住宅のリフォームとリノベーションはどちらが良い?

住宅のリフォームとリノベーションはどちらが良い?

新築住宅、中古住宅に関わらずリフォームを検討する方は非常に多くなってきています。リフォーム市場も年々着実に伸びてきており、新型コロナの影響もほとんど受けることなく成長しています。実際にリフォームを考えられる方にとって、重要なのは予算ですが、まずリフォームとリノベーションのどちらを行うことがメリットが大きいのかに関心があります。様々な角度からお客様に提案をするために、それぞれの工事のメリットや注目ポイントについてご紹介いたします。


リフォームとリノベーションの違い

リフォームとリノベーションは、改修工事をするという意味ではほとんど同じです。簡単には、リフォームが元の状態に戻すための小規模工事、リノベーションは機能などが向上した大規模工事になります。

施工業社に工事の相談をする際に、リフォーム工事とリノベーション工事のどちらを伝えれば良いのかわからないと悩んでしまうお客様もいらっしゃいます。それぞれについてより詳しくご紹介いたします。

リフォームとは

リフォームは前述したように、比較的小規模な工事で「元の状態に戻す工事」とも言えます。例えば、フローリングの張り替え、クロスの張り替えなどはリフォーム工事です。キッチン交換で、最新のシステムキッチンに交換した場合も、元の状態ではないですがリフォーム工事とされます。

一般的に、部分的に交換するものや、それぞれの部材や設備を交換する工事はリフォームと言います。キッチン交換、トイレ交換、浴室交換、クロス張り替え、フローリング張り替えと全ての工事を同時に行うと比較的大規模な工事とも言えますが、リノベーションとまでは言わないことが多いです。

リノベーションとは

リノベーションは、比較的大規模の工事のことを指し、新たな機能などを付加したものを言います。間取りの変更や、断熱性能、耐震性能を上げる工事などがリノベーションと言います。ただ、明確に呼び方にルールがあるわけではなく、トイレリフォームでも、全く印象が変わるような工事の場合にはトイレのリノベーションとも言います。

小規模の工事であってもデザイナーが設計したような改修工事は、リノベーションであると考えて良いかもしれません。例えば、断熱性能UP、耐震性能UPなども設計が必要になるためリノベーションと言われているとも言えます。

予算に余裕があるならリノベーションをしよう

現在の住まいに不満があり、予算に余裕がある場合にはリノベーションを検討されてみるのはいかがでしょうか。
リノベーションのメリットは、建て替える必要なく、コストを抑えながらも新築住宅に引っ越したような満足感を得られることです。新築住宅であってもリノベーションをするメリットはあります。新築住宅、中古住宅のリノベーションについてご紹介いたします。

新築住宅のリノベーション

新築住宅は、基本的にはリノベーションをする必要はないです。しかし、どうしても気に入った土地に分譲住宅が建っており、その住宅性能では物足りないなどの場合には、新築住宅でもリノベーションをするメリットがあります。

コストも、新築注文住宅を建てるよりも、建売住宅にリノベーションをする方がコストがかからないこともあります。例えば、オール電化で床下暖房を付ける、造作家具を付けて間接照明なども設置するなどを行えばリノベーションと言えます。このようなリノベーションを知っていれば、お客様のニーズに合った提案をすることも可能です。

中古住宅のリノベーション

中古住宅のリノベーションは、イメージしやすいのではないでしょうか。中古住宅の築年数にもよりますが、築30年を超えた住宅などは老朽化が進んでおり間取りなども古いためリノベーションをすることで、現在の新築住宅のような印象の住まいにすることもできます。

中古住宅を購入される方の場合には、リノベーションの費用が思ったよりもかかってしまうということもあるため、購入前に行う工事と予算をしっかりと事前に見極める必要があります。

*空き家は住宅性能に注意しよう
空き家リノベーションなどが取り上げられるようになっています。しかし、住宅のリノベーションをDIY感覚で行おうとして失敗してしまう方も非常に多いです。住宅の内装は、クロスやフローリングで、施工自体は比較的簡単です。これらが綺麗になれば、空き家も十分住めると考えている方が多いです。
しかし、実際には断熱性能が住宅の快適さには不可欠で、断熱材から施工する作業はDIY感覚で進めると難しいです。空き家リノベーションをすることで、新築住宅を購入するくらいの費用まで膨らむこともありますので注意が必要です。

関連するキーワード


住宅

関連する投稿


住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンですが、なかでも定番といえるのは「フラット35」になるでしょう。 「フラット35」の最大の特徴は「固定金利型」であることです。 「固定金利型」であることで、借り入れの時点で返済金額がわかり、また計画も立てやすくなります。 また、この他にも民間銀行が取り扱う住宅ローンとは異なる特徴があるため、知識として理解しておくとよいでしょう。 そこで本記事では、「フラット35」の特徴や銀行ローンとの違いについて徹底解説したいと思います。


