【令和4年版】施工管理技士試験を徹底解説

【令和4年版】施工管理技士試験を徹底解説

「施工管理技術検定」は、建築業法改正により令和3年から新しい制度となっています。 この新制度では、受験資格の緩和や新資格である「技士補」の創設などもあり、以前よりも多くの人にチャンスが与えられるようになりました。 建設業で活躍するうえで、最も効果が高いのは資格を取得することであり、とくに施工管理としてステップアップを目指すのであれば施工管理技士資格は取得しておくべきです。 令和4年「施工管理技術検定」の受験資格があるなら、ぜひ受験してみるとよいでしょう。 そこで本記事では、令和4年の「施工管理技術検定」について、おもな概要とスケジュールについて徹底解説したいと思います。


「施工管理技術検定」は、建築業法改正により令和3年から新しい制度となっています。
この新制度では、受験資格の緩和や新資格である「技士補」の創設などもあり、以前よりも多くの人にチャンスが与えられるようになりました。

建設業で活躍するうえで、最も効果が高いのは資格を取得することであり、とくに施工管理としてステップアップを目指すのであれば施工管理技士資格は取得しておくべきです。
令和4年「施工管理技術検定」の受験資格があるなら、ぜひ受験してみるとよいでしょう。

そこで本記事では、令和4年の「施工管理技術検定」について、おもな概要とスケジュールについて徹底解説したいと思います。

【令和4年版】施工管理技術検定の概要

「施工管理技術検定」は、建築業法改正により令和3年から新しい制度となって始まっています。
新制度で、とくに大きな変化となったのは、「技士補」の新設と、受験資格の緩和です。
このことにより、多くの人が受験できるようになり、また実務においても若い世代に活躍のチャンスが与えられるようになりました。

この改正が行われたのは、建設業の慢性的な人手不足と高齢化が深刻化しているため、将来の担い手確保が急務となっていることが背景にあります。

施工管理技士資格とは

施工管理技士は国家資格であり、大きく以下の7種類があります。

  • 建築施工管理技士
  • 電気工事施工管理技士
  • 土木施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 電気通信工事施工管理技士
  • 造園施工管理技士
  • 建設機械施工管理技士

これらは、いずれも1級と2級の区分があり、それぞれ設定されている受験資格を満たし、試験に合格することで取得できます。
施工管理技士資格のおもな受験資格は、「必要な実務経験を有しているか」という点です。

なお、施工管理技士資格の受験資格である実務経験に関することは「施工管理技士の受験資格にある実務経験とはなに?」の記事を参考にしてください。

また、「施工管理技術検定」は、国土交通大臣が指定した機関により実施されます。
よって、受験を希望する場合は、以下の機関へ申請する必要があります。

一般財団法人建設業振興基金

  • 建築施工管理技士
  • 電気工事施工管理技士

一般財団法人 建設業振興基金

https://www.kensetsu-kikin.or.jp/

一般財団法人 建設業振興基金のホームページ。わたしたちは、建設産業界の近代化・合理化を推進し、建設産業の振興に寄与するために設立された公益法人です。活力と魅力を実感できる建設産業の実現を目指します。

一般財団法人全国建設研修センター

  • 土木施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 電気通信工事施工管理技士
  • 造園施工管理技士

一般社団法人日本建設機械化協会

  • 建設機械施工管理技士

JCMA一般社団法人日本建設機械施工協会

https://jcmanet.or.jp/

JCMA一般社団法人日本建設機械施工協会|Japan Construction Machinery and Construction Association

施工管理技術検定で得られる称号

新制度の「施工管理技術検定」では、旧制度の「学科試験」「実地試験」から、「一次検定」「二次検定」へと名称が変更されています。
そして「一次検定」に合格すると「技士補」を、「二次検定」に合格すると「建築施工管理技士」の称号が与えられます。

