現場監督が緊張するポイント3選!確認漏れを防ごう

現場監督が緊張するポイント3選!確認漏れを防ごう

現場監督は工事のチェックを行いますが、特に緊張する重要なチェックポイントはどの工程でしょうか?施工中の確認だけでなく、引渡し前のチェックでも緊張感を持ってチェックしています。これらについて簡単にわかりやすくご紹介いたします!


引渡し前の施主検査・チェック項目

現場監督と施主様で行う施主検査は、最後の引渡しのための最終チェックになります。完成した住宅の施工が設計通りに行われているかのチェックになります。ただ、仕上がった状態なので、もちろん建物内部の状況について確認できるわけではありません。

・設備動作、色チェック
・傷、浮きなどのチェック
・外装のチェック
これら3つについて簡単にご説明いたします。

これらの検査で明らかな不具合があった場合、この現場監督はしっかり確認作業を行なっているのか?この住宅建設において最初から全て確認漏れがあるのではないか?施工不良の住宅になっているのではないか?という疑念を施主様に抱かせることになってしまいます。

必ず施主検査の前に、設備関係の間違いはないか、目立った傷はないかなどしっかり確認しましょう。

設備動作、色チェック

食洗機、給湯機、照明、IHなどの設備類が正常に動作するかを確認しておきましょう。滅多に正常動作しないことはありませんが、住み始めてから電源がつかないなどというトラブルは起こってしまうと大変です。

設備関係が仕様通りのものが設置されているかも念のため確認しましょう。製品に間違いないと確認する際には、必ず色もチェックしましょう。色が施主様のご希望と違うものだったというミスも多くあります。

また、玄関ドアの開き方が問題ないか、サッシ、シャッターなどの動作に支障がないかなども確認を怠らないようにしましょう。

傷、浮きなどのチェック

工事をしている以上、細かい傷、浮きなどを完璧に0にすることは職人の熟練度などにより難しい場合もあります。チェック時にしっかりと補修を事前に行いましょう。

まず最初に確認すべきは、施主様の生活導線に傷などの目立ったものは無いかの確認です。監督として全体をくまなくチェックしていると、どうしても目が慣れてきてしまい新人などはなかなか気づくことができなくなります。

そこで、施主様が気になるであろう箇所を局所的にチェックすることは非常に有効です。傷などに気づきやすいだけでなく、チェック漏れの際のダメージが減ります。気づきやすいところのチェックが漏れていたら、その技量を疑われるためです。(もちろん全てのチェックが完璧であることが望ましいですが、必ず自分がミスをするということも考慮しましょう)

フローリング、クロス、巾木、建具など住宅の至る所の傷の有無をチェックしましょう。

外装のチェック

外装は傷が付きやすいので、入念にチェックしましょう。足場を解体する際に付いたり、施工中に資材をぶつけて欠けてしまったりということもあります。養生を外してから気づくこともあるため常に気を配りましょう。

外装の傷に関しては、補修剤などで簡易補修を行うことが一般的です。しかし、表面ではなく建材自体がひび割れてしまっている場合などは、交換が必要になります。稀にですが、外壁全体に職人が打った釘周りに表面のひびが入ってしまっている物件がありました。そこは、施主様の希望により新しいものに全交換されました。

初期のひびは完全に施工業者の責任になりますので、引渡し前にしっかり確認する必要があります。工事でどうしても発生する傷などは、簡易補修で目立たないようにするのが一般的ですので、事前対応を行いましょう。

基礎のコンクリート打設

コンクリート打設はやり直しが効かないため入念なチェックが必要です。
・配筋チェック
鉄筋と型枠の間に4cm以上空いているか(かぶり厚)。隣の鉄筋との間は30cm以内か。
・アンカーボルト
コンクリート中央に配置されているか。間隔は2.7m以内か。
・天候
雨の日の施工や、雨の日の翌日に型枠外しを行わない。

工事を早く進めたいあまりにずさんな工事とならないよう注意しましょう。

建て方当日

構造を決める施工になりますので、ミスがあるとその後の工事に支障が出ます。まずは、柱などが設計図書通りの施工になっているか寸法の確認を行います。そして水平・垂直について問題ないかを確認します。

また、金物についても確認をします。金物が適切なものが取り付けられているか、設置箇所に問題はないかの確認をします。

柱の施工ミスがあった場合は、この段階であってもやり直しは大変です。しかし、ここで気づかなかった場合、さらに大変なことになります。緊張感を持って入念なチェックを行いましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
・設備動作、色チェック
・傷、浮きなどのチェック
・外装のチェック
・基礎コンクリート打設
・建て方

住宅工事は多くのチェック項目があるからこそ、チェックも大変ですが、それだけミスが起きるポイントが多いということでもあります。現場監督が入念にチェックを行うことで施工不良を防ぐだけでなく、施主様に工事の品質をアピールできるチャンスでもあります。
ベテランであっても緊張感を持ってチェックすることを心がけましょう。



