現場監督の仕事について
現場監督は、就職する先によって扱う工事内容が大きく異なります。建築工事は、住宅、ビル・マンション、大規模施設などによって規模だけでなく工事内容自体が全く異なっており、それぞれに違う知識が求められます。
大規模施設などになると、ゼネコン関係で1級施工管理技士などの資格が必要とされることも多いです。ここでは、転職において向いているかを調べている比較的経験の少ない現場監督に焦点を当て、主に住宅工事について新築やリノベーション、もしくはリフォームを担当する場合に分けてご紹介いたします。
■新築工事、リノベーション工事の場合
新築工事や大規模リノベーションの現場監督は、住宅建設のほとんどの業務に携わることができます。この2つの違いは、基礎工事を管理するかしないかの違いくらいでその他は同じような工事現場を管理することができます。
メリット
・住宅工事の全てに携わることができる
・住宅工事の知識が身につく
・施主様の喜ぶ姿を見ることができる
・1つの現場を長く見るため、比較的安定した管理になる
・幅広い業種の職人の作業が見れる
・図面を引くスキルが身につく
デメリット
・多数の業者との連絡が必要
・工期がズレると大幅に完工予定がずれる可能性がある
・金額が大きい工事のためクレームが大きくなることもある
・会社と職人の板挟みになりやすい
・図面を引けないと大変
新築工事、リノベーション工事は、現場監督として携わると全ての工程を管理するため非常にやりがいもあり専門知識も幅広く身につくためスキルが身に付きます。現場監督としてスキルを身につけるためには、まずは新築工事全体を見ることでその後のキャリア設計にも役立ちます。
■小規模リフォーム工事の場合
小規模リフォームは、屋根外壁塗装などの外装工事、設備工事、外構工事など既存住宅のリフォーム工事を請け負う工事になります。現場監督は、それぞれの工事を管理しますが、会社によって請け負っている工事内容が限られているため、新築工事よりも少ない業種を経験します。
リフォーム工事は、施主様のご要望に沿って生活の支障がなるべくないように進めることが大きな違いです。現場監督次第で、工事の満足度が大きく変わるため、会社の評価を左右するのが現場監督といっても過言ではありません。
メリット
・施主様が生活している空間のため直接関わることが多い
・工期のズレは多少であれば問題ない
・クレームも小さいことが多い
・リフォーム工事特有の柔軟な発想を体験できる
・工期が短いため、多現場を経験できる
デメリット
・住宅工事全体の知識は身に付かない
・多現場を管理するため落ち着かない
・タスクが膨大になることもある
リフォーム工事は、新築工事とは違い、既存のものを変更していくため現場ごとに柔軟な工事が求められます。現場監督がうまく指揮することで、工期削減、コスト削減が可能です。
現場監督に向いている?向いていない?
さて、現場監督に向いている人と向いていない人、あなたはどちらでしょうか?現場監督はどなたでも挑戦すれば、知識もスキルも身に付きできるようになります。例え、向いていないかな?と思っていてもやる気があればもちろん可能です。
ここでは、転職を考えている方の後押しに少しでもなればと思います。
■向いている人の特徴
現場監督に向いている人の特徴をご紹介いたします。
・タスク管理が得意
・多くの人と連絡を取ることが苦でない
・工事現場を見るのが好き
・細かいチェックが得意
・スケジュール管理が得意
・素直に謝れる
・失敗を隠さずに真摯に対応できる
・外に出ることが億劫でない
以上のような方が、主に現場監督に向いています。仕事としては、タスクが非常に煩雑になるため慣れていないうちは誰でも大変です。普段からタスク管理が得意な方は、働いていくうちに慣れていきます。スケジュール管理についても、自分の管理している工事の管理はもちろんですが、職人のスケジュールを管理する必要もあるため、他の人のスケジュール管理もできる必要があります。
施主様に対して真摯に謝罪や対応を行える方が望ましいです。変なプライドなどを持って、現場監督ではなく職人のせいにしてしまうことはNGです。あくまでも現場を管理している現場監督が責任を取るということを念頭に入れておきましょう。
■向いていない人の特徴
現場監督に向いていない人の特徴をご紹介いたします。
・タスク管理が苦手
・電話連絡が苦手
・スケジュール管理が苦手
・細かいところを見逃しがち
・プライドが高い
以上のような方が、現場監督に向いていないと言えます。タスク管理、電話、スケジュール管理が苦手だと、日々の仕事を非常に辛く感じてしまうでしょう。また、全体の把握は得意でも細かいチェックができないという場合は、見落としてしまうと問題になる現場監督にとってはNGです。
また、プライドが高いという方は不向きです。現場監督は、管理下の人間のミス全ての責任を負い対応する必要があるためです。