【業界裏話】新築住宅の利益は25%~35%!ハウスメーカーと工務店ではハウスメーカーの方が利益率が高い

【業界裏話】新築住宅の利益は25%~35%!ハウスメーカーと工務店ではハウスメーカーの方が利益率が高い

 新築住宅は1000万円を軽く超える商品です。土地も込みだと分譲住宅では3000万円、ハウスメーカーであれば5000万円は超えることがほとんどかと思います。その販売価格から社員の給与、下請けへの支払い、材料費、営業歩合へと振り分けられます。住宅業界へ転職を考えられている方は、どのくらいの費用がかかり住宅が建てられ、利益率はどのくらいなのか気になるかと思います。この記事ではそんな裏話をざっくりとご説明いたします。


住宅は土地の価格と、建物の価格は別で考える

 住宅価格は、建物の価格です。当たり前なのですが、注文住宅は価格が見えにくいことから、注文住宅の価格よりも、住宅サイトなどで建売の住宅の価格を見て勉強されている方が多いのではないでしょうか。そうすると建売の価格を見ると、土地と建物はセットの価格で表示されているため、よくわかっていない方もいらっしゃるかと思います。例えば建売3000万円の住宅であれば、そのうち土地の価格が1000万円だとすると建物の価格が2000万円と言うことになります。購入者の立場で言えば知らなくても良いかもしれませんが、住宅業界従事者としてはその土地の価値・相場、建物の性能・価値を把握できるようにした方が望ましいです(実際はすぐにわかるようになりますが)。

コラム:都心より地方の建物の方が住宅性能は高い?都心はコスパが悪い

 東京都心の建物は30坪の土地に25坪の住宅で5000万円もする住宅が販売されています。地方で考えるとものすごい高い価格ですが、普通のサラリーマンの方が普通に購入している価格帯でもあります。そこで、地方では60坪の土地に40坪で3000万円で販売されている住宅もあります。これらを比較した時、東京都心の建物は5000万円もして、ものすごく綺麗で性能が良い住宅なんだろうと思われるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。5000万円のうち3000万円が土地代ということがほとんどです。つまり建物代は2000万円と言うことになります。一方地方の3000万円の家では、土地代が500万円、建物代が2500万円という内訳がだったとします。こう見てみるとどうでしょう。地方の3000万円の建売住宅の方が実は値段も500万円も高く、価値は高いことになります。
 都心の利便性に3000万円払う価値を見出すか、地方でリーズナブルに住宅の性能が良い家に住むか。土地代を考えるとどちらがお得かその人の価値観によって変わってくるかもしれませんね。

粗利率の実態!工務店は25%程度、ハウスメーカーは35%程度

 販売価格から、実費(材料費、工事費用等)を引いた金額から見ると、粗利(あらり)率は工務店では25%程度、ハウスメーカーでは35%程度となります。よくある建売住宅で建物価格が2000万円の場合、500万円が粗利ということになります。実費としてかかる1500万円は材料費、下請けの工事会社への支払いとなります。そして下請けの工事会社も当然利益をとっていますが、20~30%程度の利益を確保しているようです。すべての利益を抜きに考えれば、2000万円のうち1000万円程度が実費と言えますね。ハウスメーカーの販売価格が理由は、このように利益率を高く設定しているからになります。
 500万円の粗利が出るというのは高く聞こえるかもしれませんが、決してものすごい住宅とは言えません。なぜなら住宅は工事開始から引き渡しまで半年以上かかるからです。半年以上かかって粗利が500万円しかないと言うのは、なかなか厳しいと言えるかもしれません。回転率の良い食品業界、物品販売などの方が短期で利益が確定するため、利益は出やすいこともあるためです。

土地の利益はどれくらい?不動産屋の利益は10%~30%程度

 土地代も込みの建売住宅の場合、土地の利益率はどのくらいなのでしょうか。その土地の売れやすさや相場などから異なりますが、おおよそ10%~30%程度のようです。例えば1000万円の土地の利益は200万円程度が含まれていると言うことになります。土地と建物をセットで販売している場合、この土地の利益と建物の利益を合算して、比較的利益率を抑えることで建売住宅は、注文住宅などより安価で購入できるようになっています。

まとめ

 建売住宅、注文住宅という販売方法の違い、工務店やハウスメーカーという建築企業の違いによって利益の生み出し方が違ってきます。引き渡しまでに半年以上かかることからも利益率としては企業にとってはなかなか厳しい現状もあるようです。
住宅営業の場合はこういった利益率、相場感をしっかりと把握した上で商談する必要があります。転職する上で、どのような価格帯の住宅を販売し、どのくらいの利益が出て、自分にはどのくらいの歩合が入ってくるのかという数字感覚を持つことは非常に重要です。



※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


住宅 利益

関連する投稿


【難しくない!】1つだけ守れば良い。現場監督のコミュニケーション

【難しくない!】1つだけ守れば良い。現場監督のコミュニケーション

現場監督は、よくコミュニケーション能力が必要で、発注者(もしくは施工会社)とお客様、職人と板挟みになってしまう、と聞きます。現場監督は、工事現場の一種の連絡ツールです。そのため、この連絡ツールとなっている現場監督がうまくコミュニケーションを取れないと、予期せぬトラブルに発展することもあります。しかし、いわゆる「話がうまい」「誰とでも仲良くなれる」といったようなコミュニケーションスキルは必ずしも必要ではありません。この記事では、1つだけ守れば、現場監督としてのコミュニケーションが上手くいく方法をご紹介いたします。


