営業の給与の内訳と実態(みなし残業手当とは)
営業の給与は、基本給、みなし残業手当、諸手当などが一般的な内訳になります。基本給は比較的低く設定されています。年齢が高い、経歴が素晴らしいと言ったこともある程度は考慮される傾向にありますが、基本給だけでは見合わない給与額になります。諸手当は企業によって月に2~5万円程度の額になります。
そして、ほとんどの求人情報に載っているのが、みなし残業手当になります。営業部は残業をしなければならないという差し迫った状況はほとんどありません。なぜなら、営業マンが仕事をセーブすれば、仕事がないからです。しかし実態としては残業をしています。それはお客様への資料作り、見込み客がいない場合、上司との打ち合わせなどが必ずあるからです。そこでみなし残業制度が導入されます。これは例えば月に40時間残業をしても、残業代をあらかじめ払っているというものです。なぜこのようにしているかというと、基本給20万円、みなし残業手当8万円とすることで、給与は月28万円と見えるようにするためです。基本給が28万円の場合、営業部と同じ残業時間をこなせば、月収28+8 = 36万円になります。営業部は売り上げがなければ残業しても仕事をしていないのと同じことなので、このようなみなし残業手当というものが導入されます。
もし営業で全く売れず、歩合給がない場合、働いている時間が長くても非常に低い給与となることがイメージできるかと思います。その代わり、営業歩合がつけば、高い給与をもらうことができるものです。売れない社員には給与を払わず、売れる社員に給与を振り分けているためこのようになっています。
住宅営業の歩合は1棟30万円?年間何棟売れるかで歩合が違う場合あり
注文住宅や分譲住宅(マンション)でノルマや歩合が異なります。注文住宅では1棟50~100万円程度。分譲住宅では1棟30~50万円程度といったところでしょうか。例えば分譲住宅の場合、3000万円の住宅を年間1棟だけ売った場合はどうでしょうか?
5000円です!!(会社により異なります)
びっくりされたでしょうか。実は年間1棟売っただけでは、歩合は低いです。0円のところもあります。ここから2棟目は20万円、3棟目は30万円、などと上がっていくことが多いです。年間ノルマが4棟などと決まっていて、4棟売れて初めて歩合がつきはじめる会社もあります。住宅営業ではトップの社員でも年間15~20棟ほどを売るくらいです。そのため全くの新人社員は年間4,5棟売れれば良い方といった場合もあります。
年収1000万円を超えるためには、年間8棟以上
歩合なしの年収が400万円だった場合、残りの600万円を歩合で稼ぐことになります。600万円の歩合を稼ぐためには、注文住宅で年間8棟を売れば可能になります。(8棟×80万円 = 640万円と計算した場合)
分譲住宅の場合は年間12棟程度を売る必要があります。(12棟×50万円 =600万円と計算した場合)20棟以上を売ると歩合ボーナスが出て年収2000万円を超える営業マンもいます。
年収1000万円を超えている社員は実は営業社員のうち、数%になります。求人情報などでモデルケースの年収などが出ていますが、それはあくまでもかなりうまくいっている営業社員の話です。実際はそこまで甘い世界ではなく、前述したように、年収の低い売れていない社員がいるから、年収の高いトップ営業マンがいる仕組みになっています。
売れる営業マンになればこれほど楽な仕事はない
年間10棟以上も売れる自信がない!という方も多いかもしれませんが、営業職というのは、できるようになってしまったらこれほど簡単な仕事はありません。1日中業務に追われるということもほとんどなく、比較的自由に仕事をすることができる職種ではないでしょうか。お客様が多くなればご紹介などもありますし、恒常的に数字はつくようになります。売れていれば給与は高いですから、生活にも余裕があります。そしてこれといったスキルが必要でもないことはとても重要ではないでしょうか。学歴も今までの努力も関係なく、誰にでも平等にチャンスはあります。もちろん簡単に営業で売れるようになるわけではありませんが、夢のある部署と言えるかもしれません。
まとめ
年収1000万円に届くためには、注文住宅では年間8棟もしくは分譲住宅では12棟程度を売る必要があります。営業社員のうちこれだけの給与をもらっているのはトップ層のものだけになりますが、年収600~800万円というのは一般社員でも全然可能です。営業がいなければ住宅はほとんど売れないといっても過言ではありません。営業がいるから売り上げが立つのです。誰にでもチャンスがあるので、ぜひ住宅営業にチャレンジしてみて高年収をゲットしてみてください!