仕事です。

そのために必要になってくるのがコミュニケーション能力で、どのような学問を学んできたのかということより、実務経験を積み重ねて身に付けるスキルともいえます。
もちろん専門的な知識は必要ですが、多くの人を束ね、同じ目的に向かって課題を達成するチームワークを構築していくことが求められる仕事なのです。

なお、施工管理者として求められる能力については「現場監督に必要な能力とは?【5選】」の記事でくわしく解説しています。

施工管理技士資格は実務経験を満たせば受験できる

施工管理は基本的に資格がなくてもできる仕事ですが、ステップアップするためにも必ず目指すべき資格といえば「施工管理技士」です。

「施工管理技士」資格は、学歴を問わず、設定されている卒業後の実務経験を満たすことで受験が可能になります。
よって、文系であっても「施工管理技士」を取得することが可能であり、また取得後に責任ある仕事を任せられるようになるというわけです。

なお、「施工管理技士」資格を取得することで、すべての工事現場に配置が義務付けられている技術者として働けるようになります。
技術者とは「主任技術者」や「監理技術者」のことをいい、「施工管理技士」の資格を有していることなどが条件として定められています。

施工管理は未経験者でも需要が大きい

建設業界は、人口減少と高齢化の影響から深刻な人手不足にあります。
そのため、やる気のある人材なら未経験でも問題ありません。
施工管理は資格がなくても就ける仕事であり、働きながら経験と積み重ねることで資格試験を受けられます。

また、資格取得をバックアップしている会社も多く、取得後の手当て支給など待遇の向上も期待できるでしょう。
また建設業の仕事はハードなイメージが強く、とくに若年層にとっては魅力が薄いかもしれません。
しかし近年では、国が主導して働き方改革を強く推し進めています。

残業を減らし、能力に見合った給与がもらえるような制度を構築するなど、魅力のある環境づくりが少しずつ整備されています。
よって、未経験であっても将来を担える人材は需要が高く、またその傾向はこれからも続くでしょう。

なお、建設業界の働き方改革については「【建設業界の働き方改革】残業が減るって本当?」の記事でくわしく解説しています。

まとめ

施工管理の仕事は、文系や理系も含め学歴は基本的に関係ありません。
ただし、施工管理の仕事でステップアップするのであれば施工管理技士資格の取得を目指しましょう。
必要とされる実務経験を積むだけで受験が可能です。

そして同時に、実務を通じて施工管理者として求められるスキルを身に付けるよう心がけましょう。




※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


施工管理 現場監督 転職

関連する投稿


朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

毎日工事現場では、朝礼が行われます。一般企業でも朝礼を実施している会社はありますが、朝礼は朝の始まりの慣例で、特になくても問題ないのでは?と考えている方も多いかもしれません。しかし、工事現場において朝礼は非常に重要なものです。安全管理や工事内容を再度確認することで、その日1日を問題なく進行させることができます。この記事では、朝礼の目的や内容についてご紹介いたします。


【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

宅地建物取引士は、不動産取引の専門家として欠かせない国家資格で、略称として「宅建士」とも呼ばれます。 この宅地建物取引士は、不動産業界に携わる人にとって必須ともいえる資格ですが、建設業界でも活かせるとして注目されています。 では宅地建物取引士資格は、建設業界でどのように役立つのでしょうか? そこで本記事では、そもそも宅地建物取引士とはどのような資格なのか、また建設業界で働く人が取得することによりどのように役立つのかその理由について解説したいと思います。


【コンクリート技士・診断士】仕事内容や資格試験などを解説

【コンクリート技士・診断士】仕事内容や資格試験などを解説

建物をつくるうえで欠かせない材料のひとつにコンクリートがあります。 コンクリートは、建物の強度を左右する重要な役割を担うため、十分な品質を確保しなくてはなりません。 そのため、コンクリートを取り扱う業務では、高度な専門知識を有する人の存在が求められることが多くなっています。 建設関連の資格は非常に多くありますが、なかでも「コンクリート技士」および「コンクリート診断士」は、コンクリートのスペシャリストとして活躍できる注目の資格です。 そこで本記事では、「コンクリート技士・診断士」の資格を取得することで行える仕事内容や、資格試験の概要についてご紹介したいと思います。