なお、「技士補」に関する詳しい内容は、「施工管理技士を補佐する新しい資格「技士補」とは?いつから始まる?」の記事を参考にしてください。

2級施工管理技士の種別

7種類ある施工管理技士資格のうち、2級については種別が分かれるものがあり、いずれかを選択して受験の申請を行う必要があります。
その種別とは、以下の通りです。

2級建築施工管理

  • 建築
  • 躯体
  • 仕上げ

2級土木施工管理

  • 土木
  • 鋼構造物塗装
  • 薬液注入

2級建設機械施工管理

2級建設機械施工管理技術検定では、1回の試験で以下の種別のうち2つのまでの受検が可能となっています。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6





【令和4年版】建築施工管理技術検定の年間スケジュール

「施工管理技術検定」の年間スケジュールはそれぞれの資格によって異なります。
1年に1度しか実施されない試験であるため、受験を希望する人はしっかりチェックしておきましょう。
「施工管理技術検定」の年間スケジュールについて、以下にご紹介いたします。

建築・電気工事施工管理技術検定のスケジュール

「一般財団法人建設業振興基金」で実施される、建築施工管理技術検定、電気工事施工管理技術検定の年間スケジュールをご紹介いたします。

1級技術検定

第一次検定
・申込受付:令和4年1月28日~2月10日
・試験日:令和4年6月12日
・合格発表:令和4年7月15日

第二次検定
・申込受付(一次検定免除):令和4年1月28日~2月10日
・申込受付(一次検定合格):令和4年7月15日~7月29日
・試験日:令和4年10月16日
・合格発表:令和5年1月27日

2級技術検定

前期(一次検定のみ)
・申込受付:令和4年1月28日~2月10日
・試験日:令和4年6月12日
・合格発表:令和4年7月5日

後期(一次検定・二次検定)
・申込受付:令和4年7月5日~7月19日
・試験日:令和4年11月13日
・合格発表(一次検定のみ):令和5年1月20日
・合格発表(一次・二次検定、二次検定のみ):令和5年1月27日

土木施工管理技術検定のスケジュール

「一般財団法人全国建設研修センター」で実施される、土木施工管理技術検定のスケジュールをご紹介いたします。

1級技術検定

第一次検定
・申込受付:令和4年3月17日~3月31日
・試験日:令和4年7月3日
・合格発表:令和4年8月18日

第二次検定
・申込受付(一次検定免除):令和4年3月17日~3月31日
・申込受付(一次検定合格):令和4年8月18日~9月1日
・試験日:令和4年10月2日
・合格発表:令和5年1月13日

2級技術検定

前期(一次検定のみ)
・申込受付:令和4年3月2日~3月16日
・試験日:令和4年6月5日
・合格発表:令和4年7月5日

後期(一次検定・二次検定)
・申込受付:令和4年7月6日~7月20日
・試験日:令和4年10月23日
・合格発表(一次検定のみ):令和5年1月13日
・合格発表(一次・二次検定、二次検定のみ):令和5年2月1日

管工事・電気通信工事・造園施工管理技術検定のスケジュール

「一般財団法人全国建設研修センター」で実施される、管工事施工管理技術検定、電気通信工事施工管理技術検定、造園施工管理技術検定のスケジュールをご紹介いたします。

1級技術検定

第一次検定
・申込受付:令和4年5月6日~5月20日
・試験日:令和4年9月4日
・合格発表:令和4年10月6日

第二次検定
・申込受付(一次検定免除):令和4年5月6日~5月20日
・申込受付(一次検定合格):令和4年10月6日~10月20日
・試験日:令和4年12月4日
・合格発表:令和5年3月1日

2級技術検定

前期(一次検定のみ)
・申込受付:令和4年3月2日~3月16日
・試験日:令和4年6月5日
・合格発表:令和4年7月5日

後期(一次検定・二次検定)
・申込受付:令和4年7月12日~7月26日
・試験日:令和4年11月20日
・合格発表(一次検定のみ):令和5年1月20日
・合格発表(一次・二次検定、二次検定のみ):令和5年3月1日

