住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

営業は月末になると、その月の売上をなんとしてでも作ろうとします。どの営業でもそうですが、この際にお客様にメリットになるクロージングトークをしかけます。しかし、このとき営業が急すぎ、後々の工事になった時にトラブルになってしまった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、工事請負契約書を交わす際に注意しなければならない点についてご紹介いたします。


営業の無理な説得でトラブルになった!

工事が始まってからのトラブルは、よく聞きますが、一番の原因は契約時との相違です。契約時に細かいところをお客様と確認をしていなかったり、口約束の部分があった場合に、トラブルに発展してしまいます。

契約というものは、お互いに相違がないように取り交わすものですが、住宅の契約事項は非常に複雑で、お客様も全ての工事項目を把握しているということはほとんどないのではないでしょうか。また、営業も全てを把握しているわけではないということを、営業もお客様も知っておく必要があります。

住宅営業も一般の方よりは専門知識がありますが、工事は非常に幅広く、すべてを完璧に知っていると思わないことです。常に何か漏れがあるのではないかと気を配ることが大事です。建築士でも工事のことは分からなかったり、契約時の注意事項などを知らないこともあります。それだけ住宅工事は複雑なものです。

・無理な説得事例
「ちょうど今お申し込みいただくと、工事日程が決めやすく、金額も少し勉強できます」
「キャンペーンでこれも付くので、ご契約をこの期間にしていただくことは可能でしょうか」
「決算値引きでここまでできます」
「契約後に、詳細を決めていただければ問題ありません」
「〇〇様の契約で、営業成績がトップになるので、特別に安くします」
など
営業目線でお客様へ契約を急がせてしまい、詳細が決まっていない状態や、お客様が工事内容を完全に理解していない場合は、トラブルになりやすいです。

お客様は営業慣れしていない

営業はお客様が営業になれていないことを理解しておきましょう。営業を経験したことがある方なら、営業トークやどういったことに注意しなければいけないかが大体わかります。
また、契約をしてから何に注意をしなければいけないのか、営業がどのようなことを忘れていたり、知らないのかについて把握しています。

しかし、営業慣れしていない方は、営業が少しでもミスをすると過敏に反応したり、なにがどうなっているのかとパニックになってしまうこともあります。営業トークも変に真に受けてしまい、そんなに急がせて、どうしてもと思って契約して、気分が悪くなってしまう方もいます。営業としては、お客様がキャンペーンに乗って契約したのにと思うかもしれませんが、営業慣れしていないとわからないのです。

契約時には最新の注意を払い、お客様が不安にならないように細かいところまで確認しておく必要があります。

契約時に確認する事項

お客様と確認しながら、営業も確認しておかなければならないことを見つけるようにしましょう。商談時に新たな確認事項を営業から見つけた場合には、その事項をお客様と共有し、後日再度取り交わしましょう。

このように営業から確認事項を細かくチェックしてもらえた方がお客様は喜びます。

・確認事項
工期(着工・完成・引渡し・引っ越し)
請負金額
支払い方法
契約約款の注意事項(工事遅延、違約金、瑕疵担保などのトラブル時の対応)
設計図(平面図、立面図、給排水設備、仕様書など)
見積書(打ち合わせ内容と相違がないか)

設計図や見積書は、お客様が理解できない部分も多いです。しかし、これをしっかりと説明しないと後々トラブルになります。平面図や立面図などのわかりやすいものから、大きな間違いがないか確認しましょう。

クロージングをする際には、全ての項目を確認しよう

営業は商談時のクロージングを焦るあまりに、お客様が理解していない部分や、お互いに認識に相違があることに気づかずに契約してしまう場合があります。このような場合には工事開始からトラブルが多発するため、必ず、注意事項は確認しましょう。

お客様が専門的な知識がないからこそ、わかりやすく簡単に説明する必要があります。平面図や立面図の比較的わかりやすい書類の確認から、契約の注意事項や、トラブル発生時の瑕疵担保など注意喚起情報は必ずわかるように伝えましょう。

トラブルなく、お客様も営業も気持ちよく契約することを心がけましょう。





※この記事はリバイバル記事です。

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