【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

戸建住宅工事では、様々な検査が行われています。住宅は非常に高価な商品であり、不具合があったときに容易に交換ができないことや、欠陥により人の命に関わることもあるため、法令遵守の求められている基準が厳しいです。義務として行わなければならない基本的検査、義務ではないがより安心した検査となる任意的検査があります。これらについてわかりやすく簡単にご紹介いたします。


住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の新築工事では、雨が降ると工事を止めなくてはならないケースがあります。 工事を止めなくてはならないケースとはおもに外部工事になりますが、内部の工事については、屋根や防水、その他雨仕舞が終われば天候に関係なく進められます。 また、雨が降って工事が止まったとしても基本的に現場監督は休みにはなりません。 できる仕事をやる必要があり、そして日頃から忙しい現場監督にとっては滞っている業務を大きく前に進めるチャンスでもあります。 そこで本記事では、雨が降って工事が止まったときにやっておきたいことについて、とくに重要な5つをご紹介したいと思います。


最新の投稿


【営業で勝つために】住宅メーカーの研究をしよう!一挙にまとめてご紹介

【営業で勝つために】住宅メーカーの研究をしよう!一挙にまとめてご紹介

営業にとって、一番嫌なのが、他の会社にお客様を取られてしまうことではないでしょうか?住宅購入をしている方を見つけることが大変な営業です。せっかく購入意思が固いお客様にアプローチできたにも関わらず、今一歩のところで他社にしましたとなったときの落胆は、誰しもが経験したことがあるはずです。他社の住宅メーカーがどのような提案を行なっているのか簡単にご紹介いたします。


【営業も知っておくべき】住宅購入に使える補助金まとめ

【営業も知っておくべき】住宅購入に使える補助金まとめ

住宅購入は費用も多くかかり、なかなか踏み切れない方も多いです。しかし、日本経済を潤すために住宅の売買については、国も様々な施策を行っています。そこで、お客様に補助金制度を勧めることで購買意欲を高めることができます。多くの制度があり、条件も細かく設定されているものもあります。お客様が調べても、購入する住宅がその制度の条件にあっているかなどがわからない場合もあります。営業はしっかりとそれぞれの制度について理解しておきましょう。


【かんたんまとめ】住宅購入にかかるお金の知識

【かんたんまとめ】住宅購入にかかるお金の知識

住宅購入には、建物の価格だけでなく、それらの手続きにかかる様々な諸費用がかかります。これらの費用についての知識を、営業が持っていなければ、お客様は契約してからこんなに予算を用意できないという事態になってしまいます。事前にお客様が手持ち資金の不足がないように、どの程度の金額が何にかかるのかについて説明できるようにしましょう。営業はお金の話をしっかりできてこそ、お客様から信頼され、契約に結びつきますので、しっかりと把握しておきましょう。


住宅を建てる際の土地についての基礎知識まとめ

住宅を建てる際の土地についての基礎知識まとめ

住宅を建てるには土地が必要です。土地は広さだけで、特に他に気にしたことは無い!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実は土地一つとっても様々な知っておかなければならない知識があります。住宅関係の仕事をする以上、全て把握しておきましょう。土地の種類から、住宅を建てる上で注意しなければならない条件などについて、わかりやすくご紹介いたします。


住宅の構造とは?木造や鉄骨造などわかりやすくご紹介!

住宅の構造とは?木造や鉄骨造などわかりやすくご紹介!

住宅構造は、非常に多くの種類があり、専門家でないと複雑に感じるかもしれません。簡単に、木造や鉄骨造というものを勉強しても、ハウスメーカーによって様々な構法に各名称がつけられている場合もあります。この記事では、構造というものがどのようなものなのかについて簡単にご紹介し、それぞれの一般的な構法についてもご紹介いたします。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 資格 現場監理 働き方改革 台風