施工管理は何歳までできる仕事?高齢者でも大丈夫?

施工管理は何歳までできる仕事?高齢者でも大丈夫?

建設業界の仕事は、「体力が必要で、高齢者にとってはきついのでは?」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか? 確かに、高齢化にともない筋力や視力の衰えなど身体機能の低下による影響が出てくることは、安全面で不安な部分が生じてくる可能性があります。 しかし一方で、業界の著しい高齢化に対応するべく、高齢者へ配慮された現場の環境づくりは徐々に進んでいます。 では、施工管理の仕事は何歳までできる仕事なのでしょうか?また高齢者でもできるのでしょうか? そこで本記事では、施工管理はいったい何歳までできる仕事で高齢者でも可能なのか、ご紹介したいと思います。


建設業界の仕事は、「体力が必要で、高齢者にとってはきついのでは?」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか?
確かに、高齢化にともない筋力や視力の衰えなど身体機能の低下による影響が出てくることは、安全面で不安な部分が生じてくる可能性があります。

しかし一方で、業界の著しい高齢化に対応するべく、高齢者へ配慮された現場の環境づくりは徐々に進んでいます。
では、施工管理の仕事は何歳までできる仕事なのでしょうか?
また高齢者でもできるのでしょうか?

そこで本記事では、施工管理はいったい何歳までできる仕事で高齢者でも可能なのか、ご紹介したいと思います。

施工管理は何歳までできる仕事?

結論からいうと、施工管理の仕事は何歳でもできます。
とはいえ、ほとんどの会社は定年制を定めているため、一定の年齢を迎えると退職することになります。
その後は、場合によっては再雇用契約を結び、契約期間を定めて働くことも可能です。

また施工管理の仕事は、高齢者でも十分にやっていけます。
その理由は、以下の通りです。

  • 施工管理の仕事は体力を必要としない
  • 施工管理のスキルは経験がものをいう
  • 人手が不足している

施工管理の仕事は体力を必要としない

施工管理は体力がないとできない仕事ではありません。
施工管理の重要な業務といえば「工程管理」「安全管理」「品質管理」「原価管理」で、いずれも身体を酷使するよりも協力業者とのやりとりが基本的に必要となります。

ただし住宅建築の施工管理は、複数現場を掛け持ちするため1日に数件の現場を回る必要があり、またときには重いものを移動させるなど体力が必要な場面もあります。
しかし、施工管理の仕事で重要なことは、体力を発揮することではなく、担当する工事を図面の指示通り工期までに終わらせることです。

施工管理のスキルは経験がものをいう

施工管理の仕事は、施主や強力業者など多くの人と関わることから、高いコミュニケーションスキルが求められます。
それぞれ異なる立場からの意見を調整しながら、工事を前に進めていかなくてはなりません。

この施工管理として必要なコミュニケーションスキルは、経験の蓄積とともに身に付くものであり、また年齢を重ねるほど重みが増してくるものです。
よって、施工管理のスキルという意味では、高齢者のほうが適しているといえるかもしれません。

人手が不足している

建設業界は深刻な人手不足の状態にあります。
施工管理者の高齢化も進行していますが、人手不足を補うため、そして若い世代を育成するためにも、高齢者の力は必要です。

とくに、長年にわたる貴重な経験やさまざまなノウハウを受け継ぐことは、会社にとっても大きな財産となるでしょう。

高齢者による施工管理の注意点

施工管理は、経験豊富な高齢者のスキルが活かされる仕事ではありますが、いくつかの注意点もあります。
とくに注意が必要なことといえば、以下の2点です。

  • 高所での作業
  • デジタル化への対応

高所での作業

建設業における労働災害で最も多いのは「墜落・転落」です。
そして「墜落・転落」による死傷者数を見てみると、年齢が高いほど多く、その割合も年々増加傾向にあります。
この点は、高齢化にともなう身体機能の低下が労働災害に大きく影響しているといえるでしょう。

とくに高所作業での事故は、深刻な事態に陥る可能性が非常に高いため、高齢者に配慮した安全対策が必要になります。
例えば、フルハーネス型の安全帯を使用したり、あるいは足場での段差を解消したりすることなどです。

また身体に負担がかかる高所作業や力仕事などはできるだけ行わないで済むよう、無理なく働ける環境をつくることも課題となるでしょう。

デジタル化への対応

深刻な人手不足の状況にある建設業界は、業務の効率化を図るため、急速にデジタル化が進行しています。
デスクワークのほとんどはパソコン作業となっており、あらゆる管理業務はシステム上で共有されるなどIT化が進んでいます。

この傾向は今後もさらに加速することが予想され、年齢に関係なく対応していかなければなりません。
高齢者の一部には新しい技術を扱うことを苦手としているケースも見られますが、施工管理という本来の業務ではないにせよ対応することが求められるでしょう。

まとめ

施工管理の仕事は、何歳でもできる仕事です。
とくに経験が豊富で有資格者であれば、高齢であっても活躍の場は多いでしょう。

ただし、身体機能の衰えは避けられません。
そのため、高齢者でも働きやすい環境づくりが行われている職場であるかどうかという点は、高齢者にとって注目するべきポイントになるでしょう。




