【体験談】住宅会社の事務職はツラいよ?良いところ辛いところ

【体験談】住宅会社の事務職はツラいよ?良いところ辛いところ

住宅会社の事務員として、実際に働いた感想としては、普通の会社の事務より辛かったです。住宅会社は建設業界であり、建設業の仕事は非常に専門的で、なかなか難しいと言えます。ただ、事務員のスキルが高い女性は少なく、それでいて事務の求人は多いため、スキルを身につければ職に困らないとも言えます。体験した内容から少しでも皆様の参考になれば幸いです。


住宅会社の事務職とは?

住宅会社の事務職は、一般的な事務職と仕事内容はほとんど同じです。ただ、営業事務や技術義務といった専門部署のサポートとなると、それらの部署で扱う書類などを作成する場合もあるため、同じ雑務といっても作業は知識がないと難しいものもあります。

住宅会社の事務職は、どちらかと言えば辛かったという印象です。3年間働いて辞めてしまいましたが、長く働き続けるには私には不向きでした。ただ、長く続けている方もいらっしゃり、そういった方はスキルも豊富で会社にいなくてはならない存在となります。そういった意味では、事務職としては非常にやりがいのある仕事だと思います。

住宅会社の事務職の辛いところ

私が3年間の勤務で特に辛いと感じたことを3つご紹介いたします。建築関係の仕事は未経験で入社したため、特に1年目は記憶がないくらい大変でした。事務なので勤務時間は長くなく、忙しいというより、精神的に余裕がなかったという感じです。

・専門用語が多くて、業者関係が複雑
・男社会なので面倒見の良さが求められる
・建設経理が複雑

これら3つが主に辛かったもので、順番にご説明いたします。

専門用語が多くて、業者関係が複雑

まず、私を苦しめたのは専門用語です。住宅はこんなにも「専門用語が多いのか〜」と衝撃を受けました。1ヶ月目に、初めての住宅業界なので専門用語は徐々に覚えていこうと思ってやる気もありました。しかし、3ヶ月目になってもまだまだ知らない用語が出てきて、これは仕事ができるようになるためには、本格的に資格試験などを受けないといけないのでは?と考えるくらい追い込まれました。

もちろん資格試験など受ける気は事務職だったので、あまりありませんでした。建築関係の勉強をしてきたわけではなかったので尚更です。正直、全体的な内容を把握できたのは3年目になってからです。

また、業者関係も複雑です。住宅は施主様と各施工業者、不動産など様々な業者と関わります。それぞれの業者との関係や、受注・発注の管理なども大変でした。電話対応も非常に多く、会社電話であれば社内業務として対応し、お客様からの場合にはそれ用の話し方をしなければならないため、頭がパンクする勢いでした。

男社会なので面倒見の良さが求められる

住宅業界は、良くも悪くも男社会です。男性が非常に多く、男性の仕事のサポートをします。女性の考え方とは違うため、母になったような気持ちで毎日の業務を補佐していました。

女性であったら、自分でテキパキやりそうなことを疎かにしていたりするので気を配る必要がありました。男性だからこそ、ぐいぐい仕事を取ってきたり、スパッと仕事が進んでいくなぁという場面もあり、そういった面をみるのは面白いと思いました。

建設経理が複雑

経理に関しては、非常に辛かったです。簿記の資格は持っていたので、経理はそれなりに慣れれば簡単だろうとたかを括っていました。

しかし、建設経理というものは非常に複雑で特殊で難しいものでした。先輩社員に教えてもらいながら進めていましたが、3年経っても、自分1人で完璧に処理を行うということは自信がなかったです。

住宅会社の事務職の良いところ

辛いばかりではなく、良いと思ったところもあります。長く続けている方は、一般の事務職よりも給与が高くなる傾向にあるので、仕事環境に問題なく適応できる方は事務職としてお勧めです。

スキルを身につければ職に困らない

住宅関係の知識がある事務職志望の方は、ほとんどいないといっても過言ではありません。それでいて求人はそれなりにあるのでいつでも職には困らないのではないでしょうか?

建設業の専門知識や、CADが使えたり、建設関係の経理の資格などもあるためこれらを取得することで会社からも重宝されます。資格があることで、事務として給与アップも狙えます。普通の事務職であれば、簿記を持っていて手当が出るところがあるくらいなので、能力を示せる資格があることは非常にプラスになります。

女性は優しくされる傾向にある

男性が多い職場のため、女性には優しくしてくれる傾向にあると感じました。上司や同僚に気に入られれば仕事も非常にやりやすく、仕事の文句などもほとんど言われないため、仕事しやすいのではないでしょうか。

もちろん職場の雰囲気にもよるため合わなかったら、すぐ転職をすると決めておいた方が良いです。女性が少ないため、女性目線での改善はほぼないと考えても良いかもしれません。

住宅会社の事務職は、辛い面もありますが、給与や職に困らない、面倒見が良い方などには非常に向いていると思います。





※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


事務

関連する投稿


住宅会社の事務書類は複雑!見積書・請求書・完工書など

住宅会社の事務書類は複雑!見積書・請求書・完工書など

住宅会社は工事を行う上で、メーカーや施工業者など複数の取引業者がいるため、事務書類も複雑になります。今まで事務職を経験していた方でも、どの書類が何に使用されているのか、全体の流れも把握していない新人は、何がなんだかわからない!という方も多いです。この記事では、住宅会社の取引関係から、まず何を把握すれば良いのかについてご紹介いたします。また、完工書などの書類についてそれぞれご紹介いたします。


