大工になるにはどうすればよい?必要な資格や仕事内容は?

大工になるにはどうすればよい?必要な資格や仕事内容は?

住宅建築の施工において中心となる職種といえば「大工」です。 とくに完成品質に最も大きな影響を与えるのは「大工」の技術といっても過言ではありません。 また現場監督も「大工」と調整しないとスムーズな進行は難しいことからも、現場での存在は非常に大きいといえるでしょう。 では、「大工」にはどうすればなれるのでしょうか? また、「大工」になるために何らかの資格が必要なのでしょうか? そこで本記事では、「大工」になるにはどうすればよいのか、また資格は必要なのか、そしておもな仕事内容についてなどをご紹介したいと思います。


住宅建築の施工において中心となる職種といえば「大工」です。
とくに完成品質に最も大きな影響を与えるのは「大工」の技術といっても過言ではありません。
また現場監督も「大工」と調整しないとスムーズな進行は難しいことからも、現場での存在は非常に大きいといえるでしょう。

では、「大工」にはどうすればなれるのでしょうか?
また、「大工」になるために何らかの資格が必要なのでしょうか?
そこで本記事では「大工」になるにはどうすればよいのか、また資格は必要なのか、その他にもおもな仕事内容などをご紹介したいと思います。

大工になるにはどうすればよい?

大工になるには、工務店に就職したり、あるいはすでに大工として活躍している人の弟子となって修業をしたりすることでなれる仕事です。

また、大工になるために資格は必要ありません。
さらには基本的に年齢や学歴なども問われないため、なること自体は比較的簡単です。
しかし、一人前の大工として活躍するには、経験を積み重ね技術を身に付ける必要があります。

技術を身に付ける期間の一般的な目安は、もちろん個人差はありますがハウスメーカーなど工業化された住宅であれば数年程度で可能です。
しかし、構造部材の加工技術がともなうような住宅であれば、習得までに10年以上を要することもあるでしょう。

大工が取得すると有利な資格

大工になるうえで資格は必要ありません。
しかし、取得しておくことで、自身のキャリアアップや会社の受注向上などあらゆる面で有利になる資格はいくつかあります。

大工が取得すると有利となる代表的な資格といえば以下の3つです。

  • 建築士
  • 建築大工技能士
  • 木造建築物の組立て等作業主任者

建築士

建築士は、おもに建築物の設計と工事監理を行う国家資格です。
1級建築士と2級建築士のほかに木造建築士があり、取得することで大工のみならず建築に関わる幅広い業務が行えるようになります。

なお、建築士資格の詳しい内容は「【建築士法改正】建築士を取得するための受験資格とは?」の記事を参考にしてください。

建築大工技能士

建築大工技能士は、木造建築物における大工工事の施工で必要となる技能や知識を評価する国家資格です。

職業能力開発促進法に基づき、労働者の技能向上を図ることを目的する制度「技能検定」のひとつで、1級、2級、3級があります。
それぞれ設定されている受験資格を満たし、試験に合格することで得られます。

木造建築物の組立て等作業主任者

木造建築物の組立て等作業主任者は、労働安全衛生法に基づき定められた国家資格です。

おもに、軒の高さが5m以上の木造建築物の構造部分の組立てなどの作業で、労働災害を防止するための管理を行う責任者となります。
技能講習を受け、修了試験を合格することで得られます。

大工の仕事内容とは?

住宅建築において、大工は中心的な役割を担います。
おもな内容は、構造部材の加工に始まり、現場での組み立て、そして内装工事などがあります。
ミリ単位の作業も多くなるなど、職人ならではともいえる熟練した技術が求められるきわめて繊細な仕事です。

ただし、これらの仕事内容は、住宅会社によって大きく異なる点でもあるため注意しておきましょう。
例えば、ツーバイフォー住宅などは現場の組み立てから行うケースが多かったり、あるいは軽量鉄骨の住宅などは内装工事から行うケースもあったりします。

とくに、ハウスメーカーのような工業化された住宅の場合は工場でつくられるものも多く、現場ではマニュアルに則った作業を行うようになります。
そうすることで品質を安定させることにつながるわけです。

ハウスメーカーの大工工事は、手順を覚えてしまえば比較的早い段階で習得できる傾向にあります。
よって、いち早く一人前の大工として収入を得るには、ハウスメーカーなど工業化された住宅向けの大工となることが近道といえるかもしれません。

まとめ

大工になることはそれほど難しいことではありません。
しかし、一人前の大工として活躍するには、長い時間をかけて技術を習得する必要があります。

また、技術の習得は簡単なことではありませんが、いったん身に付けると生涯の財産になることは間違いないでしょう。
とくに建設業界の課題でもある人手不足も手伝って、優れた技術を持つ大工のニーズはきわめて高く将来性も十分です。

手に職を付け、モノづくりの現場で活躍したい人は、大工を目指してみるのもよいでしょう。

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