現場監督は、多くの人と関わりを持つ必要があり、それぞれの立場からの意見を調整しながら工事を進めていくことが重要になります。
また、やるべき仕事も多く、ついオーバーワークになってしまうなど、他の仕事と比べてもストレスの多い仕事であるといえるかもしれません。
しかし、ストレスは、誰でも経験することであり、また完全に排除することは難しいため、うまく向き合いながら対処していくことも必要になるでしょう。
そこで本記事では、現場監督の仕事におけるストレスとのうまい向き合い方について、ご紹介したいと思います。
現場監督のストレスの原因とは
現場監督の仕事におけるストレスの原因は、個人ごとに異なりますが、なかでも代表的なものについて、いくつかご紹介いたします。
現場監督のストレスの原因として代表的なものとは以下の3つです。
- 仕事量が多い
- 複雑な人間関係
- 責任の大きさ
■仕事量が多い
現場監督は、非常に仕事量が多く、そのことがストレスの原因となっていると考えられます。
現場監督の仕事は、工事の工程や品質、安全、原価などを適切に管理することであり、しかも一度にいくつもの業務を同時に進めていかなければならないケースも珍しくありません。
また、これらが順調に進むとは限らず、天候や下請け業者の都合など、あらゆる要素に影響を受けるため、素早く対応することも必要となります。
とくに、予期せぬトラブルが発生したときには、混乱してその他の業務にも支障が出るかもしれません。
この仕事量の多さは、ストレスの大きな原因となるでしょう。
■複雑な人間関係
現場監督は、多くの工事関係者と関わっていかなくてはなりません。
工事関係者とは、施主をはじめとして、営業や設計、そして多くの下請け業者などになります。
工事期間中、これら関係者の窓口となるのは現場監督であり、それぞれ異なる立場から、あらゆる要望や意見を聞かなくてはなりません。
その要望や意見をうまく調整しながら、工事を前に進めていく必要があることはストレスの原因となるでしょう。
■責任の大きさ
現場監督は、担当する工事の責任者です。
そのため、現場監督が失敗すると大きなダメージとなり、工事の遅れやコストロスにもつながりかねません。
現場の状況を把握し、イレギュラーなことが起こったとしても、適切な指示を行って正しい方向へと導く必要があります。
失敗することが大きなダメージにつながることがある責任の大きさは、プレッシャーであり、そしてストレスの原因にもなるでしょう。
現場監督のストレスに対するうまい向き合い方とは?
現場監督は、比較的ストレスの多い仕事をいわれていますが、うまく向き合いながら対処することも重要です。
効果的なストレスとの向き合い方について、以下にご紹介いたします。
■まずはストレスの原因と向き合う
まずは、ストレスの原因となっているのは何なのか、分析してみることが重要です。
思いつくものを書き出してみると、何が悪かったのか、あるいはどうすればよかったのかなどの反省点や現在の精神状態が浮きぼりになることがあります。
それらと冷静に向き合ってみると、実はたいしたことではなかったり、また解決策が見えてきたりすることも少なくありません。
■ときには断る勇気を持つ
現場監督の人間関係は複雑で、多くの人の要望や意見を聞く必要があります。
すべてを聞き入れれば良好な関係を築けますが、もちろんそういうわけにはいきません。
よって、優先順位を明確にし、できないことであれば「できない」とはっきりと断る勇気が必要です。
できると引き受けてできなかった場合の人間関係へのダメージは、もっと深刻なものになるでしょう。
■仕事と関係ないつながりをつくる
仕事によって構築された人間関係は、利害が絡むことが多くなるため、本音でつきあうことができないケースもあります。
しかし、趣味など仕事とは一切関係のないつながりは、利害もなく、心から楽しめる関係をつくれます。
また、仕事とは関係ないつながりでも、あらゆる面で刺激を受けることもあり、仕事に活かせるヒントを得られるかもしれません。
■オフタイムの質を高める
仕事のストレスと向き合うとき、オフタイムの過ごし方はきわめて重要なポイントとなります。
よくないのは暴飲暴食や不規則な生活であり、ストレス解消としてこのような行動をとるのは適切ではありません。
早寝早起きを習慣化し日光浴をすること、また休日は映画や読書など心から楽しめることを実行するとよいでしょう。
まとめ
現場監督はストレスの多い仕事ですが、それらを乗り越えて完成する喜びはなかなか得られるものではありません。
また、ストレスを避けることは非常に難しいため、できるだけうまく向き合いながら対処していくことも重要です。
しかし、ストレスをため込み過ぎるのは、よいことではありません。
その場合は、転職をして環境を変えてみるのもよいでしょう。