転職活動を行うとき、希望する業界はどのような点で魅力ややりがいを感じられるのか気になる人も多いのではないでしょうか?
とくに建設業界は、3K(きつい・きたない・危険)な職場というイメージが残っているだけに、若い世代にとっては躊躇してしまう人もいるかもしれません。
しかし、近年では、建設業界も国が主導する形で働き方改革が進んでおり、魅力ある職場づくりのために労働環境の向上が図られています。
そこで本記事では、建設業の魅力について、とくに住宅建設業界への転職活動を行う若年層に向けてご紹介したいと思います。
建設業の働き方改革について
建設業界は、慢性的な人手不足が深刻化していることから、かつての3Kのイメージからの脱却と、次世代の担い手の獲得および育成が課題となっています。
また、2018年に国土交通省により策定された「建設業働き方改革加速化プログラム」では、働き方に関する具体的な方向性も示されています。
その内容とは、以下の3点に関する取り組みについてです。
- 長時間労働の是正
- 給与・社会保険
- 生産性向上
これら取り組みが定着することで、建設業に携わる人の待遇改善と若い世代が働きやすい環境づくりに寄与するでしょう。
なお、建設業の働き方改革については、「【建設業界の働き方改革】残業が減るって本当?」の記事で詳しく解説しています。
若年層が知っておきたい住宅建設業界の魅力とは?
建設業界は、近年増加傾向にあるものの、以前は古い体質にあったことで若い世代の入職者が増えない傾向が続いていました。
しかし、建設業界で長く携わることによる魅力は非常に多くあります。
とくに住宅建設においては、他の仕事では味わえないやりがいや楽しさなどがあることも注目しておくとよいでしょう。
住宅建設業界で働く魅力として挙げられる代表的なものといえば以下の3つです。
- 仕事が形として残る
- お客様の喜びを感じられる
- 高度なスキルを身に付けられる
■仕事が形として残る
住宅建設業界の大きな魅力といえば、自分がやってきた仕事が形として残ることです。
なにもない状態から、図面に描かれたものが少しずつ形となり、時間をかけて完成したときの喜びや達成感はなかなか味わえるものではありません。
そして、完成した住宅は、仕事の成果としてその後何十年も残ります。
完成にいたるまでは多くの苦労があるかもしれません。
しかし、自分が携わった住宅がそこに暮らす人たちの快適な生活を何十年も支える存在となることは、完成までの苦労に見合うやりがいとなるでしょう。
また、そのことが、新たな仕事へのモチベーションとなるわけです。
■お客様の喜びを感じられる
住宅建設業界の仕事は、建築主であるお客様と比較的近い距離で進行することになります。
お客様との窓口は、営業や施工管理、そしてアフターサービスなど、タイミングによって異なる場合もありますが、いずれの立場であっても長期にわたる関係性は続きます。
とくに工事期間中は、想定していない事態が起こることも珍しくなく、多くの打ち合わせを重ねながら進めなくてはなりません。
そのような苦労を経て、無事に引き渡しを迎えたときには、お客様の喜びを直接感じることができます。
また感謝の気持ちを伝えてもらえると、これまでの苦労が報われ、大きなやりがいを得られるでしょう。
■高度なスキルを身に付けられる
住宅建設業界の仕事は、携わる多くの人が同じ目的に向かい、協力しあいながら前へ進んでいかなくてはなりません。
しかし、工事ごとに状況は異なるため、順調に事態が進むとは限らず、ときには問題が発生することもあります。
問題が発生したときには、状況に応じて適切に対応しなくてはならないため、経験の蓄積とともに問題解決能力が身に付きます。
また、問題が起こらないよう事前に対策を徹底する回避能力も養われるでしょう。
その他にも、多くの人と関わりながら調整や交渉を行うコミュニケーション能力や、同時に複数の仕事をこなすマルチタスク能力なども、この仕事には必要となります。
これらは経験とともに高度なレベルが求められるようになるため、他の業界へ転職したとしても十分通用するスキルとなるでしょう。
まとめ
建設業界は、深刻な人手不足から優秀な人材の獲得は急務となっていることから、若い世代にとって広く活躍できるチャンスといえます。
かつてのイメージを払拭するための具体的な取り組みもなされ、魅力ある環境づくりも進みつつあります。
また、住宅建設業界は、多くの人に快適な暮らしを提供できる点からも、きわめてやりがいが大きく魅力ある仕事といえるでしょう。