住宅のクレームは誰の責任?
住宅のクレームは、誰の責任でしょうか?職人であったり、現場監督であったり、営業自身のこともあったり、メーカーの責任の場合もあります。しかし、お客様が第一に不満をぶつけるのは営業であることが多いです。
営業にクレームが入ることを快く思わないスタッフもいますが、お客様は営業から住宅を購入しているので、営業にクレームがいくのは当然です。営業は、お客様からの窓口であり、契約の代表として見られているからです。
責任の所在は、追求すれば営業ではないかもしれませんが、お客様にとっては契約をした営業を通して不満を解消してほしいとするのは当然なのです。そして、その真摯な対応が会社の信頼を作っていきます。売りっぱなしでは、営業としても責任感がないと言われるのはそのためです。
クレームには、営業が対応しましょう
クレームには、営業が対応することで、お客様も比較的安心することができます。大きな買い物である住宅は、お客様の不安も大きくなりますので、迅速な対応が不可欠です。
■営業ができるクレーム鎮静術
営業がクレームをなるべく抑えるためには、何ができるでしょうか?
・営業が原因の場合
まずは迅速な謝罪が必要です。直接出向き謝罪を行いましょう。その上で、どのように対応するのかを具体的にいつまでにするかを提示しましょう。また、お客様に言うべきことは「決して適当な仕事をしようとしていたわけではなく、真剣に向き合わさせていただいた上で、ミスが怒ってしまった」と伝えましょう。お客様は、自分の住宅の工事について、忙しい仕事の中でサボって、特に確認などをせずに進めていたのではないかという疑いの念を持つため、一つのミスでも非常に不安になるためです。
・営業以外が原因の場合
こちらもまずは迅速な謝罪が必要です。そして、お客様も営業が原因ではないことがわかっています。しかし、会社として、契約担当として、不満を解消もしくは不信感を取り除いてほしいという意思表示になります。
営業は、何が原因でどうしてこうなってしまったのか、今後は営業自身も確認をしっかりと行なっていくなどの「営業自らも責任と考え、その責任を全うする姿勢」を見せましょう。お客様のためを思って、その思いをどのような行動で示すかが重要です。
これらのことを行うことで、お客様は「自分たちのために真剣に取り組んでくれる」と思うことができ、会社や社員を信じることができます。クレームというものは、不満が不信感に直結するものですので、不信感を取り除くようにしましょう。
クレーム対応に慣れていない社員は、不満の原因を取り除くことばかりに躍起になります。しかし、それではお客様の気持ちは収まらないのです。不信感が不安となり、住宅購入を後悔してしまうからです。クレーム対応は、不信感を取り除くことに注力しましょう。
■クレームが少ない営業の事例
クレームが極端に少ない営業もいます。営業自身のクレームが少ないことはもちろんですが、営業以外の原因のクレームも少ない営業がいます。どのように仕事をこなしているのでしょうか?
クレームが少ない営業は、先回りして確認・連絡を行っています。例えば、工事着工の日程を工事部から伝えることになっている場合、工事部からお客様に連絡漏れがあった場合にクレームとなります。そこで、営業から工事部に、お客様に工事日程の連絡を1週間前にしたのかどうかを聞きます。この1分のやり取りをするだけで、1つのクレームの可能性が消えます。このようにして、クレームの原因を事前に排除しているのです。
また、仕事ができるベテラン社員などは、いつのタイミングでどのような報告をしてほしいかを事前に各所に指示を出しています。先程の例だと、工事部から1週間前に工事日程連絡をした旨を、報告をもらうようにしています。そのように、クレーム回避のためにミスを効率的に無くすことができます。
契約していただいたお客様のためにできることをしよう!
住宅という人生で一番大きな買い物をしていただいたお客様のために、不満はすぐに解消しましょう。営業の責任でなかったとしても、お客様が困っていることには変わりません。困っているお客様に手を差し伸べるのが、営業です。
契約までは様々な無理なお願いも、できる限り応えようとしていたはずです。契約して工事が始まってから冷たくなっていると、お客様に思われても仕方ないことをしてしまってはいませんか?