【資格を取る順番】現場監督がスキルアップするためのおすすめをご紹介

【資格を取る順番】現場監督がスキルアップするためのおすすめをご紹介

住宅工事の現場監督として転職や、スキルアップで有利になる資格について、そのおすすめの取得順序をご紹介いたします。建築関係の資格は、実務経験が必要なものが多く、思い立った時に試験を受けようをしても、受験資格自体がない場合があります。そこで、スキルアップにはしっかりとスケジュールを立て、勉強も効率化できる順番で受けるのが望ましいです。それでは、資格を取るメリットから、どの資格がを取るのが良いか、おすすめの順番についてご紹介いたします。


現場監督が資格を取る3つのメリット

現場監督は資格を取ることで、目に見えて待遇が変わります。そのため勤務を続けていく意思のある方は、積極的に資格を取得していきましょう。

・給与UP
・能力を客観的に示せる
・経験がない分野の知識もつく

の3つのメリットについてご紹介いたします。

給与UP

現場監督は、資格を持っているだけで資格手当がつく企業が多いです。月に1~5万円ほどの資格手当が入りますので、受験資格があればすぐに取って、給与を早めに上げた方が得です。例えば3万円の資格手当がつけば、年収36万円UPすることになりますので、5年間同じ仕事をしていても、180万円も給与に差がつきます。

また、資格を取得していることが出世条件になっている企業もあります。会社内でも客観的に評価をしやすい資格なため、積極的に取得していきましょう。

能力を客観的に示せる

お客様、工事現場の職人、社内での評価と能力を客観的に示すことができます。現場監督は、信頼を得られるかどうかで、仕事をスムーズに進めることができるかも決まってきます。そのため、資格を持っていることで、信頼されやすくなり工事を進めるにあたり関係者の不安なども取り除くことができます。

お客様も工事現場の現場監督が資格を持っていることで、安心して工事を見守ることができます。不安を抱えているお客様はクレームになりやすいです。クレームが少ない工事をするためにも資格を取得する方が良いでしょう。

経験がない分野の知識もつく

現場監督は、全ての工事種に関わらない場合もあります。同じような工事ばかりだと偏った現場経験と知識しか身につきません。

しかし、資格を取る勉強をすることで、実務経験がない範囲の知識も身につけることができます。また、今まで工事の管理を担当していたものも、より深い知識を身につけて現場に入ることで、レベルの高い管理を行うことができるようになります。

現場監督で重宝される資格3選

特に役に立つ資格を3つご紹介いたします。
・建築施工管理技士
・建築士
・二種電気工事士

これらの資格は、代表的な資格で現場監督はこれらの資格を最低限目指します。1級を取得することは難しいですが、2級は取得していることが望ましいでしょう。

建築施工管理技士

施工管理技士は国家資格で7種類あります。そのうち建築工事全般についての分野の施工管理についての資格になります。1級と2級があり、管理できる工事規模に違いがあります。

監理技術者、主任技術者という区分があり、1級は監理技術者、2級は主任技術者になることができます。1級建築施工管理技士の方が月収が5~15万円ほど高くなる傾向にあります。

建築士

建築士というのは、設計士というイメージがあるかもしれませんが、工事監理も建築士が行う場合があります。設計図通りの工事が行われているかなどの確認のため、小規模の工務店では建築士が管理も行います。大きい会社では、設計部門と工事監理部門で別れていることもあります。

二種電気工事士

一般住宅の電気工事は、資格を持っていないものが行ってはいけません。二種電気工事士の資格を持っていれば、一般住宅や店舗などの600V以下で受電する設備の工事に従事できます。

現場監督をしていると、ほんの少しの電気工事をすることが必要な場面があります。その際にわざわざ電気工事業者を呼ぶと、スケジュールに支障が出ることがあります。そのため、現場監督がすぐに対処することができると非常に役立ちます。

資格を取るオススメの順番

一般的には以下のように取得していくのが良いでしょう。

2級施工管理技士→2級建築士→1級施工管理技士→1級建築士

スキルアップを考える上で、どのような資格をどの順番でいつ頃試験を受けるかを目標にしていくようにしましょう。受験資格や勉強のスケジュールなどを考えた上で、働きながら無理のないペースで進めていきましょう。

2級施工管理技士→二級建築士→1級施工管理技士→一級建築士

受験資格や、勉強内容を考慮すると以下の順番が一番効率的です。

2級施工管理技士→二級建築士→1級施工管理技士→一級建築士

一般的な4年生大学卒業者の受験資格について見ていきます。(建築学科卒業生などは、受験資格で実務経験が緩和されるものもあるため、それらはここでは考えません)
受験資格
2級施工管理技士:1年6ヶ月以上の実務経験
二級建築士:実務経験7年以上
1級施工管理技士:2級建築士合格後5年以上の実務経験 or 実務経験15年以上
一級建築士:二級建築士の有資格者

一級建築士の資格を取るためには、最短8年です。一級建築士の受験資格は実務経験も必要とされていたのですが、令和2年から改正され、実務経験は必要なくなりました。

一級建築士まで取ってしまえば、職に困ることはほとんどないと言って良いでしょう。働きながら資格を取得することはなかなか大変ですが、必ず見返りのある資格といって良いです。

