住宅契約の理由は、営業が決める!
お客様の住宅契約に至る理由は、営業が決めます!正確には、お客様と営業で決めますが、その理由を提示するのは営業です。なぜなら、問い合わせの段階で、お客様は契約の理由を明確に決めることができていません。そのため営業がいるのです。
例えば、お客様から「御社の住宅に対するこだわりが良かった」、「営業さんが良かった」、「理想的なプランだった」、「コストがお得だった」などが決め手だっとというお言葉があります。
これらは、実は全て営業が提示した契約理由です。自社の住宅に対するこだわり、営業の雰囲気、プラン、コストの説明など、これら全ては営業が魅力的に映るように提示したものです。
つまり、営業がお客様の住宅契約の理由を提示し、それにお客様が影響されて、それを契約の理由として選ぶのです。
■失敗例|お客様に決める理由を聞く営業
今まで、お客様が契約理由を決めると勘違いしてしまっていた営業もいるのではないでしょうか?初めて建てる何千万もする住宅を、購入する理由を明確に決められる方はほとんどいらっしゃいません。それにも関わらず、これを理解せずに、ヒアリングが重要だと間違った営業をしてしまい、「間取りはどれが好みですか?住まいのこだわりポイントは?住宅性能のグレードは?」と決まりきった質問を繰り返すだけになってしまいます。
これをしてしまうと失敗します。他社の営業が、お客様の考えが変わるような提案を行い、お客様がそれを選びます。するとあなたは、すでに営業として負けてしまい、他社にお客様を奪われてしまった状態です。
このような経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか?お客様は最初に3LDKと仰っていたのに、4LDKの家を建てることにした。オール電化は嫌だと言っていたのに、オール電化にした。
このように失敗してしまう原因は、お客様に決める理由を聞いていたためです。営業方法をガラッと変えましょう!
住宅契約に至る 4ステップ
お客様が住宅契約に至るためには、以下の4つのステップがあると考えてみます。
1.感情
2.関心(情報収集)
3.比較
4.決定
1の感情は、今住んでいる場所や住宅に不満が生じるなどです。2の関心は、他の住みやすい住宅に興味が湧くことです。この段階で、実際に住宅購入を検討するようになると、住宅営業などに資料請求します。
そして3の比較段階で、様々な住宅と比較検討し、4で決定となります。それぞれ、営業目線でどこに注意すれば良いかポイントを見てみましょう。
■1.感情ステップを疑え
お客様が、今住んでいる場所や住宅に不満が生じている段階です。この段階がなければ、新しく住宅を購入する必要性を感じないため、まずは現状の問題点に気づくことから始まります。
例えば、お客様が現住宅の間取りが気に入らない、設備が古い、断熱性能が低いなどの不満を感じた場合、住宅設計はそれを改善する要望が強くなります。また、転勤、親の近くに住む必要があるなどの場合には、場所の不都合が理由ですが、新居を建てるとなると今の不満点を洗い出してそれを改善する家を建てようと考えます。
そして、営業はこれらの感情をヒアリングすることも重要ですが、これらが本当にそうなのかを疑うことも重要です。お客様は、住宅の素人であり、本来望むものとは違うことに注視してしまっているかもしれません。また、転勤などが理由の場合、あとから現住宅の不満を考えているため、こだわりポイントが定まっておらず、気づいていない場合もあります。
営業は、この不満の感情、改善したいポイントがどこなのかを、常に考え提案していくことが、契約率をあげるポイントです。
■2.関心(情報収集)ステップは、プラスの提案をする
この段階では、お客様はとにかく有益な情報を欲しています。より具体的な情報を事例に沿って、提供することが望ましいです。実際に住むと、どのような体験が待っているのかを、より想像しやすい形で提供します。
お客様が要望する以上にプラスの提案をすることで、住宅購入への意思が固まりやすいです。
■3.比較ステップは、1と2のプレゼン
比較段階では、お客様が自身の要望と住宅プランをすり合わせています。営業は、「お客様がその要望と結びついているのは、この住宅プランであり、その要望を満たせるのも自社が一番です」ということをアピールしていきます。
営業が、契約理由を提示しているということを忘れずにアプローチしましょう。
■4.決定ステップは、丁寧な気遣い
契約を決めてからは、お客様の負担が少なくなるような手配を行います。住宅ローンの手続きや、工事中の不安や、もし工事ミスがあった場合の保険など、各種不安を取り除きましょう。