住宅展示場の役割
住宅展示場の役割は、モデルルームとしての広告塔という意味合いが非常に強いです。実際の住宅を自由に見学し、体験できるということはなかなか無いため、これから住宅を購入しようと考えている方は「まずは住宅展示場で話を聞いてみよう」と考えます。
また、営業と相談するスペースなどもあり住宅を購入する際に、どのような流れで進めていくのか、どのような住宅を建てることができるかなどをより具体的に聞くことができる場所でもあります。
住宅展示場だからこそ、お客様がより住宅を欲しいと実感するようになり購買意欲が増し、契約になりやすいと言えます。何千万円もする買い物ですので、住宅展示場のモデルハウスは重要な役割を果たしています。
住宅展示場は営業効率が悪くなってきている!?
しかし、住宅展示場で営業をしていると、営業効率としてあまり良い者ではないのではと思う方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
住宅展示場で営業するのは、実際には住宅の購入をすでに考えている方でモデルハウス見学の気持ちで来ています。つまり予約制でも構わないのです。ふらっと住宅展示場に立ち寄って、住宅購入をしたいと考えるようになる方は、ほぼいないと言って良いでしょう。
そのため来場者に一生懸命営業をかけたとしても、ほとんど意味がありません。住宅購入を考えていない方に営業をかけても、全くお客様に響かないものとなってしまっています。
■集客のためにイベント会場化
住宅展示場は、集客を行うためにイベント会場化してきています。集客のためには非常に効果的で、土日は親子で遊びに来ている方を多く見ることができます。
しかし、イベント会場化することで集客はできますが、住宅購入を考えている方が増えるわけではありません。もちろん中には元々住宅購入を考えていたけど、イベントをやっているから住宅展示場に出向いてみようという方はいらっしゃいます。それでもイベント目的で来場している方は、住宅購入を全く考えていないため、その場で営業をかけても見込み客になることはほぼありません。予約客以外に営業をするくらいであれば、常駐している必要はほとんどないと感じ、実際モデルハウスに営業を長時間置くことをしなくなったハウスメーカーもあります。周りだけ盛り上がっており、住宅には誰もいないということもあります。
住宅展示場で見込みを作るには?
住宅展示場を有効活用して営業効率を上げるためには、どのようにすれば良いでしょうか?集客はできたとしても、住宅購入のための集客を促しているわけでは無いため、ただ人が多く来ているという現象になってしまっています。
■住宅購入を考えている見込み客の母数は増えない
集客はできても、見込み客が増えるというわけではありません。これから住宅を購入する可能性が高い、子育て世帯の集客には成功していても、見込み客にはほとんどなっていないのが現状です。
そして見込み客が増えない原因として、見込み客を作るという工夫を一切していないことも原因です。集客のみでなく、住宅展示場にいくと住宅を建てたくなるという仕掛けを作らないことは非常にもったいないです。
住宅が欲しくなる、長期的な見込み客を作る試みが必要
住宅展示場に来た方が、住宅を建てたくなるという、見込み客を作る試みをしていく工夫が営業効率を上げるためには必要ではないでしょうか。いくつかその試み例を挙げていきます。
・料理教室を開催
キッチンスペースを貸し出し、料理教室を開催します。その際に、子供スペースを作り実際の生活情景を映し出すようにし、このような住宅で料理をしていると非常に家事が楽になり、子供の世話も楽にできるという感覚を知ってもらいます。住宅を建てることで、快適な生活が送れるということを感じてもらうのです。
・平日の宿泊プラン
モデルハウスに来客がほとんどないと言っても良い平日を利用して、宿泊プランを作ってみるのはどうでしょうか?実際に数日間住まいを体験できるのは、非常に楽しくいずれ住宅を購入したいと考えるきっかけになります。住宅購入を考えていない方にもお気軽に利用できるようになれば、売り上げも作りつつ、見込み客を増やすこともできます。
・子供と楽しめるワークショップ
普段はあまり使用していない2Fなどを活用し、子供と楽しめるワークショップなどを開催してみるのはどうでしょうか?収納の多さやベランダの広さなどを体験できるような楽しい空間を、実際に子供と共有することで、住宅を建てるとこんなことができると感じることができるようになります。
以上のように、住宅が思わず欲しくなってしまうような仕掛けをいくつも作ることで、将来的に住宅を建てようとする見込み客は増えます。住宅展示場をうまく活用し、営業効率を上げる工夫をしてみましょう。