戸建て住宅はいくつかの種類に分けられますが、建築するときの工法によっても分類することが可能です。
代表的な工法といえば「木造軸組工法」や「木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法」、「プレハブ工法」などが挙げられます。
そして、この「プレハブ工法」で建てられた住宅が「プレハブ住宅」です。
また「プレハブ住宅」は、さらにいくつかの種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります。
そこで本記事では、「プレハブ住宅」とは具体的にどのような住宅のことをいうのか、そしてどのような種類や特徴があるのかなど、徹底解説したいと思います。
プレハブ住宅とはどんな住宅?
プレハブ住宅とは、柱や梁など構造体の生産をできる限り工場で行い、それらを現場で組み立ててつくる住宅のことをいいます。
多くの大手ハウスメーカーは、工業化されたプレハブ住宅であり、一般的な工法として広く定着しています。
■戸建て住宅の工法は3種類
戸建て住宅の工法は以下の通り大きく3つに分類できます。
- 木造軸組工法
- 木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法
- プレハブ工法
木造軸組工法
木造軸組工法とは、柱や梁、筋かいなどを組み合わせて躯体を支える工法です。
木造住宅の主流となっている工法であり、また日本で古くから伝統的に行われていることから「在来工法」とも呼ばれます。
木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法
木造枠組壁式とは、2×4木材などに合板を貼り付けてつくる壁や床などを組み合わせて躯体を支える工法です。
木造軸組工法が線で支える工法であることに対し、木造枠組壁式は面で支える工法になります。
アメリカで生まれた工法ですが、日本へ伝わり広く普及しています。
プレハブ工法
プレハブ工法とは、できるだけ多くの部材を工場で生産し、それらを現場で組み立てる工法です
■プレハブ住宅のおもな特徴について
プレハブ住宅は、他の工法にはない特徴があります。
おもな特徴は以下の通りです。
- 品質が安定している
- 短い工期で完成できる
- ローコスト化を図れる
品質が安定している
プレハブ住宅メーカーの工場では、最新技術を導入して生産が行われていることから、品質にばらつきがなく安定しています。
また現場での施工もマニュアル化されており、職人の技術の差が大きく影響しにくい点も品質を安定させる要因のひとつです。
短い工期で完成できる
工程の多くが工場生産でできるため、現場作業を軽減し短工期での完成が可能となります。
ローコスト化を図れる
部材の多くを規格化していること、そして工場生産や搬入、施工にいたるまでの一連の流れを効率化することでコストの低減が可能になります。
■プレハブ住宅のシェアについて
「一般社団法人プレハブ建築協会」のデータによると、2018年度の住宅総着工数が約94万2千戸に対し、プレハブ住宅は131,496戸とあります。
住宅総着工数に占めるプレハブ住宅のシェアは14%となっており、1992年度の17.8%をピークとして、その後は伸び悩んでいる傾向にあります。
一般社団法人プレハブ建築協会
プレハブ住宅の種類について
プレハブ住宅には大きく4つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
その種類とは以下の通りです。
- 木質系
- 鉄鋼系
- ユニット系
- コンクリート系
■木質系
木質系のプレハブ住宅は、木材や木質パネルなどを使って構造部を構成するものです。
代表的な木質系プレハブメーカーは、「ミサワホーム」などが挙げられます。
■鉄鋼系
鉄鋼系のプレハブ住宅は、鉄骨を使って構造部を構成するものです。
代表的な鉄鋼系プレハブメーカーは、「積水ハウス」や「旭化成ホームズ」、「大和ハウス」などが挙げられます。
■ユニット系
ユニット系のプレハブ住宅は、木材あるいは鉄骨をフレームとしてユニットを工場生産し、現場で組み立てるものです。
代表的なユニット系プレハブメーカーは、「セキスイハイム」などが挙げられます。
■コンクリート系
コンクリート系のプレハブ住宅は、工場生産されたコンクリート部材を使って構造部を構成するものです。
代表的なコンクリート系プレハブメーカーは、「大成建設ハウジング」などが挙げられます。
まとめ
プレハブ住宅は誰もが知る大手ハウスメーカーが多く、また住宅業界をけん引する存在となっています。
近年の着工数は減少傾向にあるとはいえ、新たな技術を導入するなど私たちの暮らしを大きく変化させる戦略的な取り組みからは目が離せません。
住宅業界で活躍したい人は、業界を引っ張るプレハブ住宅メーカーを選択すると多くのことを学べるでしょう。
※この記事はリバイバル記事です。