【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

住宅建築においては、非常に多くの建材が使われています。 なかでも「セメント」「モルタル」「コンクリート」については、必ず使用されるポピュラーな建材となります。 しかし、これらがどのような建材なのか、またそれぞれの違いがよくわからないという人もいるのではないでしょうか? そこで本記事では、「セメント」「モルタル」「コンクリート」について、それぞれの特徴の違いなどを徹底解説したいと思います。


プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

戸建て住宅はいくつかの種類に分けられますが、建築するときの工法によっても分類することが可能です。 代表的な工法といえば「木造軸組工法」や「木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法」、「プレハブ工法」などが挙げられます。 そして、この「プレハブ工法」で建てられた住宅が「プレハブ住宅」です。 また「プレハブ住宅」は、さらにいくつかの種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります。 そこで本記事では、「プレハブ住宅」とは具体的にどのような住宅のことをいうのか、そしてどのような種類や特徴があるのかなど、徹底解説したいと思います。


住宅業界で働く人のリフレッシュ方法まとめ

住宅業界で働く人のリフレッシュ方法まとめ

住宅営業や、現場監督など非常に忙しく接客業でもあるためクレームやトラブルも多くストレスを溜めがちです。そこで、休日はどのようにリフレッシュしているのでしょうか?ストレスをうまく発散できない方も、他の方のリフレッシュ方法を真似してみましょう!1人で休日を過ごす方も、友達と遊ぶというものまで、それぞれご紹介いたします。


【住宅建築の基礎知識】住宅の耐震性能はどこでわかる?

【住宅建築の基礎知識】住宅の耐震性能はどこでわかる?

家づくりに携わるうえで知っておきたいことのひとつに「耐震性能」があります。 というのも、日本は地震大国であり、住宅の「耐震性能」を高めることは暮らす人たちの命を守ることにつながるためです。 しかし「耐震性能」の高さはどうすればわかるのでしょうか? 住宅の「耐震性能」には目安となる基準があり、満たしているかどうかで判断することが可能となります。 そこで本記事では、住宅の「耐震性能」がわかる目安について、解説したいと思います。


最新の投稿


施工管理は何歳までできる仕事?高齢者でも大丈夫?

施工管理は何歳までできる仕事?高齢者でも大丈夫?

建設業界の仕事は、「体力が必要で、高齢者にとってはきついのでは?」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか? 確かに、高齢化にともない筋力や視力の衰えなど身体機能の低下による影響が出てくることは、安全面で不安な部分が生じてくる可能性があります。 しかし一方で、業界の著しい高齢化に対応するべく、高齢者へ配慮された現場の環境づくりは徐々に進んでいます。 では、施工管理の仕事は何歳までできる仕事なのでしょうか?また高齢者でもできるのでしょうか? そこで本記事では、施工管理はいったい何歳までできる仕事で高齢者でも可能なのか、ご紹介したいと思います。


【建設業のヒヤリハット】認識する重要性と事例をご紹介!

【建設業のヒヤリハット】認識する重要性と事例をご紹介!

建設業界の労働災害は、減少傾向にあるとはいえ他の産業と比べても多く発生しています。 また、工事現場で作業に従事する人は、労働災害にいたらないまでも「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりといった経験は少なからずあるでしょう。 このような、つい見過ごしてしまいがちな「ヒヤリハット」を認識し、危険の芽を摘み取ることが労働災害を防止するうえで重要になります。 そこで本記事では、建設業界の「ヒヤリハット」を認識することの重要性について、事例を交えながらご紹介したいと思います。


住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンですが、なかでも定番といえるのは「フラット35」になるでしょう。 「フラット35」の最大の特徴は「固定金利型」であることです。 「固定金利型」であることで、借り入れの時点で返済金額がわかり、また計画も立てやすくなります。 また、この他にも民間銀行が取り扱う住宅ローンとは異なる特徴があるため、知識として理解しておくとよいでしょう。 そこで本記事では、「フラット35」の特徴や銀行ローンとの違いについて徹底解説したいと思います。


【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

住宅建築においては、非常に多くの建材が使われています。 なかでも「セメント」「モルタル」「コンクリート」については、必ず使用されるポピュラーな建材となります。 しかし、これらがどのような建材なのか、またそれぞれの違いがよくわからないという人もいるのではないでしょうか? そこで本記事では、「セメント」「モルタル」「コンクリート」について、それぞれの特徴の違いなどを徹底解説したいと思います。


安全管理の具体的業務|現場監督の責任

安全管理の具体的業務|現場監督の責任

現場監督にとって、安全管理業務は最も重要な仕事です。危険が多い建設作業で、無事故で完工することを一番の目的にする必要があります。安全管理は具体的にどうやっているの?そもそも各自が安全管理をするだけではダメなのか、など現場監督の重要性と責任についてご紹介いたします。