現場監督の「工程管理」とは?具体的な業務内容をご紹介

現場監督の「工程管理」とは?具体的な業務内容をご紹介

住宅工事は、様々な工程を経て数ヶ月で完工します。現場監督は緻密な工程管理を行うことで工期を守っています。その緻密な工程管理とはどのようなものでしょうか?なぜ工程管理が複雑で、現場監督が必要なのかなどをご紹介いたします。


現場監督の工程管理業務とは?

現場監督の工程管理業務は、4つの管理業務の1つになります。住宅工事の工程は決まっているのではないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。工程は基本的なものはもちろん決まっているのですが、ここでいう工程というのは、どの業者をどのタイミングでいつ入れて、資材をいつ搬入するかなどの日時を指定することです。

・現場監督4つの管理業務
・工程管理は、工期を守ること
・工程管理が難しい理由は、業者が多いこと
上記3つについてご説明していきます。

現場監督4つの管理業務

現場監督の業務は、大きく4つに分けられます。
・安全管理
現場関係者の安全を図ります。工程ごとに高所作業や、危険な機械などを使用する場合、現場の安全ルールを遵守します。

・原価管理
工事原価の管理を行います。決められた予算の中で人件費、資材等の原価がオーバーしないように管理します。発注作業や現場トラブルにより急遽発生した費用を抑えて管理する必要があります。

・工程管理
工事スケジュールの構築を行います。天候や現場の軽微なトラブルにより工期にズレが生じた場合に、関係各所への連絡、業者の再配置などを行います。

・品質管理
工事品質の維持を図ります。設計通りに工事が進んでいるかの確認、建築基準法に則った作業を行なっているかの確認を行います。

このように4つの管理業務の中の1つが工程管理業務になります。そしてこの中でも工程管理は、数ヶ月にわたる住宅建設工事において、予定通りに完工できるようにする管理業務です。数ヶ月もあると、天候や、トラブル、業者の不手際、職人の風邪などの小さな要因からスケジュールにズレが発生してしまいます。

現場監督は、たとえ資材の搬入遅れや、業者の工事遅れなどがあっても、何とか工期を間に合わせるために動き手配していくことが求められます。

工程管理は、工期を守ること

工程管理がなければ、工期はズルズルと伸びていきます。一昔前のように、大工が気の向くままにいつ終わるかわからないけど、一生懸命建ててくれているといった頼み方はしないです。いくらの金額で、いつまでに出来上がり、いつから住めるのかを最初に大方決めての契約になります。

つまり、工程管理をする理由は工期を守るためになります。毎日別の業者が入って数ヶ月の工事を行い、数ヶ月先には完成するというのは、一つの工程でトラブルなどがあった場合には、全てがずれてしまうため非常に難しいです。同時並行できる工事というのは限られているため、一つがズレれば後ろがズレてしまうからです。

工程管理が難しい理由は、業者が多いこと

工程管理が難しい理由はなんでしょうか?最初に決めたスケジュール(業者の確保など)に沿って手配していけばそのまま工事が終わります。もちろん多少の天候の都合などで遅れてしまうこともありますが、それはどうしようもできません。

工程管理の業務を難しくしているものは、業者の多さです。数ヶ月の工事において10個以上の業者が関わります。施工業者で、大工・屋根屋・サイディング屋・左官屋・土間コン屋・内装屋・・・など、各資材メーカーともやり取りをします。

各業者のスケジュールを抑え、資材メーカーに納品日のズレなどの対応を行ってもらうなど、非常に煩雑な業務になります。これだけの業者に電話をするだけで半日が終わってしまうこともあります。地道な管理がトラブルを防ぐために必要です。

工程管理の具体的業務

工程管理業務には、どのようなものがあるでしょうか?
・計画→実施→検討→処置
・業者の手配
・資材の発注、納品確認
これら3つについてご紹介いたします。

計画→実施→検討→処置

・計画
まずは設計書の工事を現地で進めるにあたり、必要な工事、業者、各工程の作業日数を割り出し簡易的な工程表を作成します。これは特に重要な工事の工程をまとめたものになり、この工程がズレると大幅に工期がずれてしまうという、チェックポイントにもなります。

