女性で現場監督になることは可能?働き方や悩みについて

女性で現場監督になることは可能?働き方や悩みについて

建築業界では、女性の活躍も期待されており大手だけでなく、小さい数人の業者でも女性職人が活躍するようになってきています。まだまだ人数は少ないですが、数年前に比べると増えてきています。そこで、現場監督として女性でも活躍する方が増えてきており転職を考えている方も多くなってきています。女性は現場監督として活躍できるのか、悩みやメリットについてご紹介致します。


女性も現場監督として活躍できる!

結論から申し上げると、女性も現場監督として問題なく活躍できます。建築業界は男社会と言われ、現在でも男性が人数比では多いです。しかし、女性も徐々に増えてきており働く環境の改善も行われてきています。

現場監督は、建築業の中でもあまり力仕事は無い方と言えます。実作業は、職人が行うためです。ただ、男性でさえ体力的にキツい場合もあるため、男女ともに働く環境によっては大変です。比較的体力の少ない女性にとっては、慣れるまで辛いと感じることも多いかもしれません。

男性女性関係なく、これからは働く環境が整えられてきています。現場監督は、建築物を作り上げるために非常にやりがいのある仕事です。女性であるということを気にせず、どんどんチャレンジしてみてください。

女性の建築事業への進出が進んでいる

国として、平成27年度から女性の建設業への進出を促すキャンペーンを行っています。また、令和2年1月、「女性の定着促進に向けた建設産業行動計画〜働き続けられる建設産業を目指して〜」も策定されています。

建設業界は慢性的な人手不足でもあります。そこで国として女性の業界進出を促しています。建設業界で働く女性のキャリアパス、ロールモデル集の作成、女性活躍推進ネットワークの構築なども行っております。建設業で働く女性が少ないことにより、これから働き始める方にとっては障壁になっており、この障壁を少しでも減らす取り組みがなされています。

女性現場監督として覚悟すること

女性現場監督として、辛い、やりたくないと感じてしまうポイントや、メリットについてご紹介致します。

女性が働きやすい環境を作ろうとしていますが、まだまだ現場では男性社会となってしまっているのが現状です。働く環境によって、非常に辛いと感じてしまうポイントもあります。しかし、初めにそれらのポイントを知っていれば対処もできます。

最初は辛いと感じること

男性でも現場監督は辛いと感じることもある仕事です。ここでは、女性ならではの悩みポイントについてまとめます。

・トイレが男女共用が多い
仮設トイレが現場に設置されていても、通常は1つのことが多いです。つまり男女共用です。これは予算の問題やスペースの確保が難しいといった現場事情があります。トイレを2つにすればレンタル費用も2倍となりますし、狭小地の場合には1つしか置けるスペースがないという場合もあります。
男性だけの現場は、仮設トイレも1つで問題ありませんでしたが、女性1人がいるだけで状況は変わります。コストは発注者が負担することになりますし、スペースも物理的に確保できないという問題があります。
女性監督の場合は、近くの公共施設などを利用するなどして済ませている方も多いです。今後女性が増えてくれば、現場に2つのトイレを置くことを義務付けられることも期待されます。

・化粧直しなどができない、身の回りの手入れができない
現場で化粧直しをするスペースなどありませんので、ストレスに感じてしまう女性もいます。手や髪が傷む原因にもなります。現場仕事のため、男性でも同じですが女性は特に気になります。現場監督の場合には、職人よりは影響がないですが、現場に出ているだけで土ほこりなどもありますので汚れてしまいます。

・急な休みは現場に悪影響が出ることも
現場が始まると、その日に確認をしなければ次の日には確認ができなくなってしまう部位などもあります。このため気軽に休むことができないということが多々あります。体調を壊しがちな方の場合には、男性女性問わず辛いと感じることもあります。

・お客様によっては女性を舐めてくることも
女性に対して偏見を持っているお客様もまだいらっしゃいます。女性だから建築についての知識もあまりない、頼りないと思っている方も出くわすことがあります。そのような方に対して、気にせずに仕事を進めていく覚悟も必要です。

女性ならではのメリット

女性は、男性同士のいざこざなどに巻き込まれずにうまく解決したり、お客様も女性に対して文句をあまり言わないなど、男性女性でコミュニケーションが違ってくる点でメリットになることもあります。

また、女性が働きやすい環境を作っていくことは、女性だけでなく男性も働きやすい環境になります。建築業界は働き方に改善が求められており、女性が活躍するようになることで、その改善スピードが上がることが期待されます。

現場監督として、女性も十分に活躍することができキャリアも問題なく形成できますので、ぜひ転職を積極的に行ってみてください。少しでもこの記事がお役に立てれば幸いです。

関連するキーワード


住宅

関連する投稿


【民法改正】契約不適合責任とはなに?瑕疵担保責任との違いは?

【民法改正】契約不適合責任とはなに?瑕疵担保責任との違いは?

2020年の4月より、改正民法が施工されています。 多くの点で改正が行われていますが、住宅の売買に関連する内容として「契約不適合責任」の新設があります。 「契約不適合責任」は、これまでの「瑕疵担保責任」に代わって登場した規定になりますが、どのような内容なのかよくわからない人も多いのではないでしょうか? そこで本記事では、このたびの民放改正により新たに登場した「契約不適合責任」とはどういうものなのか、また「瑕疵担保責任」との違いについても解説したいと思います。


【空き家問題】リスクと活用方法とは?

