住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士は、デザインをする上で、メールに設計図や写真を添付したり、細かい内容は電話をしたりとどちらも使う必要が出てきます。メールだけであれば簡単ですが、電話もしなければいけない状況が多くあります。それらについてどのような情報はメールで、何を電話にしなければいけないのか、判断がつきづらい事項も出てきます。この記事では、仕事をスムーズに進めるためにどのようにすべきかお勧めの方法をご紹介いたします。


電話・メールどっちがいいの?

電話とメールは、メールの方が良いです。メールを主に使うようにしましょう。メールは確認する時間を拘束しないので、相手にとっても都合が良いですし、記録として残るため言った言わないのトラブルも避けることができます。

電話は、情報伝達としてはその場ですぐに確認が取れ、仕事がスムーズに進みます。業者連絡などは、電話の方が早くて楽な場合もあります。しかし、お客様とのやりとりでは、電話だけだとお客様が勘違いをしていたりします。専門用語や段取りを理解している業者ならまだしも、お客様はそれらを基本的には把握していません。そのため電話だけの確認は控えた方が無難です。

また、電話とメールでは、メールの方が圧倒的に仕事の時間を取りません。電話は1回すると30分などの時間を取られることも多いです。電話の最中に相手側が他に聞きたいことなどを考えたり、電話の最中に調べ物をしたりと時間を取られます。メールであれば、簡潔に要件だけをまとめることができるので効率的です。

つまり電話を多くしている方は、業務の効率が悪いとも言えます。仕事の時間を最小限にし、効率的に動くように意識しましょう。

細かいニュアンスは電話でないと伝わらない

住宅設計士は、デザインの打ち合わせも多いです。こちらはメールだけでは伝わりません。基本的にはメールで資料などを送付して、電話で細かい打ち合わせを行うこともあります。

細かいデザインの打ち合わせなどは、無理にメールで行うのではなく、電話で行うようにしましょう。電話の際にも、事前にメールでどのような打ち合わせを行うのか、どのような順序で打ち合わせを進めていくのかについて、共有しておきましょう。また、不明点や、準備しておいて欲しいものなどを事前に決めておくことで、電話打ち合わせの時間を短縮し、簡潔にわかりやすい会議にすることができます。

注意!電話とメールで情報過多に

電話とメールのやり取りにルールを決めていないと、必ず陥るトラブルがあります。情報過多になってしまい、何を確認したのかわからなくなってしまうことです。特に、同じ項目の変更があった時などが注意が必要です。

電話とメールでやりとりをしていることで、時系列がごちゃごちゃになってしまうことがあります。こうなってしまうと、変更箇所がどれに最終的になったのかがわからなくなり、その確認で再度時間を取られてしまったり、最悪の場合にはトラブルにもなります。

電話とメールでやり取りを行う場合には、これらに最新の注意を払いましょう。

お勧め解決法!メールは議事録にする

電話とメールのやり取りで、トラブルにならない解決法は、メールを議事録代わりにすることです。

メールは通常通りの連絡で、電話をした際に、その後にメールを再度送る方法です。電話内容をメールにまとめたものを共有することで、打ち合わせ内容の認識の相違が無いようにし、なおかつ時系列で内容を更新することができます。

電話で打ち合わせをしている際に、会話内容を過剰書きでメモ、もしくはPCでその場で打ち込んでしまいましょう。電話が終わったらすぐにメールを送信することで、実質業務時間をほとんど消費しません。効率的に、なおかつスムーズに業務が進行することを実践していきましょう。

まとめ

住宅設計士の仕事は、電話とメールの使用が多いですが、基本的にはメールを主な情報伝達ツールにすることをお勧めいたします。
電話打ち合わせの場合には、メールで事前にどのような内容を話し合うのかを共有し、効率化を図りましょう。電話は細かいデザインのやり取りに有効活用しましょう。

電話とメールで情報の時系列がわからなくなったりしないよう、メールは議事録として使うことをお勧めいたします。電話内容も全てメールに残しておくことで、相手側も内容を確認しやすく、電話でニュアンスの理解の仕方が違った場合なども、すぐに修正することができます。

これらの点に注意して業務を遂行することで、効率的にミスなく仕事を進めることができます。少しでも皆様のご参考になれば幸いです。

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