ベランダの設置理由
ベランダはそもそも何のためにあるでしょうか?それは、「洗濯物を干すため」という理由です。もちろん広いベランダの場合には、BBQなどもできるかもしれませんが、ベランダでなくとも庭でできます。
「洗濯物を干すため」だけならば、なぜ2F部分に作るのかというと
・屋根がある
・日当たりが良い
・敷地が狭い
・寝室が2Fにある
の4つの理由が主になります。
■屋根がある
ベランダの上には屋根があり、軒があるため少しでも雨除けになってくれます。突然雨が降ってきても、軒のおかげであまり濡れずに済むこともあります。
1F部分だと、2F建ての場合には1F部分は軒の雨除けも意味をなしません。
■日当たりが良い
2Fの方が日当たりが良いというのはもちろんですが、隣家があると1F部分は日が当たっている時間が短くなるということが多いです。そのため、2F部分に洗濯物を干すスペースがないと日が当たらずに乾かないということになります。
■敷地が狭い
首都圏などは特に敷地が狭いです。洗濯物を干すスペースを1F部分の外に作ることがなかなか難しい場合があります。2F部分にベランダを設けることで、1Fリビングスペースを確保しながらも、洗濯物を干すスペースを作ることができます。
先述した日当たりの関係もあり、敷地が狭いと隣家と近くなりますので、ベランダを2Fに作る必要があります。
■寝室が2Fにある
寝室が2Fにあることがほとんどのため、布団を干すためにはベランダが2Fにある方が便利です。布団は乾いた状態でも重いので、1Fに干しに行くと大変です。
ベランダが要らない理由
ベランダの設置理由をご紹介いたしましたが、だんだんとベランダは必要のないものだという認識も強まってきています。その理由についてご紹介いたします。
■ベランダで洗濯物を干さなくなっている
そもそもベランダで洗濯物を干さないという生活スタイルが、定着しつつあります。洗濯機は1Fに通常置いてあり、洗濯物を干すのは2Fのベランダです。わざわざ洗濯物を2Fに持っていくことは、濡れて重いこともあり非常に面倒です。そのため、1Fの庭で干すか、室内干しを行う方も多いです。
室内干しは、天日干しと比べて生乾きになったり殺菌されないことから避けられてきていました。しかし、洗濯機の性能向上と洗剤の洗浄力の向上により、室内干しでもあまり生乾きの匂いはしないです。浴室暖房乾燥機やエアコンを使用することで、より早く乾き、天候にも左右されずに干すことができるので、室内干しをする方は多くなってきています。
そのため、ベランダをほとんど使わないという方も多くなってきているのです。
防水施工のメンテナンスコスト問題
ベランダは、防水施工を行う必要がありメンテナンスコストがかかります。洗濯物を干すためだけのスペースのために、わざわざ特殊な形状の箇所を住宅に作る必要があまり無いとも言えます。
10年に1度のペースで15万円程度かかるため、コストパフォーマンスが悪い住宅部分と言えるでしょう。
また、ベランダからの雨漏りも非常に多い問題です。特に1Fリビングの上などに設置されたベランダは、部屋の中に雨漏りすることもあり非常に厄介です。住宅で唯一、外部で平坦な部分であるため雨に弱いことは明白で、設置が必要ないのであれば要らないと言えます。
土地が狭い住宅でないならベランダは要らない
結論として、土地が狭い住宅でないならベランダは要らないのではないでしょうか?
1Fの外で洗濯物を干すことで、洗濯機から洗濯物を持っていく手間もかなり軽減されます。突然の雨に対応できないというデメリットがありますが、1F外壁部分にポリカを設置することで庇の役割を持たせることもできます。ポリカ設置には20万円以上かかることもありますが、ベランダの設置費用とメンテナンスコストを考えると、こちらの方がメリットが大きいです。
土地が広ければ、隣家との距離もある程度保たれているはずなので、日当たりに関しても心配することはありません。1F部分で選択を干すことにメリットが多いと言えます。
寝室が2Fにあり、布団を干す際に1Fにわざわざ持ち運ぶことは非常に面倒と言えます。布団を干すのは、洗濯物を干すより頻度は少ないため我慢することになります。このような生活スタイルの場合には、ベランダではなく布団を干す用の器具を2F部分に設置するなどのスタイルが今後でてくるかもしれません。