現場監督に向いている人、向いていない人の特徴とは?

現場監督に向いている人、向いていない人の特徴とは?

住宅建設において現場監督は、工事をトラブルなく工期通りに進めるために非常に重要な仕事です。しかし現場監督業は慢性的に人手不足となっており、求人数も多くありますが人材が足りていないという状況が続いています。これから現場監督として転職を考えている方も、自分が向いているかどうかがわからず、実際に就職しようと踏み切れる方も少ないようです。そこで、現場監督の仕事について、向いている人と向いていない人の特徴をご紹介し、もし向いている項目に当てはまれば積極的に転職活動を行ってみましょう。


現場監督の仕事について

現場監督は、就職する先によって扱う工事内容が大きく異なります。建築工事は、住宅、ビル・マンション、大規模施設などによって規模だけでなく工事内容自体が全く異なっており、それぞれに違う知識が求められます。

大規模施設などになると、ゼネコン関係で1級施工管理技士などの資格が必要とされることも多いです。ここでは、転職において向いているかを調べている比較的経験の少ない現場監督に焦点を当て、主に住宅工事について新築やリノベーション、もしくはリフォームを担当する場合に分けてご紹介いたします。

新築工事、リノベーション工事の場合

新築工事や大規模リノベーションの現場監督は、住宅建設のほとんどの業務に携わることができます。この2つの違いは、基礎工事を管理するかしないかの違いくらいでその他は同じような工事現場を管理することができます。

メリット
・住宅工事の全てに携わることができる
・住宅工事の知識が身につく
・施主様の喜ぶ姿を見ることができる
・1つの現場を長く見るため、比較的安定した管理になる
・幅広い業種の職人の作業が見れる
・図面を引くスキルが身につく

デメリット
・多数の業者との連絡が必要
・工期がズレると大幅に完工予定がずれる可能性がある
・金額が大きい工事のためクレームが大きくなることもある
・会社と職人の板挟みになりやすい
・図面を引けないと大変

新築工事、リノベーション工事は、現場監督として携わると全ての工程を管理するため非常にやりがいもあり専門知識も幅広く身につくためスキルが身に付きます。現場監督としてスキルを身につけるためには、まずは新築工事全体を見ることでその後のキャリア設計にも役立ちます。

小規模リフォーム工事の場合

小規模リフォームは、屋根外壁塗装などの外装工事、設備工事、外構工事など既存住宅のリフォーム工事を請け負う工事になります。現場監督は、それぞれの工事を管理しますが、会社によって請け負っている工事内容が限られているため、新築工事よりも少ない業種を経験します。

リフォーム工事は、施主様のご要望に沿って生活の支障がなるべくないように進めることが大きな違いです。現場監督次第で、工事の満足度が大きく変わるため、会社の評価を左右するのが現場監督といっても過言ではありません。

メリット
・施主様が生活している空間のため直接関わることが多い
・工期のズレは多少であれば問題ない
・クレームも小さいことが多い
・リフォーム工事特有の柔軟な発想を体験できる
・工期が短いため、多現場を経験できる

デメリット
・住宅工事全体の知識は身に付かない
・多現場を管理するため落ち着かない
・タスクが膨大になることもある

リフォーム工事は、新築工事とは違い、既存のものを変更していくため現場ごとに柔軟な工事が求められます。現場監督がうまく指揮することで、工期削減、コスト削減が可能です。

現場監督に向いている?向いていない?

さて、現場監督に向いている人と向いていない人、あなたはどちらでしょうか?現場監督はどなたでも挑戦すれば、知識もスキルも身に付きできるようになります。例え、向いていないかな?と思っていてもやる気があればもちろん可能です。
ここでは、転職を考えている方の後押しに少しでもなればと思います。

向いている人の特徴

現場監督に向いている人の特徴をご紹介いたします。

・タスク管理が得意
・多くの人と連絡を取ることが苦でない
・工事現場を見るのが好き
・細かいチェックが得意
・スケジュール管理が得意
・素直に謝れる
・失敗を隠さずに真摯に対応できる
・外に出ることが億劫でない

以上のような方が、主に現場監督に向いています。仕事としては、タスクが非常に煩雑になるため慣れていないうちは誰でも大変です。普段からタスク管理が得意な方は、働いていくうちに慣れていきます。スケジュール管理についても、自分の管理している工事の管理はもちろんですが、職人のスケジュールを管理する必要もあるため、他の人のスケジュール管理もできる必要があります。

施主様に対して真摯に謝罪や対応を行える方が望ましいです。変なプライドなどを持って、現場監督ではなく職人のせいにしてしまうことはNGです。あくまでも現場を管理している現場監督が責任を取るということを念頭に入れておきましょう。

向いていない人の特徴

現場監督に向いていない人の特徴をご紹介いたします。

・タスク管理が苦手
・電話連絡が苦手
・スケジュール管理が苦手
・細かいところを見逃しがち
・プライドが高い

以上のような方が、現場監督に向いていないと言えます。タスク管理、電話、スケジュール管理が苦手だと、日々の仕事を非常に辛く感じてしまうでしょう。また、全体の把握は得意でも細かいチェックができないという場合は、見落としてしまうと問題になる現場監督にとってはNGです。
また、プライドが高いという方は不向きです。現場監督は、管理下の人間のミス全ての責任を負い対応する必要があるためです。