次に、細かい工事内容を洗い出し、それらの工事を行う業者を選定します。そして作業日数等を割り出し、正確な工程表を作成します。またこの際に、どの程度工事がズレる可能性があるかなども考慮しておくと、早く対応ができるようになります。

・実施
工事の手配、指示、監督を行います。

・検討
工程の進捗管理を週単位などで行います。

・処置
スケジュールのずれを修正し、場合によっては計画の微修正や、業者を変えたりします。

業者の手配

計画に沿って、各業者を手配します。業者も専属であれば関係ないですが、他の会社の仕事も請け負っています。そのため他の現場での工事が遅れれば、業者がこっちの現場に来れないということもあったり、1ヶ月先の予定通りに動けないこともあります。作業日程はある程度、余裕を持って設定しておく必要があります。

スケジュールがずれた際には、各業者に作業日程のずれを連絡します。また、作業前日に業者に確認電話を入れることも大事な業務です。業者のスケジュール管理が間違っている場合もあるためです。

資材の発注、納品確認

工事に必要な資材の発注を行い、それらが施工日に間に合うように現場に納品されるように設定します。また、納品日に納品されない場合、その日の工事がストップしてしまうため、発注から日が空く場合には、特に注意が必要でメーカーに事前に確認することも大事です。

まとめ

工程管理業務は、
・計画→実施→検討→処置
・業者の手配
・資材の発注、納品確認
などになります。現場監督の新人は、全体工事の内容を把握していないことも多く、非常に難しいものです。まずはどういった工事を行っていくのか、どの業者が何をするのか。トラブルが発生した場合には、どのような対処が必要なのかと覚えることがたくさんあります。



※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


現場監督 工程管理

関連する投稿


【現場監督がよく使う建設用語】エクステリア工事とは?外構工事との違いは?

【現場監督がよく使う建設用語】エクステリア工事とは?外構工事との違いは?

住宅の新築工事では多くの専門工事が行われ、現場監督はすべての工事を管理する必要があります。 専門工事のなかでも「エクステリア工事」は、外観のイメージをつくり、また快適な生活を支える重要な役割があります。 しかし、「エクステリア工事」は、よく耳にする工事であっても、その内容について詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか? また、一般的によく使われている「外構工事」との違いはあるのでしょうか? そこで本記事では、「エクステリア工事」の詳しい内容と「外構工事」との違いについて、解説したいと思います。


現場監督が必ず取得したい「コミュニケーションスキル」とはなに?

現場監督が必ず取得したい「コミュニケーションスキル」とはなに?

現場監督の仕事とは、工期までに品質を確保して工事を完成させることです。 しかし工事は、ひとりで完成させることは不可能であり、多くの人の協力が必要となります。 また、現場監督は、関係する多くの人を同じ目的に向かい前へ進めなければなりません。 そのときに必要となるのが「コミュニケーションスキル」です。 現場監督が優れた「コミュニケーションスキル」を発揮することで、工事をスムーズに進められるようになります。 そこで本記事では、現場監督が必ず取得したい「コミュニケーションスキル」とはどのようなことなのか、詳しく解説したいと思います。


現場監督に転職する前に身に付けておきたいスキル3選

現場監督に転職する前に身に付けておきたいスキル3選

現場監督に転職する際に、どのようなスキルが必要でしょうか?現場監督という仕事は、現場仕事の職人としての経験が必要なわけではありません。いきなり現場を知らずに現場監督になることに不安になる方もいらっしゃるかもしれません。現場監督に必要とされるスキルから、どのように実務に活かされているかについてご紹介いたします。


【施工管理なら知っておきたい】工事現場で労災事故が起こったらどうする?

【施工管理なら知っておきたい】工事現場で労災事故が起こったらどうする?