※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


現場監督

関連する投稿


朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

朝礼は必要ない!?建設工事における目的・確認事項

毎日工事現場では、朝礼が行われます。一般企業でも朝礼を実施している会社はありますが、朝礼は朝の始まりの慣例で、特になくても問題ないのでは?と考えている方も多いかもしれません。しかし、工事現場において朝礼は非常に重要なものです。安全管理や工事内容を再度確認することで、その日1日を問題なく進行させることができます。この記事では、朝礼の目的や内容についてご紹介いたします。


【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

【簡単わかりやすい】戸建て住宅工事の検査まとめ

戸建住宅工事では、様々な検査が行われています。住宅は非常に高価な商品であり、不具合があったときに容易に交換ができないことや、欠陥により人の命に関わることもあるため、法令遵守の求められている基準が厳しいです。義務として行わなければならない基本的検査、義務ではないがより安心した検査となる任意的検査があります。これらについてわかりやすく簡単にご紹介いたします。


住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の現場監督が雨の日にやっておきたいこと【5選】

住宅の新築工事では、雨が降ると工事を止めなくてはならないケースがあります。 工事を止めなくてはならないケースとはおもに外部工事になりますが、内部の工事については、屋根や防水、その他雨仕舞が終われば天候に関係なく進められます。 また、雨が降って工事が止まったとしても基本的に現場監督は休みにはなりません。 できる仕事をやる必要があり、そして日頃から忙しい現場監督にとっては滞っている業務を大きく前に進めるチャンスでもあります。 そこで本記事では、雨が降って工事が止まったときにやっておきたいことについて、とくに重要な5つをご紹介したいと思います。


現場に労働基準監督署がやってきた!役割、現場監督の気持ち

現場に労働基準監督署がやってきた!役割、現場監督の気持ち

住宅業界だけでなく、建設業界では馴染みの深い(?)労働基準監督署についてご紹介いたします。労基(ろうき)と略して言われますが、今日は労基がくるぞ!などと会社としては身構える日になります。書類関係や現場をチェックされ、違反などがあれば是正勧告などの指導が入ります。違反が重大なもので、指導に従わない場合、行政処分もあります。現場監督は問題がないように書類関係の準備や現場を普段から安全管理等しっかりと行う必要があります。


【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

住宅の新築工事において実際に施工を行うのは専門業者です。 しかし、場合によっては現場監督が行うケースもあり、例えば、きわめて小規模な「斫り(はつり)作業」もそのひとつとなります。 「斫り」は、工事現場でよく使用されるワードですが、いったいどのような作業のことをいうのでしょうか? そこで本記事では、現場監督がよく使う建設用語「斫り」について、具体的にどのような作業なのか解説したいと思います。


最新の投稿


住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、建築士の資格を持っていることがほとんどです。しかし、資格を持っていれば完璧にデザインからディテールにこだわった施工まで、問題ない設計ができるかというとそうではありません。住宅設計士として、学ぶべきことは多く、自分1人で仕事を完結できるようになることはなかなか一筋縄ではいきません。技術を学び、盗むことが住宅設計士として一人前になるために必要なことです。この記事では、住宅設計士が何を学び、技術をどのように身につけていけば良いかご紹介いたいします。


住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士は、デザインをする上で、メールに設計図や写真を添付したり、細かい内容は電話をしたりとどちらも使う必要が出てきます。メールだけであれば簡単ですが、電話もしなければいけない状況が多くあります。それらについてどのような情報はメールで、何を電話にしなければいけないのか、判断がつきづらい事項も出てきます。この記事では、仕事をスムーズに進めるためにどのようにすべきかお勧めの方法をご紹介いたします。


住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士として新米の頃、報連相がうまくできていないと注意されたことがある方がほとんどではないでしょうか?住宅設計士にかかわらず、社会人として求められるスキルですが、実は報連相というものは難しいです。業務の全体の流れを把握し、どこが仕事の重要ポイントで、どこをミスしてはいけないのか、どこを確認すれば効率的なのか。これらについて、新人の頃は何も分からないため、ほとんど仕事になりません。この記事では、そんな新人住宅設計士がどのように報連相を行えば良いかを簡単にご説明いたします。


【働き方指南】新人住宅設計士は独立を目指して働こう!

【働き方指南】新人住宅設計士は独立を目指して働こう!

新人住宅設計士は、全く設計の仕事ができないと言っても過言ではありません。設計自体は先輩社員が基本的には行い、新人はそれの補佐から始まります。もっと設計に関わりたい!もっと案を出したい!と思っても、ほとんどできない状況が続くでしょう。小規模の設計事務所では、新人は電話対応やお客様対応などに時間を割かなければなりません。そこで、違う会社に転職しようとしたり、先輩の文句を言う前に、まずは自分が独立したときに困らない知識や経験を最低限つけてみましょう!


住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

営業は月末になると、その月の売上をなんとしてでも作ろうとします。どの営業でもそうですが、この際にお客様にメリットになるクロージングトークをしかけます。しかし、このとき営業が急すぎ、後々の工事になった時にトラブルになってしまった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、工事請負契約書を交わす際に注意しなければならない点についてご紹介いたします。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 台風 現場監理 働き方改革 資格