住宅会社における事務職の種類(総合・技術・営業)

住宅会社における事務職の種類(総合・技術・営業)

事務職はどの会社でも必要な業務を担う重要な仕事です。事務がいることで他の実務が円滑に進みます。住宅会社での事務は、実は様々な業務があります。住宅工事がとても複雑であるだけでなく、営業、施工外注、不動産など様々な業者、お客様とやりとりをするため、連絡だけでも煩雑になります。住宅会社での事務はどのような仕事を行なっているのでしょうか?この記事では大きく3つに分けてご紹介いたします。


住宅会社での事務職は主に3種類

事務職とは、書類の作成、コピー、整理といった雑務から、データ入力管理、電話・来客対応などといった会社の営利活動をサポートする業務全般を行う職種です。一般的に、専門職のように専門知識を必要とせず、その部署の社員の業務サポートを行うといったイメージです。

しかし住宅会社の事務に関しては、ある程度の専門知識が必要とされます。採用の際には必要なくても、働いているうちにある程度の専門用語の意味などを把握している必要が出てきます。また、大きく以下3つの事務職に分類できます。

・総合事務職
・営業事務職
・技術事務職
これらについてご紹介いたします。

総合事務職

総合事務職はその名の通り、事務の仕事を総じて行う部署になります。一般事務と同じような仕事内容であることが多いです。PCでのデータ入力、書類の作成・整理、郵便物の対応、電話対応、来客対応などを行います。

特別な資格などを必要としない場合が多く、大企業などの場合には新卒の女性社員を多く雇うといった傾向もあります。小規模の会社の場合、営業・人事・労務・経理・総務などの様々な業務を幅広く担当する場合もあります。

必要なスキルとしてはPCスキルになります。基本的なエクセル、ワードの扱いや、データ管理の方法などといった一般的な知識は持っておいた方が良いです。

営業事務職

営業事務職とは、営業部門のサポートをする職種になります。営業というのは会社の営利活動を行なっていく上で一番重要な部署です。そこのサポートをしていると、数字というものが身近に感じられるため、会社の売上を伸ばしているというやりがいが感じられる事務職と言えます。

営業事務の作成する書類は、様々あります。見積書、契約書、発注書、納品書、受領書・領収書、請求書といったものの作成・管理を行います。また、営業ツールとしての書類などを作成することもあります。

また営業事務は電話応対がより営業に近いものになります。会社への見積もりの問い合わせや、接客中の方からの質問など様々な電話に対して、会社の顔として適切にスマートな応対を行います。見積もり対応などは、決まったフレーズだけでなく、ある程度の質問に対して簡潔に答え、見積もり依頼を正式に受け、お客様情報を得て、アポイントまでを取るなどが業務になります。

技術事務職

技術事務職は、設計や現場監督のサポートを行う職種です。CADオペレーターといってCAD図を書く業務もあります。より専門的な知識がある程度必要になります。建築知識だけでなく、建材の商品名や、性能、仕様などをある程度知っていると業務もスムーズになります。

どの図面を何に使うのか、どこの関係者にFAXすれば良いのか、どこの業者に連絡を入れておく必要があるのかなど、住宅工事の流れを把握していてこそできる事務職になります。

住宅会社によっても業務は変わる

3つの住宅会社の事務職についてご紹介しましたが、これらも住宅会社によって業務内容は変わってきます。

ここでは、ハウスメーカー、工務店の事務として一般的にどのような仕事内容になるのかご紹介いたします。

ハウスメーカーの事務

ハウスメーカーは注文住宅の場合でも、ある程度決まったプランの中から選び、設備などもグレードによって選択するといったフローで進んできます。事務職も決まった仕事内容で進んでいくため、書類なども決まったものを作成していけば良いといったイメージです。

人数も多く、分業がしっかりと決まっています。そのため事務職は決められた作業を行い、他の事務職のサポートなどをするといった幅広い業務はあまり行わないことが多いです。

工務店の事務

中小の工務店が多く、事務職は様々な業務を任されることが多いです。外注・受注、営業、設計など全ての業務で事務作業を必要とされるため、会社の一員として働いているというやりがいがあります。一方、事務職というより、全ての仕事を幅広くこなすことができる総合職のような人材になることもあります。

お客様対応をすることも多く、事務員の接客態度でお客様からの印象も変わるため、接客についても卒なくこなせると良いです。





※この記事はリバイバル記事です。

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