ペットも暮らしやすい住宅の需要が増えている
住宅はペットと一緒に暮らしやすいようにしたいという需要が増えています。賃貸物件であれば、ペット可の物件も徐々に増えてきており、なかなかペット可な物件は空いていないことも多いです。
また、大手ハウスメーカーなどもペットと一緒に暮らす住宅設計についてのページを必ず作っています。新築住宅においてもペットと一緒に住みたいと考えているお客様が非常に多くなってきていることがわかります。
ペットと住むことで様々なメリットが受けられるという研究結果も出ているそうです。例えば犬と暮らしている方は、気持ちが落ち着くオキシトシンというホルモンが多く出る、病気の回復が早い、子供の教育に良い影響を与えるなどがあるそうです。
ペットは家族の一員です。家族全員がより快適に住めるような住宅設計をできるよう、どのような設計のポイントがあるかについて学ぶことは、住宅設計者や営業にとって不可欠です。
ペットの性格から間取りを考える
ペットの性格を考えた間取りを設計しましょう。犬や猫といった動物の違いによる設計はもちろんなのですが、まずはその子の性格も考慮するようにしましょう。例えば、犬でも1人でいる時間を好んでいたり、静かな環境が好きな場合には落ち着けるスペースを与えましょう。
その子の性格に合わせて、何が一番好きかを考え、それを基本として設計に取り入れてみましょう。
ペットにとってのプライベートな空間、飼い主にとってのプライベートな空間は分けて作りましょう。お互いに干渉し合いすぎないような空間作りも、長く一緒に暮らしていく上で必要になります。
ペットと人のストレスを軽減する工夫
ペットにとって住みやすく、人にとっても掃除が楽などのメリットがある住宅を設計しましょう。
・床
通常の合板フローリングですと、ペットにとっては滑りやすく足腰に負担がかかります。滑りにくく柔らかいペット用フローリングやペット用クッションフロアが人気です。アンモニアなどにも強い素材を使っているため、掃除しやすく耐久性も高いです。
床暖房の設置もおすすめです。ヒーターやストーブといった暖房器具は、ペットが火傷をする可能性があります。床暖房であれば火傷の心配もなく、人もペットも非常に快適に過ごすことができます。火傷の心配をするということも、毎日ですと飼い主さんもストレスになります。
・窓
ステンレス製の網戸がおすすめです。通常の網戸ですと、引っ掻いてすぐに壊れてしまいます。ステンレス製のものであれば、壊れにくく耐久性が高いためペットリフォームでも人気です。
また、防音性が高い窓や内窓をつけることも考慮してみましょう。
・ドア
ドアは、ペットが自分で開けられるようにしたい部屋と、自分で行き来が簡単にできる部屋に分けることで住みやすくなります。ペット用ドアなどもありますので、動線に応じて使い分けましょう。
・壁
壁については、引っ掻き傷の予防、消臭などが人がペットと暮らしやすくなる工夫ができます。引っ掻き傷の予防では、ペット用クロスであったり、腰壁を採用することでできます。腰壁にすると、ペットは引っ掻かなくなりますのでコストはかかりますがおすすめです。
・遊び場
猫であれば、キャットウォークやキャットタワー、犬はドッグランなどを設けると良いでしょう。ドッグランを新設する場合には、広い庭スペースだけでなく、飛び出し防止のフェンスなども設置すると良いです。
・水回り
ペット用の洗い場があると、非常に便利です。外のお散歩から帰ってきた際に、犬を洗えるスペースが玄関近くにある設計や、広い洗面台にすると使いやすいです。
・キッチン
キッチン周りは、ペットにとって危険なものも多くあります。ガスコンロではなく、IHクッキングヒーターの方が危険が少ないです。簡単な出入りができないような工夫もされた設計だと、より安心して過ごすことができます。
以上のように、各部屋でペットが過ごしやすいように工夫をすることができます。ペット用の建材も販売されているため、お客様も選びやすいです。
ペットと一緒に快適に暮らす設計を提供しよう
ペットと一緒に快適に暮らすことをお客様は望んでいます。ペット中心の設計という訳ではなく、人が住む上で、ちょっとした工夫を入れることでペットも過ごしやすい設計にすることができます。
このような細かい提案がお客様の満足度をあげてくれます。ヒアリングを丁寧に行い、今回紹介したペットとの生活を考えた間取りや設備についてご提案しましょう。