ぜひ一級建築士の受験資格も緩和されたので、目指してみるのはいかがでしょうか。




※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


現場監督 資格

関連する投稿


朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

毎日工事現場では、朝礼が行われます。一般企業でも朝礼を実施している会社はありますが、朝礼は朝の始まりの慣例で、特になくても問題ないのでは?と考えている方も多いかもしれません。しかし、工事現場において朝礼は非常に重要なものです。安全管理や工事内容を再度確認することで、その日1日を問題なく進行させることができます。この記事では、朝礼の目的や内容についてご紹介いたします。


【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

宅地建物取引士は、不動産取引の専門家として欠かせない国家資格で、略称として「宅建士」とも呼ばれます。 この宅地建物取引士は、不動産業界に携わる人にとって必須ともいえる資格ですが、建設業界でも活かせるとして注目されています。 では宅地建物取引士資格は、建設業界でどのように役立つのでしょうか? そこで本記事では、そもそも宅地建物取引士とはどのような資格なのか、また建設業界で働く人が取得することによりどのように役立つのかその理由について解説したいと思います。


【コンクリート技士・診断士】仕事内容や資格試験などを解説

【コンクリート技士・診断士】仕事内容や資格試験などを解説

建物をつくるうえで欠かせない材料のひとつにコンクリートがあります。 コンクリートは、建物の強度を左右する重要な役割を担うため、十分な品質を確保しなくてはなりません。 そのため、コンクリートを取り扱う業務では、高度な専門知識を有する人の存在が求められることが多くなっています。 建設関連の資格は非常に多くありますが、なかでも「コンクリート技士」および「コンクリート診断士」は、コンクリートのスペシャリストとして活躍できる注目の資格です。 そこで本記事では、「コンクリート技士・診断士」の資格を取得することで行える仕事内容や、資格試験の概要についてご紹介したいと思います。


【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

戸建住宅工事では、様々な検査が行われています。住宅は非常に高価な商品であり、不具合があったときに容易に交換ができないことや、欠陥により人の命に関わることもあるため、法令遵守の求められている基準が厳しいです。義務として行わなければならない基本的検査、義務ではないがより安心した検査となる任意的検査があります。これらについてわかりやすく簡単にご紹介いたします。


住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の新築工事では、雨が降ると工事を止めなくてはならないケースがあります。 工事を止めなくてはならないケースとはおもに外部工事になりますが、内部の工事については、屋根や防水、その他雨仕舞が終われば天候に関係なく進められます。 また、雨が降って工事が止まったとしても基本的に現場監督は休みにはなりません。 できる仕事をやる必要があり、そして日頃から忙しい現場監督にとっては滞っている業務を大きく前に進めるチャンスでもあります。 そこで本記事では、雨が降って工事が止まったときにやっておきたいことについて、とくに重要な5つをご紹介したいと思います。


最新の投稿


住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

営業は月末になると、その月の売上をなんとしてでも作ろうとします。どの営業でもそうですが、この際にお客様にメリットになるクロージングトークをしかけます。しかし、このとき営業が急すぎ、後々の工事になった時にトラブルになってしまった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、工事請負契約書を交わす際に注意しなければならない点についてご紹介いたします。


【営業で勝つために】住宅メーカーの研究をしよう!一挙にまとめてご紹介

【営業で勝つために】住宅メーカーの研究をしよう!一挙にまとめてご紹介

営業にとって、一番嫌なのが、他の会社にお客様を取られてしまうことではないでしょうか?住宅購入をしている方を見つけることが大変な営業です。せっかく購入意思が固いお客様にアプローチできたにも関わらず、今一歩のところで他社にしましたとなったときの落胆は、誰しもが経験したことがあるはずです。他社の住宅メーカーがどのような提案を行なっているのか簡単にご紹介いたします。


【営業も知っておくべき】住宅購入に使える補助金まとめ

【営業も知っておくべき】住宅購入に使える補助金まとめ

住宅購入は費用も多くかかり、なかなか踏み切れない方も多いです。しかし、日本経済を潤すために住宅の売買については、国も様々な施策を行っています。そこで、お客様に補助金制度を勧めることで購買意欲を高めることができます。多くの制度があり、条件も細かく設定されているものもあります。お客様が調べても、購入する住宅がその制度の条件にあっているかなどがわからない場合もあります。営業はしっかりとそれぞれの制度について理解しておきましょう。


【かんたんまとめ】住宅購入にかかるお金の知識

【かんたんまとめ】住宅購入にかかるお金の知識

住宅購入には、建物の価格だけでなく、それらの手続きにかかる様々な諸費用がかかります。これらの費用についての知識を、営業が持っていなければ、お客様は契約してからこんなに予算を用意できないという事態になってしまいます。事前にお客様が手持ち資金の不足がないように、どの程度の金額が何にかかるのかについて説明できるようにしましょう。営業はお金の話をしっかりできてこそ、お客様から信頼され、契約に結びつきますので、しっかりと把握しておきましょう。


住宅を建てる際の土地についての基礎知識まとめ

住宅を建てる際の土地についての基礎知識まとめ

住宅を建てるには土地が必要です。土地は広さだけで、特に他に気にしたことは無い!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実は土地一つとっても様々な知っておかなければならない知識があります。住宅関係の仕事をする以上、全て把握しておきましょう。土地の種類から、住宅を建てる上で注意しなければならない条件などについて、わかりやすくご紹介いたします。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 資格 現場監理 働き方改革 台風