住宅販売の広告、種類とルールを知らないとマズい!?

住宅販売の広告、種類とルールを知らないとマズい!?

住宅販売会社のマーケティング担当は広告について熟知していますが、中小企業の部署もあまり分かれていない社員にとって、広告をどのように行えば良いのかわからないということも多くあります。また、営業にとってみれば、もっと魅力的な広告に出来ないのかと思うこともあるでしょう。しかし、住宅販売には広告の種類とルールがあり、注意しなければ法律違反になってしまうこともあります。この記事では、住宅販売の広告の種類とルールについてご紹介いたします。


不動産広告は大きく7種類

不動産広告は、大きく分けて7種類があります。
・新聞広告
・折込チラシ
・宅配チラシ
・住宅情報誌
・インターネット広告
・ダイレクトメール(DM)
・看板広告

新聞広告は、新聞紙面に広告を掲載してもらう手法です。不動産について購入を検討していて、新聞を読む方は、小さく載っている広告でも見てくれます。しかし、現在は新聞の読者層も偏ってきており、ターゲットにうまくアプローチできるかを入念に検討する必要があります。

折込チラシは、新聞などにチラシを折り込む手法です。チラシを折り込むため、特定のエリアだけに投函するということも可能です。地域に根ざした知名度UPのために行っている企業もあります。

宅配チラシは、各自宅のポストにチラシを直接投函する方法です。自社社員もしくは社外に委託する場合もあります。1万枚に1件の反響など、反響率は低い方法です。

住宅情報誌は、無料・有料のものとありますが、住宅に興味のある様々な層が購読しています。発行部数に応じた購入者層、ユーザー層を考慮することで効果的な広告が可能です。

インターネット広告は、検索した際に広告が出てくるリスティング広告や、特定の媒体に広告表示をしてもらうなど様々な方法があります。エリアごとに指定することもでき、反響についての解析も行いやすいため、この手法を用いることは当たり前になってきています。

ダイレクトメール(DM)は、郵便ハガキやメール、最近では公式ラインによる情報発信も行われています。閲覧率は高いですが、顧客情報を持った状態にする必要があるため、最初は他の広告手法が必要です。

看板広告は、地元の不動産会社などが利用していることが多いです。会社の宣伝を載せることが多いです。

広告種類を知って、どのような顧客かを見抜く

広告の種類を知っておくことは、営業にも非常に役立ちます。どのような経路から反響がきたのかという情報があるだけで、お客様がどのような考えを持っているかをある程度推測することができます。

反響経路によって、競合会社がどこなのか、どのようなアプローチが効果的かについて適切に考えることができます。

(基礎)広告の読み方

広告の読み方について、基礎的なことを知っておきましょう。

・所在地
不動産の所在地になります。地番は省略されることもあります。

・駅までの距離
駅までの距離は場所をわかりやすく伝えるために掲載されます。電車の駅だけでなく、バス停の駅までの所要時間が掲載されることもあります。

・面積
土地面積、建物面積が掲載されます。1坪は、3.30579㎡で、30坪の住宅は約99㎡です。

・間取り
3LDKといった表記で、Lはリビング、Dはダイニング、Kはキッチンを指します。Sはサービスルームで、居室でないもので、エアコン設置のコンセントがない場合などもあります。

・構造と階数
木造在来、木造ツーバイフォー、鉄骨造(S造)、軽量鉄骨造などがあります。

・建築年月
竣工年月日が掲載されます。1年以上未入居の場合は、新築であっても中古物件となります。

・免許番号
不動産取引業者の免許業者であるか表示しています。

この他にも細かい情報が載っています。お客様がどの情報を気にして問い合わせをしたのかを知ることで、営業のアプローチ方法を変えることで成約率が上がります。

不動産広告のルール

不動産広告にはルールがあり、宅建業法、不動産の表示に関する公正競争規約の2つのルールを守る必要があります。

宅建業法で守るべき3つの事項

・誇大広告の禁止
・広告開始時期の制限
・取引態様の明示

誇大広告の禁止はそのままで、実物よりも著しく優れているなどの誤認を招くものが禁止されています。
広告開始時期の制限というのは、建築物の公示完了前には広告を出してはいけません。しかし、建築許可などを受けた後であれば、広告掲載は可能です。
取引様態の明示は、宅建業者が契約主なのか、代理なのか媒介なのかを明確に示さなければならないという決まりです。

これらのルールを守らずに、社員がよくある商品のチラシのように広告を作成してはいけません。これらのことを理解して広告を最大限活用しましょう。

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