注文住宅営業は施主の暮らし方を知るべし

注文住宅営業は施主の暮らし方を知るべし

注文住宅を購入しようとしている施主様は、今の暮らしに何かしらの不満を持ち、次の新しい住居に期待を抱いています。しかし、施主様はその不満やニーズをうまく営業や設計者に伝えることはなかなか難しいです。そこで、注文住宅営業は積極的に施主様の暮らし方を知るようにするべきです。ここまで信頼関係が築ければ、施主様も他社に行くことなく、気持ちよく住宅購入に踏み切ることができます。


住宅営業は、施主様の生活を知るべし

注文住宅の打ち合わせでは、施主様からヒアリングシートなどを用いて初期設計を行なっていきます。しかしこれだけではほとんどの場合が不十分です。なぜなら施主様は住宅の素人であり、どのような設計になるのかをイメージしながらヒアリングシートに記入していないからです。

住宅営業は、施主様がうまく要望を伝えられていないということを念頭に入れて打ち合わせを行っていきましょう。

施主様宅に伺う、周りの住宅を一緒に見る

営業自ら施主様宅に伺うことで、施主様の暮らし方を知ることも一つの手です。今ではあまり行われなくなりましたが、営業や設計者が施主様宅に伺い、生活様式などを実際に拝見することもありました。

家族構成だけでなく、どのような生活リズムで家族が過ごしているのか、家にどのような物があるのかを確認することができます。お気に入りのインテリアや、収納に困っているものなど直接住宅に伺ってみないとわからない点も多くあります。これらは施主様は特に気にしていない部分であったり、どのような点を設計に反映させればよいかがわかりません。

また、周りの住宅を一緒に見て回ることも重要です。施主様はご家族で一緒に近くの家などを見て、自然とどのような家が良いかなどを考えている場合が多いです。ふらりと雑談をしながら近隣住宅などを見ることで、施主様もどのような住宅を建てたいのかがより明確になります。設計目線から住宅を見ることができるようになるためです。

以上のように、営業・設計者が施主様宅にお伺いしたり、近隣住宅を一緒にみることは注文住宅を設計する上で、施主様にとってもメリットが大きいです。

住宅営業は家を買ったことがない!?

住宅営業は家を買ったことがない人も多いです。ただ売れるか売れないかは、住宅購入経験はあまり関係ないです。意外にも、施主様も営業が家を購入したことがあるかは気にしていない方が多いです。しかし、家を購入したことがないのに、施主様の気持ちがわかるものでしょうか。

新卒はもちろん購入経験はないことがほとんどでしょうし、マンション住まいの家庭持ちの方もいます。営業は、施主様からの話をうまく設計に取り入れれるように話を引き出し、設計者にうまく伝え、それをお客様にイメージが湧くように説明することが仕事です。

つまり、家を購入したことがなくても、売れる人は売れます。家を購入したことがあるお客様が、売れる営業マンになるかというとそうではありません。あくまでも営業は、施主様のニーズを引き出しつつ、信頼関係を築きながら契約を取る能力が必要です。

住宅営業は、施主様の住宅への不満を知るべし

注文住宅を建てようとしている施主様は、なぜ注文住宅を建てたいのでしょうか?それは今の住まいに不満があるからです。今の住まいに全く不満がなく、今の住まいが最高だと考えていたら、注文住宅をわざわざ建てようとしないためです。

当たり前のことかもしれませんが、これについてあまり考えていない営業も多いです。施主様の要望にばかり気を取られて、今の住宅の不満を聞き出すのを忘れてしまっています。これらの不満を知らないと、設計がある程度固まってきた段階で、施主様はある不安を抱きます。

「この設計で、本当に大丈夫だろうか?」と施主様は、漠然とした不安を感じます。その理由は、住みたい家の理想は伝えたけれども、この新しい家に住んだときにどうなるのかイメージが湧かないためです。

ここで今の住まいの不満を聞いていると、不満を取り除いてある設計がされます。これにより施主様は実際に住んだときに、「今の不満が全く感じられない良い住宅だ」とイメージすることができるようになります。

契約には十分な信頼関係を構築するべし

契約の際には、営業と施主様が信頼関係を築いていることが不可欠です。何千万という契約ですので、たとえどんなに素晴らしい提案であっても嫌いな営業マンからは購入したくないでしょう。

何度も打ち合わせを重ねているうちに、施主様と営業マンのお互いの家族構成まで深く知り合う仲になっていることも多いです。施主様に家族構成を聞いたりする中で、営業も自身の話をしていくためです。また、ご主人だけでなく奥様とも積極的に信頼関係を築くようにしましょう。決定権者は奥様という場合も多いためです。

信頼関係を築かずに契約をしてしまうと、せっかく施主様が一生に一度の買い物をしようとしているのに、満足のいくものにならなかったり、言いたくもないクレームを言わなければいけなくなることもあります。

営業は、失礼にならない程度でうまく施主様の暮らし方や趣味などをしっかりヒアリングしながら、自身のプライベートも話すことで信頼関係を築いていきましょう。

関連するキーワード


営業

関連する投稿


住宅営業は平日休み|平日休みのメリット10選

住宅営業は平日休み|平日休みのメリット10選

住宅営業マンは平日休みとなっています。土日休みの企業で勤務していた方は、平日休みとなってしまうことに違和感などを感じる方も多いかと思います。これから転職を考えている方も、土日休みじゃないと嫌だと考えている方もいるかもしれません。しかし、平日休みに慣れてしまうと土日休みが嫌だという方もいらっしゃいます。この記事では平日休みのメリットについてご紹介していきます。