※この記事はリバイバル記事です。

関連する投稿


住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の新築工事では、雨が降ると工事を止めなくてはならないケースがあります。 工事を止めなくてはならないケースとはおもに外部工事になりますが、内部の工事については、屋根や防水、その他雨仕舞が終われば天候に関係なく進められます。 また、雨が降って工事が止まったとしても基本的に現場監督は休みにはなりません。 できる仕事をやる必要があり、そして日頃から忙しい現場監督にとっては滞っている業務を大きく前に進めるチャンスでもあります。 そこで本記事では、雨が降って工事が止まったときにやっておきたいことについて、とくに重要な5つをご紹介したいと思います。


【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

住宅の新築工事において実際に施工を行うのは専門業者です。 しかし、場合によっては現場監督が行うケースもあり、例えば、きわめて小規模な「斫り(はつり)作業」もそのひとつとなります。 「斫り」は、工事現場でよく使用されるワードですが、いったいどのような作業のことをいうのでしょうか? そこで本記事では、現場監督がよく使う建設用語「斫り」について、具体的にどのような作業なのか解説したいと思います。


【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

住宅建築において、基礎のコンクリート打設は非常に重要な工事のひとつになります。 施工管理としても、建物の強さを左右するコンクリート打設は適切な施工が行われることをしっかりとチェックしなくてはなりません。 しかし、夏のコンクリート打設は通常とは異なる難しさがあります。 この気温の高い時期に施工するコンクリートを「暑中コンクリート」と呼び、施工管理者は施工に向けて対策を講じる必要があるなど、とくに注意が必要です。 そこで本記事では、施工管理者が注意するべき「暑中コンクリート」について、リスクと対策をご紹介したいと思います。


【新しい生活様式】工事現場における夏のマスク対策とは?

【新しい生活様式】工事現場における夏のマスク対策とは?

新型コロナウィルスの爆発的な流行により、私たちの生活は大きな変化を余儀なくされました。感染防止を防止することを目的とする「新しい生活様式」は、全員で取り組むべきことであり、また当然ながら建設業界にも求められます。しかし、工事現場において気温が高くなる時期は、コロナ感染だけでなく熱中症リスクにも気を付けなければなりません。というのも、建設業では熱中症による労働災害がきわめて多いためです。また「新しい生活様式」ではマスクの着用が基本となりますが、工事現場においては熱中症リスクを高めてしまう可能性も懸念されています。そこで本記事では「新しい生活様式」の基本であるマスク着用を工事現場ではどのように対応するべきなのかご紹介したいと思います。


【建設業のヒヤリハット】認識する重要性と事例をご紹介!

【建設業のヒヤリハット】認識する重要性と事例をご紹介!

建設業界の労働災害は、減少傾向にあるとはいえ他の産業と比べても多く発生しています。 また、工事現場で作業に従事する人は、労働災害にいたらないまでも「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりといった経験は少なからずあるでしょう。 このような、つい見過ごしてしまいがちな「ヒヤリハット」を認識し、危険の芽を摘み取ることが労働災害を防止するうえで重要になります。 そこで本記事では、建設業界の「ヒヤリハット」を認識することの重要性について、事例を交えながらご紹介したいと思います。


最新の投稿


【かんたんまとめ】住宅購入にかかるお金の知識

【かんたんまとめ】住宅購入にかかるお金の知識

住宅購入には、建物の価格だけでなく、それらの手続きにかかる様々な諸費用がかかります。これらの費用についての知識を、営業が持っていなければ、お客様は契約してからこんなに予算を用意できないという事態になってしまいます。事前にお客様が手持ち資金の不足がないように、どの程度の金額が何にかかるのかについて説明できるようにしましょう。営業はお金の話をしっかりできてこそ、お客様から信頼され、契約に結びつきますので、しっかりと把握しておきましょう。


住宅を建てる際の土地についての基礎知識まとめ

住宅を建てる際の土地についての基礎知識まとめ

住宅を建てるには土地が必要です。土地は広さだけで、特に他に気にしたことは無い!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実は土地一つとっても様々な知っておかなければならない知識があります。住宅関係の仕事をする以上、全て把握しておきましょう。土地の種類から、住宅を建てる上で注意しなければならない条件などについて、わかりやすくご紹介いたします。


住宅の構造とは?木造や鉄骨造などわかりやすくご紹介!

住宅の構造とは?木造や鉄骨造などわかりやすくご紹介!

住宅構造は、非常に多くの種類があり、専門家でないと複雑に感じるかもしれません。簡単に、木造や鉄骨造というものを勉強しても、ハウスメーカーによって様々な構法に各名称がつけられている場合もあります。この記事では、構造というものがどのようなものなのかについて簡単にご紹介し、それぞれの一般的な構法についてもご紹介いたします。


朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

毎日工事現場では、朝礼が行われます。一般企業でも朝礼を実施している会社はありますが、朝礼は朝の始まりの慣例で、特になくても問題ないのでは?と考えている方も多いかもしれません。しかし、工事現場において朝礼は非常に重要なものです。安全管理や工事内容を再度確認することで、その日1日を問題なく進行させることができます。この記事では、朝礼の目的や内容についてご紹介いたします。


【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

【建設業で有利】宅地建物取引士の資格とは?

宅地建物取引士は、不動産取引の専門家として欠かせない国家資格で、略称として「宅建士」とも呼ばれます。 この宅地建物取引士は、不動産業界に携わる人にとって必須ともいえる資格ですが、建設業界でも活かせるとして注目されています。 では宅地建物取引士資格は、建設業界でどのように役立つのでしょうか? そこで本記事では、そもそも宅地建物取引士とはどのような資格なのか、また建設業界で働く人が取得することによりどのように役立つのかその理由について解説したいと思います。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 資格 現場監理 働き方改革 台風