住宅イベントの目的は2つ
住宅イベントは、住宅展示場やモデルハウス、ショールームを活用したものなどがありますが、実はイベントによって目的が違います。大きく分けると2つの目的があり、1つは集客・認知、2つ目は営業活動になります。
例えば、購入検討の方向けに、新築建売のモデルハウスで「いつでも見学可能!」と旗を立てているのを見たことがあるのではないでしょうか?ここに見学に来る方は、購入を目的としている確率が高いですが、そもそもこの見学に来る方はほとんどいません。これではイベントとは言えないでしょう。
また、住宅展示場というのは、多くの方が来場しますが、住宅を今すぐ購入しようとしている方は少ないです。そしてこの中でもあなたの会社で建てようと考えている方は少ないです。しかし、イベントをするからには、住宅を販売できなければ意味がありません。
このようにイベントを成功させるためには、販売を目的としながらも、集客も行う必要があるため、2つの目的を分けてイベントを行った方がうまくいきます。
■集客・認知
集客・認知を目的としたイベントは、住宅展示場だけではなく、自社のイベントとして行なっているところもあります。例えば、クオカードなどがもらえたり、地域のお祭りを開催などアイデアは多岐にわたります。子供が楽しめるお祭りや、普段できない体験会などをすることで、ファミリー層をターゲットにする場合が多いです。
このように集客・認知を行うことにより、住宅を購入しようと考えている方は、まずここに相談してみようと考えてくれます。ここで急に販売を目的とした営業色を出してしまうと、集客が失敗してしまうため注意しましょう。あくまでも集客・認知を目的としており、実際の営業活動は別のイベントに目的をもってきましょう。
■営業活動
住宅イベントは、営業活動を目的とする場合、工事現場の見学会、土地探しツアー、住宅ローン説明会、建築構造相談会など書籍やネットの情報だけでは、わからないことなどを知る機会をイベントとして開くこともあります。
このようなイベントを成功させるためには、まず集客を行い、顧客情報を掴んでいなければいけません。また、社員とコミュニケーションを集客イベントでとっておくことで、気軽にイベントに参加してもらうことができます。
イベントに来てくださったお客様は、営業されているという感覚ではなく、住宅購入のために知識を付けに来ていると思っていただくことが大事です。営業から見れば、営業社員がお客様に最初に説明する部分をイベントとして行なっているため、ここから本格的に住宅購入の個別相談になれば、成約率は非常に高くなります。
住宅イベントでのNG
住宅イベントでのNGは、会社が満足することを考えてしまった場合です。
集客イベントは、うまく集客し、認知もできているが、うまく成約に結びつかなかったという事態もあり得ます。それは、お客様に満足してもらえず、営業としても下手であった場合です。
例えば集客イベントを行っても、そのイベント自体は楽しいけれども、会社に良いイメージを持ってもらえなければ、お客様は悪いイメージを認知するという逆効果になってしまいます。また、営業活動としてのイベントで、ツアーなどを行っても、お客様から「ここで住宅を建てたい」と思われるようなイベントでなければ、そこから契約には繋がらないでしょう。
イベントをしたことのない会社は、イベントをして、成約に結びつかないリスクを考えてしまいます。そのため、イベントの随所に会社の目的が叶うような(お客様は楽しくはないもの)を入れ込んでしまいます。しかし、それらをすることによって先述したように負のイメージを植え付け、失敗してしまうということもあります。
イベントというものは、お客様が絶対に満足するというものを取り入れ、会社の目的というものは、成功しなくても構いません。会社の目的を達成するのは、お客様が満足できるイベントが開催できるようになってから考えることが望ましいです。
どちらの目的も一気に叶えようとするのは、イベントを今まで成功させたことがない会社が陥ってしまう失敗です。
以上のように、住宅イベントは、お客様が絶対に満足するイベントにし、会社が満足することは後回しにし、集客・認知、営業活動のイベントと分けて開催するようにしましょう。