労働者と分類する手段として「ホワイトカラー」や「ブルーカラー」といったワードを耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
「ホワイトカラー」のカラーとは、色を意味する「color」ではなく、襟を意味する「collar」になります。
つまり、仕事をするときに着用する衣類をイメージしているわけです。
しかし、「ホワイトカラー」や「ブルーカラー」など、具体的にどのような分け方をしているのでしょうか?
また、これら以外にも種類はあるのでしょうか?
そこで本記事では、「ホワイトカラー」や「ブルーカラー」とはどのような仕事を指していうのか、またその他のカラーについてもご紹介したいと思います。
ホワイトカラーとはなに?
ホワイトカラーとは、白い襟の衣類を着用することの多い仕事であり、デスクワークを中心とするような頭脳労働者を指していいます。
■ホワイトカラーの労働者人口について
厚生労働省によると、ホワイトカラー労働者の割合は、昭和45年の43.7%から、平成16年には55.2%を占めるまで増加しています。
厚生労働省:ホワイトカラー労働者の働き方について
戦後の高度成長期には製造業や建設業などがメインであり、頭脳労働者よりも肉体労働者のほうが労働者人口の割合は多くなっていました。
そんななか、第三次産業の発展や情報技術の著しい進化などの背景から、ホワイトカラー労働者の増加につながったと考えられます。
■ホワイトカラーの仕事内容について
ホワイトカラーの仕事は、おもに事務所内で行う業務を担当することが多くなります。
例えば、事務職や営業職、設計士、その他にも、公務員や弁護士、医師などがホワイトカラーの分類とされています。
ブルーカラーとはなに?
ブルーカラーとは、青い襟の衣類を着用することの多い仕事であり、生産業務を中心とするような肉体労働者を指していいます。
■ブルーカラーの労働者人口について
厚生労働省によると、ブルーカラー労働者の割合は、昭和45年の50%以上を占めていましたが、平成16年には半数を割るまでに減少しています。
戦後の高度成長期には、おもに製造業や建設業などがメインとなり日本経済を支えていました。
しかし、第三次産業の発展や情報技術の著しい進化、そして高学歴化も進み、ブルーカラーの労働者の減少につながったと考えられます。
また、今後もロボットや人工知能の進歩により、さらに減少する可能性もあるでしょう。
■ブルーカラーの仕事内容について
ブルーカラーの仕事は、工場や建設現場などの生産現場で行う業務を担当することが多くなります。
例えば、組立作業員や建築作業員、土木作業員、その他にも、配達ドライバーや農業従事者、自動車整備士などがブルーカラーの分類とされています。
その他のカラーは?
労働者には、ホワイトカラーやブルーカラー以外にもいくつかの分類があります。
その他のカラーとは、おもに以下の通りとなります。
- グレーカラー
- ピンクカラー
- グリーンカラー
- ゴールドカラー
- メタルカラー
■グレーカラー
グレーカラーとは、ホワイトカラーとブルーカラーの中間に位置する、あるいはその両方を併せ持つような仕事を指していいます。
例えば、工場の管理者や情報処理技術者などが挙げられます。
■ピンクカラー
ピンクカラーとは、女性が従事することが多い仕事を指していいます。
例えば、看護師や保育士などが挙げられます。
■グリーンカラー
グリーンカラーとは、環境に関する業務に従事する仕事を指していいます。
例えば、ソーラーパネル事業従事者やリサイクル関連従事者などが挙げられます。
■ゴールドカラー
ゴールドカラーとは、会社に使われない、または組織に頼らないなど、仕事に対して主体的に考えて行動する労働者を指していいます。
■メタルカラー
メタルカラーとは、高度な専門職に従事する仕事や、あるいは人工知能を搭載したAIロボットそのものを指していいます。
まとめ
ホワイトカラーとは、白い襟(collar)の衣類であるワイシャツを着用することの多い仕事を指していい、おもに事務所内でデスクワークを中心に行う頭脳労働者になります。
一方、ブルーカラーとは、青い襟の衣類である作業着を着用することの多い仕事を指していい、おもに工場や建設現場などで生産業務を中心に行う肉体労働者です。
このような分類をすることも減ってはきておりますが、自身に適性のある職業をしっかり選んで就くことが重要になるでしょう。