働き方改革!施工管理者の残業を減らそう

働き方改革!施工管理者の残業を減らそう

働き方改革が進んでいますが、施工管理の慢性的な長時間労働は、まだ改善の余地があります。会社によっては、全く変わらない状況のところもあります。長時間労働は、労働者を疲弊させるだけでなく、業界としても人手をすり減らしていくことは、長期的にデメリットしかありません。ではなぜ、施工管理は残業時間が多くなってしまうのでしょうか?業務を効率化させる方法は、何か、なぜ浸透していないのかについてご紹介いたします。


外構の基本|種類・役割や注意点

外構の基本|種類・役割や注意点

戸建て住宅において、施主様が気にしていないことも多い外構ですが、住宅環境を考える上では非常に重要な要素です。外構について工務店などの施工会社が、その予算や、必要性について認識していなければ、お客様が住んでから困ってしまいます。この記事では、外構の基本的な知識から、その役割、特に注意しなければならない境界などについてご紹介いたします。外構工事だけでも数百万円とかかることもあるため、設計時には最初に伝えておくべきことでもあります。


入居後のクレームを減らす!新築住宅設計時のポイント

入居後のクレームを減らす!新築住宅設計時のポイント

ハウスメーカー、工務店の営業などは、引き渡し後にお客様からクレームがあったという方は多いのではないでしょうか?クレームとは言わなくても、お客様の認識が、イメージしていたものと異なっており、不満が残ってしまうということもよくあります。こういったトラブルの中でも、汚れや、メンテナンスが必要だと思わなかったという不満が多いです。新築時には、メンテナンスのことをあまり営業も話したがらないです。そして、営業も建築士も、メンテナンスのことはほとんど知らないということもあります。この記事では、入居後のクレームを減らすために知っておくべき、住宅設計時のポイントについてご紹介いたします。


住宅電気設備の基礎|分電盤、配線計画など

住宅電気設備の基礎|分電盤、配線計画など

住むために欠かせないライフラインの一つである電気ですが、どのように住宅に引き込まれているのかをご存知ない方も多いのではないでしょうか?住宅関係で働く方は、最低限の知識は持っておくようにしなければいけません。また、住宅設計において、配線計画も非常に重要です。生活スタイルや一般的な配線を知っておきましょう。営業などは、設計者に任せることになりますが、工事中などにも各担当者が知識を持っていれば防げるミスもあります。では、住宅電気設備の基礎についてご紹介いたします。


最新の投稿


現場監督の仕事のコツ|打ち合わせ記録

現場監督の仕事のコツ|打ち合わせ記録

現場監督は、毎日、様々な部署や取引先、職人、発注者などと打ち合わせを行います。その際に、お互いに何を確認したのか、決定事項は何かなどを共有する必要があります。電話やメールでやりとりを行っていたとしても、お互いの認識が異なっていることもよくありますし、時間が経てば忘れてしまうものです。相手も多くの連絡を行っており、情報がごちゃごちゃになってしまっていたなんていうこともあります。現場監督は、打ち合わせの記録を的確に行うことで、業務効率を上げ、予期せぬミスを防ぐこともできます。この記事では、実務に役立つ打ち合わせ記録の仕方をご紹介いたします。


現場監督は、資格を取っても勉強を怠らないこと

現場監督は、資格を取っても勉強を怠らないこと

現場監督は、施工管理技士の資格を取るために勉強をするのが一般的です。しかし、資格をとってからも建築知識の更新を行うために、勉強を怠らないことが大切です。資格を取ったからと言って、全ての知識が入っているわけではないことと、全ての現場で対応できる知識というのは、完璧には身に付いていないためです。そうは言っても、勉強することが苦になっては続かないので、適度に楽しみながら勉強してみましょう。


【難しくない!】1つだけ守れば良い。現場監督のコミュニケーション

【難しくない!】1つだけ守れば良い。現場監督のコミュニケーション

現場監督は、よくコミュニケーション能力が必要で、発注者(もしくは施工会社)とお客様、職人と板挟みになってしまう、と聞きます。現場監督は、工事現場の一種の連絡ツールです。そのため、この連絡ツールとなっている現場監督がうまくコミュニケーションを取れないと、予期せぬトラブルに発展することもあります。しかし、いわゆる「話がうまい」「誰とでも仲良くなれる」といったようなコミュニケーションスキルは必ずしも必要ではありません。この記事では、1つだけ守れば、現場監督としてのコミュニケーションが上手くいく方法をご紹介いたします。


【工事現場の労災事故】冬に多い労災対策とは?

【工事現場の労災事故】冬に多い労災対策とは?

工事現場での労災事故は年間を通じて起こりますが、冬には、この季節特有の労災事故が多くみられます。 そのため、寒冷な現場環境では、季節に応じた対策をしっかりと講じなくてはなりません。 また、冬特有のリスクといえば気温低下による環境の変化になりますが、寒さを解消することだけにとらわれると安全が疎かになってしまうケースもあります。 よって、寒さ対策と安全対策は平行して検討することが重要なのです。 そこで本記事では、とくに冬に多い労災事故について、その内容と対策をご紹介したいと思います。


ホームインスペクターとはどんな仕事?資格は必要?

ホームインスペクターとはどんな仕事?資格は必要?

住宅業界では、さまざまな業種があり、それぞれの専門業者が担当する工事を行います。 そのなかで、住宅の売買や新築の際、劣化状況や不具合の有無などを診断する、いわゆる「ホームインスペクション(住宅診断)」と呼ばれる職種があります。 そして、この「ホームインスペクション」を実施する人が「ホームインスペクター」です。 では、「ホームインスペクター」は、具体的にどのような内容の仕事を行うのでしょうか? また、資格は必要なのでしょうか? そこで本記事では、「ホームインスペクター」の仕事内容や必要となる資格などについてご紹介したいと思います。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 営業 利益 職人 資格 転職