建設業のドローン活用方法と注意点とは?

建設業のドローン活用方法と注意点とは?

建設業界は、慢性的な人手不足への対策が重要な課題となっています。 その対策となるのは、若い人材を確保することはもちろん、同時に仕事の効率化による生産性向上を図ることも重要です。 仕事の効率を高めるには、さまざまな方法があります。 なかでも工事現場で効果を発揮するのはICT技術の活用であり、すでにその取り組みは広く進んでいます。 そして、その取り組みのひとつとして効果が期待されているのが「ドローン」の活用です。 そこで本記事では、建設業界における「ドローン」の活用方法と注意点について解説したいと思います。


建設業界は、慢性的な人手不足への対策が重要な課題となっています。
その対策となるのは、若い人材を確保することはもちろん、同時に業務の効率化による生産性向上を図ることも重要です。

業務の効率を高めるには、さまざまな方法があります。
なかでも工事現場で効果を発揮するのはICT技術の活用であり、すでにその取り組みは広く進んでいます。
そして、その取り組みのひとつとして効果が期待されているのが「ドローン」の活用です。

そこで本記事では、建設業界における「ドローン」の活用方法と注意点について解説したいと思います。

建設業界の人手不足対策「i-Construction」とは

建設業界は、きわめて深刻な人手不足の状態です。
そこで国土交通省は、深刻化する人手不足を背景に、生産性の向上による成長力アップを目指す「生産性革命プロジェクト」を立ち上げ、推進しています。

「生産性革命プロジェクト」は、いくつかのプロジェクトが掲げられており、そこには建設現場の生産性向上を図るための取り組みも含まれています。
その取り組みが「i-Construction(アイ・コンストラクション)」です。

「i-Construction」とは、建設現場の効率化を図ることで、建設生産システム全体の生産性向上を目指す取り組みのことをいいます。
「i-Construction」には、以下の通り大きく3つの施策が定められています。

  • ICTの全面的な活用(ICT土工)
  • 全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化等)
  • 施工時期の平準化

これらのうち「ドローン」の活用に関する取り組みは、「ICTの全面的な活用」になります。

建設業のドローン活用方法

建設業におけるドローンの活用方法について、いくつかの例をご紹介いたします。
おもな活用方法とは以下の通りです。

  • 写真撮影
  • 資材運搬
  • 測量
  • 検査、点検

写真撮影

工事によっては、現場の全景写真を撮る必要があるケースがあります。
着工前と竣工後、また工事中の進捗を記録するためなど、全体を確認するには高所から撮影する必要があります。
ドローンがあれば、移動することもなく、低コストで全景写真を撮影できます。

また住宅工事の場合は、高所から撮影した全景写真を完成後に施主へプレゼントすると非常に喜ばれるでしょう。

資材運搬

建設工事では、いかなる現場でも資材の運搬は欠かせません。
資材運搬は人力で行われることも多くなりますが、ドローンが代行できれば人員の削減や体力消費の抑制が可能となります。

また、操縦に関する技能があれば高齢者や女性でもできることから、幅広く人材の確保が図れます。

測量

建設工事を始める前には測量が行われます。
通常であれば、人の手によって測量機を用いた測量が行われますが、ドローンを使うことで人員や時間の削減が可能となります。

ドローンを使った測量とは、搭載したカメラで撮影して得た3次元点群データをもとに、専用ソフトで体積の算出やその他図面作成をするというものです。
通常の測量と比較すると、広範囲を短時間で網羅できるうえ、コストの削減も図れます。

検査、点検

ダムや橋梁などコンクリート構造物の検査や点検などはドローンを使うと、非常に効率的です。

また、住宅の定期点検などにも有効に活用できるとしてドローンが注目を集めています。
住宅の屋根や外壁、雨どいなどは、高所であるため、点検時には十分に目が行き届かなかったり、あるいは危険がともなったりすることがありました。

しかし、ドローンを使うと、きめ細かい点検ができるため、メンテナンスのタイミングを適切に判断することが可能となります。
また、状況を撮影し、タブレット端末などを使ってその場で説明できるうえ、点検員も1人ですべてを行えます。

ドローン活用の注意点

建設現場でドローンを活用することは非常に有効ですが、注意しなくてはならないことがいくつかあります。
ドローン活用の注意点について、簡単に解説いたします。

ドローンを使える場所であること

ドローンは、どこでも自由に使えるわけではありません。
使用に関しては、法律によって厳しく定められているため注意が必要です。

ドローンは、空港周辺や人口集中地域、第三者の建物などから30m未満の場所など、原則として禁止とされる区域が定められています。
ドローンを使用する場合は、これら禁止区域かどうかを確認することが重要です。

なお、禁止区域に該当する場所で使用する場合は、事前に国土交通省航空局へ申請し、許可を得る必要があります。

周辺への配慮ができていること

ドローンを使用する場合、操縦士は一定の技術を有していることが重要になります。
そして、事前の機体整備や点検も確実に行わなければなりません。

また、万が一の落下があると第三者などを傷つける恐れがあるため、障害物や天候の影響など、飛行の妨げになるものがないことを事前に確認しておく必要があります。

まとめ

建設業界は、人手不足という大きな課題を抱えています。
そのため、工事現場における生産性の向上は不可欠であり、なかでもドローンの有効活用は広く注目を集めています。
ドローンの導入は、まだ始まったばかりであることから、技術の発展とともに今後も活用の幅は広がっていくでしょう。



※この記事はリバイバル記事です。

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