建設機械施工管理技術検定のスケジュール

「一般社団法人日本建設機械化協会」で実施される、建設機械施工管理技術検定のスケジュールをご紹介いたします。

1級技術検定

第一次検定(第二次検定の筆記試験を含む)
・申込受付:令和4年2月15日~3月31日
・試験日:令和4年6月19日
・合格発表:令和4年8月2日

第二次検定
・申込受付:令和4年2月15日~3月31日
・試験日:令和4年8月下旬~9月中旬頃
・合格発表:令和4年11月16日

2級技術検定

前期(一次検定・二次検定)
・申込受付:令和4年2月15日~3月31日
・試験日(一次検定第1回・二次検定筆記試験):令和4年6月19日
・試験日(二次検定実技試験):令和4年8月下旬~9月中旬頃
・合格発表(一次検定):令和4年8月2日
・合格発表(二次検定):令和4年11月16日

後期(一次検定第2回)
・申込受付:令和4年9月20日~10月20日
・試験日:令和5年1月15日
・合格発表:令和5年3月8日

まとめ

建設業で活躍するには資格を取得することが有効な近道であり、とくに施工管理を行うなら、施工管理技士資格はぜひ取得を目指したいものです。
令和4年の受験資格があるなら、チャレンジしみてはいかがでしょうか。

関連するキーワード


資格 施工管理

関連する投稿


【住宅建設】新築工事が始まる前に現場監督が行う現地調査とは?

【住宅建設】新築工事が始まる前に現場監督が行う現地調査とは?

現場監督は、あらゆる業務を行わなければなりませんが、「現地調査」もそのひとつです。 「現地調査」とは、工事が始まる前に実際の現場を確認する事前調査のことをいい、新築工事やリフォームなど、工事によって調査する内容は変わります。 また現場監督は、工事に取り掛かる前に施工計画を作成しますが、現地を確認しなければ実行性のある計画がつくれるとは限りません。 施工計画に不備があれば工事は混乱し工程に狂いが生じる恐れもあるため、「現地調査」は非常に重要なのです。 そこで本記事では、現場監督が行う「現地調査」について、おもに新築工事が始まる際に確認しておきたいことをご紹介いたします。


【要注意】現場監督の靴のにおい対策とは?

【要注意】現場監督の靴のにおい対策とは?

現場監督にとって、気になることのひとつに「靴のにおい」があります。 とくに新築住宅だけでなく、引き渡し後のアフターサービスやリフォームなども担当している場合は十分に注意しておかなければなりません。 といいうのも、強いにおいがある状態で家のなかに入ると、施主はいやな気持ちになることが予想されるためです。 せっかく品質の優れた建物を建てても、それだけで満足度が下がってしまうかもしれません。 そこで本記事では、現場監督が注意しておきたい「靴のにおい」について、その原因と対策についてご紹介したいと思います。


【超重要】建設業の安全パトロールとは?

【超重要】建設業の安全パトロールとは?

建設業界はさまざまな課題を抱えていますが、とくに施工管理者にとって最重要といえるのは労働災害を防止するための取り組みではないでしょうか。 施工管理の仕事は、多岐に渡ります。 なかでも、現場に携わる人たちが安全に作業できる環境をつくることは最優先に取り組む必要があり、そしてその取り組みのひとつが「安全パトロール」です。 そこで本記事では、施工管理者が行う「安全パトロール」について、その目的やチェックするべきポイントなどをご紹介いたします。


【管工事施工管理技士】受験資格や取得するとできる仕事とは?

【管工事施工管理技士】受験資格や取得するとできる仕事とは?

建設業界でキャリアアップを図るには、資格を取得することが重要なポイントとなります。 とくに施工管理の仕事で活躍したい場合は「施工管理技士」資格が有効です。 「施工管理技士」の資格は7つの種類がありますが、建築工事では欠かせない管工事に携わるなら「管工事施工管理技士」を取得するとよいでしょう。 ただし、「施工管理技士」資格は誰にでも取得できるわけではなく、一定の条件を満たし、かつ試験に合格しなくてはなりません。 そこで本記事では、「管工事施工管理技士」の受験資格や取得するとできる仕事についてご紹介したいと思います。