施工管理の仕事は多岐にわたりますが、なかでも優先して取り組む必要があるのは安全管理といえます。 万が一、担当する現場で労災事故が起こった場合、対応に多くの時間を取られてその他の業務を圧迫することはいうまでもありません。 では、実際に担当現場で労災事故が起こったとき、施工管理はどのような行動をとるべきでしょうか? そこで本記事では、労災事故が起こったときに施工管理がどう対応するとよいのか、その内容について解説したいと思います。


施工管理が注意しておきたい住宅建築の結露対策

施工管理が注意しておきたい住宅建築の結露対策

住宅にとってリスクとなることのひとつに「結露」があります。 「結露」は、カビやダニなどが発生する原因となる他、重要な構造を傷めて建物寿命を縮めてしまう可能性もあるため、十分な注意が必要な現象です。 また「結露」対策として重要なことといえば、建物の断熱性能を高めることが挙げられます。 しかし断熱性能は、施工精度にも大きく影響を受けるため、施工管理は適切な施工が行われていることをチェックすることが重要です。 そこで、本記事では、住宅のリスクである「結露」の正体と、「結露」対策として施工管理が注意しておきたい施工ポイントについて解説したいと思います。


最新の投稿


【現場監督がよく使う建設用語】エクステリア工事とは?外構工事との違いは?

【現場監督がよく使う建設用語】エクステリア工事とは?外構工事との違いは?

住宅の新築工事では多くの専門工事が行われ、現場監督はすべての工事を管理する必要があります。 専門工事のなかでも「エクステリア工事」は、外観のイメージをつくり、また快適な生活を支える重要な役割があります。 しかし、「エクステリア工事」は、よく耳にする工事であっても、その内容について詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか? また、一般的によく使われている「外構工事」との違いはあるのでしょうか? そこで本記事では、「エクステリア工事」の詳しい内容と「外構工事」との違いについて、解説したいと思います。


新型コロナに感染すると労災認定される?後遺症の場合は?

新型コロナに感染すると労災認定される?後遺症の場合は?

新型コロナウィルスの大流行により、テレワークを行うなど働き方の変化を余儀なくされた人も多いのではないでしょうか? 実際に新型コロナウィルスに感染すると、一定期間仕事ができなくなるばかりか、なかには治った後も後遺症に苦しんでいる人もいるようです。 では、仕事中に新型コロナウィルスに感染して休業しなくてはならない場合、労災保険の給付対象になるのでしょうか? また、後遺症がある場合の扱いはどうなるのでしょうか? そこで本記事では、仕事中に新型コロナウィルスに感染した場合は労災認定を受けられるのか、また後遺症がある場合はどうなるのかなど解説したいと思います。


【転職活動】若年層が知っておきたい住宅建設業界の魅力とは?

【転職活動】若年層が知っておきたい住宅建設業界の魅力とは?

転職活動を行うとき、希望する業界はどのような点で魅力ややりがいを感じられるのか気になる人も多いのではないでしょうか? とくに建設業界は、3K(きつい・きたない・危険)な職場というイメージが残っているだけに、若い世代にとっては躊躇してしまう人もいるかもしれません。 しかし、近年では、建設業界も国が主導する形で働き方改革が進んでおり、魅力ある職場づくりのために労働環境の向上が図られています。 そこで本記事では、建設業の魅力について、とくに住宅建設業界への転職活動を行う若年層に向けてご紹介したいと思います。


建設業のドローン活用方法と注意点とは?

建設業のドローン活用方法と注意点とは?

建設業界は、慢性的な人手不足への対策が重要な課題となっています。 その対策となるのは、若い人材を確保することはもちろん、同時に仕事の効率化による生産性向上を図ることも重要です。 仕事の効率を高めるには、さまざまな方法があります。 なかでも工事現場で効果を発揮するのはICT技術の活用であり、すでにその取り組みは広く進んでいます。 そして、その取り組みのひとつとして効果が期待されているのが「ドローン」の活用です。 そこで本記事では、建設業界における「ドローン」の活用方法と注意点について解説したいと思います。


現場監督が必ず取得したい「コミュニケーションスキル」とはなに?

現場監督が必ず取得したい「コミュニケーションスキル」とはなに?

現場監督の仕事とは、工期までに品質を確保して工事を完成させることです。 しかし工事は、ひとりで完成させることは不可能であり、多くの人の協力が必要となります。 また、現場監督は、関係する多くの人を同じ目的に向かい前へ進めなければなりません。 そのときに必要となるのが「コミュニケーションスキル」です。 現場監督が優れた「コミュニケーションスキル」を発揮することで、工事をスムーズに進められるようになります。 そこで本記事では、現場監督が必ず取得したい「コミュニケーションスキル」とはどのようなことなのか、詳しく解説したいと思います。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 営業 利益 職人 風水 知識 事務