関連するキーワード


住宅

関連する投稿


住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、建築士の資格を持っていることがほとんどです。しかし、資格を持っていれば完璧にデザインからディテールにこだわった施工まで、問題ない設計ができるかというとそうではありません。住宅設計士として、学ぶべきことは多く、自分1人で仕事を完結できるようになることはなかなか一筋縄ではいきません。技術を学び、盗むことが住宅設計士として一人前になるために必要なことです。この記事では、住宅設計士が何を学び、技術をどのように身につけていけば良いかご紹介いたいします。


住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士は、デザインをする上で、メールに設計図や写真を添付したり、細かい内容は電話をしたりとどちらも使う必要が出てきます。メールだけであれば簡単ですが、電話もしなければいけない状況が多くあります。それらについてどのような情報はメールで、何を電話にしなければいけないのか、判断がつきづらい事項も出てきます。この記事では、仕事をスムーズに進めるためにどのようにすべきかお勧めの方法をご紹介いたします。


住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士として新米の頃、報連相がうまくできていないと注意されたことがある方がほとんどではないでしょうか?住宅設計士にかかわらず、社会人として求められるスキルですが、実は報連相というものは難しいです。業務の全体の流れを把握し、どこが仕事の重要ポイントで、どこをミスしてはいけないのか、どこを確認すれば効率的なのか。これらについて、新人の頃は何も分からないため、ほとんど仕事になりません。この記事では、そんな新人住宅設計士がどのように報連相を行えば良いかを簡単にご説明いたします。


住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

営業は月末になると、その月の売上をなんとしてでも作ろうとします。どの営業でもそうですが、この際にお客様にメリットになるクロージングトークをしかけます。しかし、このとき営業が急すぎ、後々の工事になった時にトラブルになってしまった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、工事請負契約書を交わす際に注意しなければならない点についてご紹介いたします。


【営業で勝つために】住宅メーカーの研究をしよう!一挙にまとめてご紹介

【営業で勝つために】住宅メーカーの研究をしよう!一挙にまとめてご紹介

営業にとって、一番嫌なのが、他の会社にお客様を取られてしまうことではないでしょうか?住宅購入をしている方を見つけることが大変な営業です。せっかく購入意思が固いお客様にアプローチできたにも関わらず、今一歩のところで他社にしましたとなったときの落胆は、誰しもが経験したことがあるはずです。他社の住宅メーカーがどのような提案を行なっているのか簡単にご紹介いたします。


最新の投稿


住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、建築士の資格を持っていることがほとんどです。しかし、資格を持っていれば完璧にデザインからディテールにこだわった施工まで、問題ない設計ができるかというとそうではありません。住宅設計士として、学ぶべきことは多く、自分1人で仕事を完結できるようになることはなかなか一筋縄ではいきません。技術を学び、盗むことが住宅設計士として一人前になるために必要なことです。この記事では、住宅設計士が何を学び、技術をどのように身につけていけば良いかご紹介いたいします。


住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士は、デザインをする上で、メールに設計図や写真を添付したり、細かい内容は電話をしたりとどちらも使う必要が出てきます。メールだけであれば簡単ですが、電話もしなければいけない状況が多くあります。それらについてどのような情報はメールで、何を電話にしなければいけないのか、判断がつきづらい事項も出てきます。この記事では、仕事をスムーズに進めるためにどのようにすべきかお勧めの方法をご紹介いたします。


住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士として新米の頃、報連相がうまくできていないと注意されたことがある方がほとんどではないでしょうか?住宅設計士にかかわらず、社会人として求められるスキルですが、実は報連相というものは難しいです。業務の全体の流れを把握し、どこが仕事の重要ポイントで、どこをミスしてはいけないのか、どこを確認すれば効率的なのか。これらについて、新人の頃は何も分からないため、ほとんど仕事になりません。この記事では、そんな新人住宅設計士がどのように報連相を行えば良いかを簡単にご説明いたします。


【働き方指南】新人住宅設計士は独立を目指して働こう!

【働き方指南】新人住宅設計士は独立を目指して働こう!

新人住宅設計士は、全く設計の仕事ができないと言っても過言ではありません。設計自体は先輩社員が基本的には行い、新人はそれの補佐から始まります。もっと設計に関わりたい!もっと案を出したい!と思っても、ほとんどできない状況が続くでしょう。小規模の設計事務所では、新人は電話対応やお客様対応などに時間を割かなければなりません。そこで、違う会社に転職しようとしたり、先輩の文句を言う前に、まずは自分が独立したときに困らない知識や経験を最低限つけてみましょう!


住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

営業は月末になると、その月の売上をなんとしてでも作ろうとします。どの営業でもそうですが、この際にお客様にメリットになるクロージングトークをしかけます。しかし、このとき営業が急すぎ、後々の工事になった時にトラブルになってしまった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、工事請負契約書を交わす際に注意しなければならない点についてご紹介いたします。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 台風 現場監理 働き方改革 資格