【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

宅地建物取引士は、不動産取引の専門家として欠かせない国家資格で、略称として「宅建士」とも呼ばれます。 この宅地建物取引士は、不動産業界に携わる人にとって必須ともいえる資格ですが、建設業界でも活かせるとして注目されています。 では宅地建物取引士資格は、建設業界でどのように役立つのでしょうか? そこで本記事では、そもそも宅地建物取引士とはどのような資格なのか、また建設業界で働く人が取得することによりどのように役立つのかその理由について解説したいと思います。


最新の投稿


【住宅事務必見!】ビジネス書類の作り方|ポイント解説

【住宅事務必見!】ビジネス書類の作り方|ポイント解説

事務の仕事で、文書作成で頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?文書を手紙などで書くこと習慣もなくなってきて、ましてやビジネス用になると何を書けば良いのか、言葉遣いや、書いてはいけない文言はないかなど、気にし出すと手が付けられないとなってしまった経験もあるのではないでしょうか。この記事では、ビジネス書類の作り方のポイントをわかりやすく簡単にご紹介いたします。


【PC初心者】住宅事務の基礎スキルまとめ

【PC初心者】住宅事務の基礎スキルまとめ

住宅事務に転職しようと考えている方は、事務職としてどのようなスキルが必要かについて悩まれる方もいるかと思います。しかし特別なスキルを必要としている企業は少ないです。住宅事務に必要なスキルは、初歩的なPCスキルで十分です。住宅関係の専門知識や、住宅業界特有の仕事内容などは、働いてから簡単に身につくからです。ただし、PCスキルが全くない状態だと、仕事そのものが進まず、仕事とは関係ないPCの操作方法から教えなくてはいけません。せっかく人を雇ったのに、PC教室のような役割を会社がするわけにはいかないのです。この記事では、どの程度のPCスキルが一般的に必要とされているのかについてご紹介いたします。


住宅業界で職人として転職するメリットとデメリット

住宅業界で職人として転職するメリットとデメリット

住宅業界へ転職する場合、営業や施工管理、設計などいくつかの職種が選択肢となります。 そして、実際の工事を担当する「職人」もそのひとつです。 ものづくりにおいて、「職人」の存在は欠かせません。 住宅業界でも同様で、まったくなにもない「ゼロ」の状態から建物をつくれるのは、「職人」の技術があることで実現します。 しかし「職人」を職業にするとしてもメリットとデメリットがあるため、その両方を理解したうえで検討することが重要です。 そこで本記事では、住宅業界で「職人」として転職するメリットとデメリットについてご紹介したいと思います。


住宅業界のリペア業とは?資格は必要?

住宅業界のリペア業とは?資格は必要?

住宅の建築工事では着工から竣工まで多くの専門業者が携わりますが、そのひとつに「リペア業」があります。 「リペア業」とは、住宅の建築工事で使用する仕上げ材や家具、設備などについたキズを補修する業者のことをいい、「補修屋」と呼ばれることもあります。 比較的歴史の浅い技術ですが、住宅の建築工事では補修の工程が当たり前に設定されるなど、非常に注目の業種です。 では、「リペア業」の仕事は具体的にどのようなことを行うのでしょうか? また、「リペア業」の技術を習得し活躍するには資格が必要なのでしょうか? そこで本記事では、住宅業界で注目の「リペア業」とはどのような仕事なのか、そして活躍するために資格は必要なのかなど、詳しく解説したいと思います。


【建設業の転職活動】退職するときに返却するものとは?

【建設業の転職活動】退職するときに返却するものとは?

会社を退職するときには、さまざまな手続きを行わなければなりません。 また、退職後に必要となる書類などを受け取ることも重要ですが、同時に返却しなくてはならないものもあるため注意が必要です。 とくに建設業での返却物は多岐に渡るうえ、適切に返却されなければ場合によっては損害賠償の対象となる可能性もあります。 そうならないためにも、返却が必要なものは事前にチェックしておきましょう。 そこで本記事では、建設業の転職活動において、退職時に返却する必要があるのは具体的にどのようなものなのかご紹介したいと思います。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 知識 職人 資格