【空き家問題】リスクと活用方法とは?

現在、住宅業界の課題となっていることのひとつに「空き家問題」があります。 「空き家問題」は、少子高齢化による人口減少の影響から今後もさらに深刻化することが予想されています。 また、空き家を放置することは、周辺環境の悪化などさまざまなリスクがあるため、なんらかの対策が必要です。 このような背景から空き家対策として法的な整備も進んでおり、場合によっては所有者に処分や罰則が科されるケースがあることは注意が必要となります。 しかし、空き家の所有者は、放置することのリスクに対し、どのような対応をすればよいでのしょうか? そこで本記事では、空き家を放置するリスクとおもな活用方法について解説したいと思います。


住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンですが、なかでも定番といえるのは「フラット35」になるでしょう。 「フラット35」の最大の特徴は「固定金利型」であることです。 「固定金利型」であることで、借り入れの時点で返済金額がわかり、また計画も立てやすくなります。 また、この他にも民間銀行が取り扱う住宅ローンとは異なる特徴があるため、知識として理解しておくとよいでしょう。 そこで本記事では、「フラット35」の特徴や銀行ローンとの違いについて徹底解説したいと思います。


【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

住宅建築においては、非常に多くの建材が使われています。 なかでも「セメント」「モルタル」「コンクリート」については、必ず使用されるポピュラーな建材となります。 しかし、これらがどのような建材なのか、またそれぞれの違いがよくわからないという人もいるのではないでしょうか? そこで本記事では、「セメント」「モルタル」「コンクリート」について、それぞれの特徴の違いなどを徹底解説したいと思います。


プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

戸建て住宅はいくつかの種類に分けられますが、建築するときの工法によっても分類することが可能です。 代表的な工法といえば「木造軸組工法」や「木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法」、「プレハブ工法」などが挙げられます。 そして、この「プレハブ工法」で建てられた住宅が「プレハブ住宅」です。 また「プレハブ住宅」は、さらにいくつかの種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります。 そこで本記事では、「プレハブ住宅」とは具体的にどのような住宅のことをいうのか、そしてどのような種類や特徴があるのかなど、徹底解説したいと思います。


最新の投稿


【コンクリート技士・診断士】仕事内容や資格試験などを解説

【コンクリート技士・診断士】仕事内容や資格試験などを解説

建物をつくるうえで欠かせない材料のひとつにコンクリートがあります。 コンクリートは、建物の強度を左右する重要な役割を担うため、十分な品質を確保しなくてはなりません。 そのため、コンクリートを取り扱う業務では、高度な専門知識を有する人の存在が求められることが多くなっています。 建設関連の資格は非常に多くありますが、なかでも「コンクリート技士」および「コンクリート診断士」は、コンクリートのスペシャリストとして活躍できる注目の資格です。 そこで本記事では、「コンクリート技士・診断士」の資格を取得することで行える仕事内容や、資格試験の概要についてご紹介したいと思います。


【民法改正】契約不適合責任とはなに?瑕疵担保責任との違いは?

【民法改正】契約不適合責任とはなに?瑕疵担保責任との違いは?

2020年の4月より、改正民法が施工されています。 多くの点で改正が行われていますが、住宅の売買に関連する内容として「契約不適合責任」の新設があります。 「契約不適合責任」は、これまでの「瑕疵担保責任」に代わって登場した規定になりますが、どのような内容なのかよくわからない人も多いのではないでしょうか? そこで本記事では、このたびの民放改正により新たに登場した「契約不適合責任」とはどういうものなのか、また「瑕疵担保責任」との違いについても解説したいと思います。


住宅業界の変化|人手不足、IT技術導入

住宅業界の変化|人手不足、IT技術導入

住宅業界は、人手不足に悩まされ、労働人口減少を食い止めるために様々な施策がなされています。働き方改革や、IT技術導入など、どのようなものが具体的に進んでおり、どのような影響を与えているのかについてご紹介いたします。


【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

戸建住宅工事では、様々な検査が行われています。住宅は非常に高価な商品であり、不具合があったときに容易に交換ができないことや、欠陥により人の命に関わることもあるため、法令遵守の求められている基準が厳しいです。義務として行わなければならない基本的検査、義務ではないがより安心した検査となる任意的検査があります。これらについてわかりやすく簡単にご紹介いたします。


住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の新築工事では、雨が降ると工事を止めなくてはならないケースがあります。 工事を止めなくてはならないケースとはおもに外部工事になりますが、内部の工事については、屋根や防水、その他雨仕舞が終われば天候に関係なく進められます。 また、雨が降って工事が止まったとしても基本的に現場監督は休みにはなりません。 できる仕事をやる必要があり、そして日頃から忙しい現場監督にとっては滞っている業務を大きく前に進めるチャンスでもあります。 そこで本記事では、雨が降って工事が止まったときにやっておきたいことについて、とくに重要な5つをご紹介したいと思います。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 資格 現場監理 働き方改革 台風