お客様が相見積もりを取る理由
お客様はなぜ相見積もりを取るのでしょうか?昔は、他の人に頼むというのは失礼という認識がありましたが、今ではいろいろなところに意見を聞くというのが浸透してきました。大きな理由は、悪徳業者が多くなってきたり、お医者さんもセカンドオビニオンなど他にも意見を聞くというのが当たり前になってきたからです。
このような考え方に変わってきた上で、以下のような3つの理由があります。
・知識がない
・同じ住宅なら安い方を(損したくない)
・人を見ていない(信頼しているようでしていない)
それではお客様が相見積もりを取る心理を一つずつご説明いたします。
■住宅の知識がない
お客様は住宅、建設関係の専門知識を持っていません。そこで悪徳業者がいても何がおかしいのか気づくことができません。
そこで悪徳業者を避ける方法が相見積もりなのです。3社ほど相見積もりを取れば、3社全て悪徳業者ということはほとんどありませんから、リスク回避になります。しかしたまに相見積もりをとって、悪徳業者を選んでしまうお客様もいます。
このようなお客様には、正しい知識を提供して、悪徳業者を選ばないような話をしてあげると良いです。
■同じ住宅なら安い方を(損したくない)
住宅にこだわりがない場合など、どこの工務店でも同じものなら、できるだけ安いところに頼みたいという心理です。ローコスト住宅や、建売住宅の購入を考えている方に多いです。
1900万円の住宅と2000万円の住宅を販売している会社があったとします。会社も違えば、間取りや住宅性能も少し違いますが、お客様はどこがどのように違くて、本当にその100万円に差があるのかはわかりません。そういった場合には、安い方を購入するのがお得に感じるため1900万円の住宅を選びます。
金額勝負になってしまうと、営業の説明もほとんど意味をなさなくなることがあります。無駄な時間を消費しないようにすることと、金額が負けていても契約を取ってくるトークを身につける必要があります。
■人を見ていない(信頼しているようでしていない)
相見積もりを取るということは、断るということに対して、相手を不快にさせてしまうなどの感覚をあまり持っていない場合もあります。簡単に言うと、通販で選ぶような感覚です。住宅情報サイトなどは、ほとんど通販のように気軽に閲覧できる反面、このようなお客様が増えてきているのも事実です。
お客様は、どこの会社でもある程度しっかりやってくれるだろうという信頼をしている反面、ここの会社だから頼みたいという信頼はしていません。
しかし、何千万もする工事ですので、お客様、工務店とお互いに信頼しあって取引を行わないと後々トラブルになることもあります。
業者の相見積もりに対する対応
業者側も相見積もりに対して様々な対応を取ります。営業がいない小さな工務店などは、口コミなどで、冷たい対応をされたなどの低評価をつけられたりします。大体その理由が、お客様が相見積もりなどを取り、真剣な対応をしていないと業者が判断した場合です。
そこでなぜこのようなことが起こるのか、以下3つの業者の対応についてご紹介します。
・慣れている(変わらない対応)
・態度が悪くなる
・積極的に営業をかけてくる
■慣れている(変わらない対応)
相見積もりを取られていることが当たり前で、営業である程度対処できるという会社に多いです。特に態度を変えずに、通常通りの打ち合わせを行い、相見積もり状況を把握しながらもお客様に対して、どうしますか?という中立的な対応をします。比較的業務に余裕のある会社で、このような対応をすることが多いです。
■態度が悪くなる
相見積もりを取るならウチは工事しないよ?という業者もいます。小さい工務店などはこのようなところも多いです。理由は、打ち合わせを何回も行ったにも関わらず、他社に頼みますと言われると、その打ち合わせ時間に対してタダ働きになってしまい、仕事にならないからです。また、断りの連絡も入れずに、急に連絡を絶ってしまうお客様もいます。
このような対応をお客様に経験された工務店などは、相見積もりを取るなんておかしい!と考えています。このような失礼なお客様は断って当然と考えているところが多いです。
*相見積もりを取るならウチでやらないし、相見積もりを取らせない自信がある会社ですよという営業戦略を取っている会社も稀にあります。
■積極的に営業をかけてくる
相見積もりに対して積極的に営業をかけてくる会社もあります。営業を主体にしている会社に多いです。理由は、相見積もりを取っていると言うことは、購入意思が固く、早く契約をする傾向にあるからです。
営業のとるべき対応
「お客様が相見積もりをとる理由を聞く」
「会社の相見積もりに対する対応を説明する」
この2つを行うべきです。このようにすれば、お客様の駆け引きをしようとしてくる態度を緩和し、業者側の精一杯お客様のために提案しますよという態度を伝えることができます。
変に相見積もりを取ることでお互いにうまくコミュニケーションを取れないことは、お客様にとっても業者にとっても不利益です。契約してから良い工事にするためにもこれらの確認を行うようにしましょう。
※この記事はリバイバル記事です。