木材の品質を示す「JAS規格」

木材の品質を示す「JAS規格」

住宅の構造材には、JAS規格に適合した木材が使用されています。住宅が建設されてからはみることがほとんどありませんが、住宅関係で働いている方は、知っておいた方がお客様にいざというときに説明できます。安心安全の住宅を建てるために、お客様も木材についても安心したものが使われているのか知りたいので、営業担当などがしっかりと説明できることが求められます。JAS材について、簡単にわかりやすくご紹介いたします。


木材のJAS製品とは

JAS材と言われる、JASに適合した木材は、国が定める品質を満たした木材であることを保証するものです。建築基準法などで建築物の主要な構造部、防災などの重要な部分に使用される木材は、JAS等に適合した品質のものを用いなければならないと定められています。

JASは、住宅建築という構造から施工方法、各業者が関わりとても複雑な工事を、材料という一番基本となる面で支えている規格になります。

JAS材の分類

JASは日本農林規格Japanese Agricultural Standardの略称になります。農林水産物の品質保証の規格になります。木材も林業の部類であるため、JAS規格の適用になります。

JASの木質建材は11品目に分類されています。
・製材
  以下6つに分類
   ・一般
   ・造作用製材
   ・目視等級区分構造用製材
   ・機会等級区分構造用製材
   ・下地用製材
   ・広葉樹製材
・枠組壁工法構造用製材および枠組壁工法構造用たて継ぎ材
・集成材
・直交集成板
・単板積層材
・構造用パネル
・合板
・フローリング
・素材
・接着重ね材
・接着合わせ材

使用用途に合わせて、製材方法や、それに求められる品質に差があります。細かく品質検査が実施されているので、非常に安心なことがわかります。

目視等級区分と機械等級区分

構造用製材のJASには、目視等級区分と機械等級区分があります。構造用製材とは、建築物の構造耐力上、重要な部分に使用する木材のことです。

目視等級区分では、人の目で品質を等級区分しています。節の欠損や割れ、年輪の感覚などから、高い曲げ性能を必要とする部分は甲種構造材、圧縮性能を必要とする部分は乙種構造材として、1,2,3級までの3段階で分類しています。

機械等級区分では、測定機を用いて6段階に分類し、1本ごとに測定しているため精密な測定結果となります。

JAS構造材の利用拡大事業

JAS構造材は、非常に優れた材料ですが、人口減少に伴う新築住宅戸数の減少などから、需要が低くなっていくことが予想されています。そこで、林野庁と全国木材組合連合会は、「JAS構造材利用拡大事業」を行なっています。

この拡大事業では、住宅の減少から、非住宅分野でのJAS構造材の使用を推進していくものです。非住宅分野では、木造建築が少なく、しかしながら木造でも構造耐久性を担保できるため、JAS構造材の利用が期待されています。

「JAS構造材利用拡大事業」は、「JAS構造材活用拡大宣言」を行なった木材産業、建築業者が条件を満たした非住宅建築物の構造部に、JAS構造材を使用し、そのJAS構造材調達費用について一部助成されるという事業になります。

非住宅分野の建築物は、構造計算などが必須となります。その際に、JAS構造材は、品質や性能が明確になっているため、構造計算にも問題なく使用できることが予想されます。助成金事業を行うことで、JAS構造材の非住宅分野での格付け実績を引き上げ、流通量を拡大していくことが狙いです。

まとめ

木材におけるJASが日本の木造建築物を支えています。天然の木材は、1つ1つの材に差があり、その強度や性質はバラバラになってしまうことは避けられません。そこで、鉄骨などの比較的性能が均一なものの方が、非住宅分野では耐久力の面でも有利であります。

その一方で、木造建築においても、構造計算を行えば、耐久力の面で鉄骨造に劣らない構造耐久性を発揮できることがわかっています。そこで、非住宅分野でのJAS構造材の使用が、構造計算においても非常に有用であることがわかります。

完成した住宅や建築物では、木材にどのようなものが使われているのかについて実感することはあまりないかもしれません。しかし、建物を支えている材料一つ一つが、しっかりと品質保証されたものであれば、建物を利用している方が安心できることは確かです。JAS構造材についても、知っていれば、お客様に提案する際に非常に有用です。非住宅分野でも使用されているほど、構造上安全なものであることが、客観的な実績から伝えることもできます。




※この記事はリバイバル記事です。

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