【今さら聞けない】事務に必須の「印鑑」まとめ

【今さら聞けない】事務に必須の「印鑑」まとめ

住宅会社の事務に限らず、どこの事務でも印鑑を使用します。社内文書だけでなく、社外との取引関係で契約書、見積書、様々な場面で使用されます。印鑑は法的な効力がありますが、どの印鑑をいつ使えば良いのか、なぜその印鑑を使うのかについて知らないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、会社で使う印鑑の種類や、どの場面で使用すれば良いかについてご紹介いたします。


住宅会社における事務職の種類(総合・技術・営業)

住宅会社における事務職の種類(総合・技術・営業)

事務職はどの会社でも必要な業務を担う重要な仕事です。事務がいることで他の実務が円滑に進みます。住宅会社での事務は、実は様々な業務があります。住宅工事がとても複雑であるだけでなく、営業、施工外注、不動産など様々な業者、お客様とやりとりをするため、連絡だけでも煩雑になります。住宅会社での事務はどのような仕事を行なっているのでしょうか?この記事では大きく3つに分けてご紹介いたします。


【採用ポイントもわかる】ハウスメーカー、住宅事務の仕事内容まとめ|勤務場所、募集内容の選び方

【採用ポイントもわかる】ハウスメーカー、住宅事務の仕事内容まとめ|勤務場所、募集内容の選び方

 ハウスメーカーや、住宅営業の事務員はどのような仕事をしているのでしょうか。一般的な会社の事務員と聞くと、コピーや簡単なPC入力、その他雑務をイメージするのではないでしょうか。住宅事務も同じような仕事内容ですが、この記事では具体的な仕事内容、勤務場所、募集内容などについてご紹介いたします。


【未経験からの転職】女性が活躍!不動産事務の仕事内容、給与相場、必要な知識について

【未経験からの転職】女性が活躍!不動産事務の仕事内容、給与相場、必要な知識について

 不動産事務の仕事は、アルバイト、パート、正社員など様々な募集形態で求人があります。女性が活躍していることが多く、その勤務体系の幅から比較的残業も少なく、働きやすい職種であると言えます。また、普通の事務職とは違い、不動産業界ならではの専門用語が扱われるため、覚えることが多くて大変!という負担を軽減するために、どのように準備すれば良いかもご紹介します。この記事では、不動産事務に未経験からでも転職を失敗しないために少しでもお役に立てる情報をお伝えしていきます。


最新の投稿


住宅現場で4Sを実践しよう!整理・整頓・清掃・清潔

住宅現場で4Sを実践しよう!整理・整頓・清掃・清潔

4Sという言葉を聞いたことがありますか?住宅の工事現場だけなどではなく、他業界でも多く用いられている言葉です。職場環境を改善するための活動で、整理、整頓、清掃、清潔、(しつけ)のことを4Sもしくは5Sと言います。この記事では、住宅現場において、4Sを行うことでどのようなメリットがあるのかについて、そもそも4Sとはどのようなことをすれば良いかからご紹介いたします。


住宅設計士必見!設計を体感できる日本住宅3選と現代住宅

住宅設計士必見!設計を体感できる日本住宅3選と現代住宅

良い住宅を建てるために多くの住宅設計事例を知ることが大切であることは言うまでもないかと思います。しかし、いくら写真や設計図などを見ていても、実際に体感するに越したことはありません。この記事では設計そのものを体感できる住宅についてご紹介いたします。


【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

住宅建築において、基礎のコンクリート打設は非常に重要な工事のひとつになります。 施工管理としても、建物の強さを左右するコンクリート打設は適切な施工が行われることをしっかりとチェックしなくてはなりません。 しかし、夏のコンクリート打設は通常とは異なる難しさがあります。 この気温の高い時期に施工するコンクリートを「暑中コンクリート」と呼び、施工管理者は施工に向けて対策を講じる必要があるなど、とくに注意が必要です。 そこで本記事では、施工管理者が注意するべき「暑中コンクリート」について、リスクと対策をご紹介したいと思います。


住宅営業マンは嫌われる?いえ、あなたが嫌われているだけです

住宅営業マンは嫌われる?いえ、あなたが嫌われているだけです

住宅営業は、何千万円もするものを扱っているため施主様も非常に慎重になっています。そのせいで、施主様の感情を読み取ることができない営業マンが多いのも事実です。慎重になっているだけなのか、営業を警戒しているのか、それともあなたを嫌っているのか。営業は少し方法を間違えると嫌われる仕事です。反対に下手なことをしなければ、営業だから嫌われるというわけではないです。もし嫌われているのであれば、営業マンのあなたが原因です。原因についてそれぞれ解説していきます。


住宅会社の事務書類は複雑!見積書・請求書・完工書など

住宅会社の事務書類は複雑!見積書・請求書・完工書など

住宅会社は工事を行う上で、メーカーや施工業者など複数の取引業者がいるため、事務書類も複雑になります。今まで事務職を経験していた方でも、どの書類が何に使用されているのか、全体の流れも把握していない新人は、何がなんだかわからない!という方も多いです。この記事では、住宅会社の取引関係から、まず何を把握すれば良いのかについてご紹介いたします。また、完工書などの書類についてそれぞれご紹介いたします。