クレームの少ない住宅営業マンが実践する4つのポイント|基本を抑えて、あなたもできる営業マンになろう

クレームの少ない住宅営業マンが実践する4つのポイント|基本を抑えて、あなたもできる営業マンになろう

 営業マンにはクレームの多い営業マンと少ない営業マンがいます。クレームが多い営業マンは、売上にかかるプレッシャーと、お客様からの精神的負担が大きくなります。営業活動における体力と精神力の両方が疲弊していきます。この記事では、クレームの少ない営業マンが実践する行動をご紹介いたします。


住宅営業は自腹でクレーム解決!?転職前に知っておく自衛の4つのポイント|ブラック企業を避けよう

住宅営業は自腹でクレーム解決!?転職前に知っておく自衛の4つのポイント|ブラック企業を避けよう

 よく住宅営業で、クレームが起きた際に営業の責任とされてしまうという話を聞くのではないでしょうか。営業マンが自腹でお金を払い、クレーム処理をするということも聞きます。他の業界ではこのような話をほとんど聞かないため、不安になる求職者も多いです。そこで、どのような場合に自腹を切ることになってしまうのか、そういったブラック企業での自衛手段をご紹介いたします。


【営業体験談】こんな住宅営業マンにはなるな!私がなってしまった「よく忘れる」「口がうまいだけ」営業マンの失敗

【営業体験談】こんな住宅営業マンにはなるな!私がなってしまった「よく忘れる」「口がうまいだけ」営業マンの失敗

 私は住宅営業としてトップの成績を残したいと思い真面目に働いていました。しかし、気づくと全くできない営業マンになっていました。売れないだけではなく、お客様からはクレームが多く、全く信用できないと言われ、自分では真面目にやっているつもりなのに、仕事が全くうまくいきませんでした。こんな私の失敗談から、少しでも皆様のお役に立てればと思います。


【体験談】資格はなくても住宅営業で得られるスキルは一生役に立つ!真面目に働けばどこでも活かせる

【体験談】資格はなくても住宅営業で得られるスキルは一生役に立つ!真面目に働けばどこでも活かせる

 営業という仕事は誰でもできる、何も他の技術やスキルがないから営業しかできないというイメージを持たれている方も多いです。そのため営業職に就いたらその後も転職では営業しか選ぶ道がなくなり、営業でうまくいかなかった時にリスクが高いのではないかという相談をされることがあります。実際に営業マンは営業しかできないのか、人生の仕事選びに抱えるリスクを実体験からお伝えします。


最新の投稿


建設業界の積算とはどんな仕事?資格は必要?

建設業界の積算とはどんな仕事?資格は必要?

建設業界で特有の仕事に「積算」という職種があります。 「積算」は、建築物をつくる過程で欠かせない仕事であり、また同時に責任の重い仕事でもあります。 では、「積算」とは具体的にどのような仕事なのでしょうか? また「積算」の仕事するうえで資格を取得しなくてはならないのでしょうか? そこで本記事では、建設業界における「積算」とは具体的にどのような仕事をするのか、また資格は必要なのかなど解説したいと思います。


文系出身でも住宅建築の施工管理はできる?

文系出身でも住宅建築の施工管理はできる?

住宅建築に関わる仕事といえば、理系の人が適しているというイメージを持っている人が多いかもしれません。 とくに施工管理の仕事は、工事の責任者となるだけに専門的な知識が必要です。 では実際のところ、施工管理の仕事は文系出身の人でもできるのでしょうか? 結論として、もちろん可能であり、さらには未経験でも問題ありません。 また、実務経験を積み重ねスキルアップすることで、文系や理系に関係なく昇進や昇給のチャンスがあります。 そこで本記事では、文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由について解説したいと思います。


スケルトン・インフィル住宅は、長期優良住宅で何世代も住みやすい間取りの実現に最適

スケルトン・インフィル住宅は、長期優良住宅で何世代も住みやすい間取りの実現に最適

 スケルトン・インフィル(SI)住宅というものが注目され始めています。長期優良住宅という70~100年以上、住み続けられる構造上の耐久性が高い住宅が、国からも推奨されています。しかし、100年住み続ける場合にも、2世代、3世代と世帯主も代わり、世帯人数も変わることが予想されます。世帯人数に合わせた間取り設計が必要になりますが、従来の構法では自由に間取りを変えることなどが困難でした。それを解消できるのがSI住宅になります。


戸建て住宅の需要が20~30代で増加|コロナの影響で生活スタイルの変化が要因

戸建て住宅の需要が20~30代で増加|コロナの影響で生活スタイルの変化が要因

 戸建て住宅の需要が若者世代で増加傾向にあるようです。新型コロナウイルスの影響で、リモートワークなどが浸透したことにより、都心部などで勤務する必要性が薄まってきたことが要因になります。また、地方で住宅を購入すれば、都心部でワンルームの家賃を払うよりもお得だと考えている方も多いのではないでしょうか。


建設業界の働き方が変わる!建設キャリアアップシステムとは

建設業界の働き方が変わる!建設キャリアアップシステムとは

人口減少と高齢化の加速にともない、建設業界の働き方も大きく変わろうとしています。 とくに次世代を担う人材が不足しているという点は深刻な問題であり、若い世代が働きたいと魅力を感じる環境づくりは急務となっています。 国としても、建設業の働き方改革を加速化させるいくつかの取り組みを策定していますが、そのひとつが「建設キャリアアップシステム」です。 「建設キャリアアップシステム」とは、建設業に携わる技能士のキャリアなどを見える化し、適正な評価のもとに待遇向上を目指すものになります。 そこで本記事では、「建設キャリアアップシステム」の取り組みについて、その内容をくわしく解説したいと思います。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 風水 現場監理 働き方改革