【住宅営業】貰った歩合を返金?怖すぎる住宅営業の給料制度

【住宅営業】貰った歩合を返金?怖すぎる住宅営業の給料制度

「既に会社から支給されている給料を会社に返金する」、通常こんなことってあり得ないですよね? 恐らく、会社勤めをしていてそのような経験がある方はほぼいないのではないでしょうか? 実は、住宅営業ではこのような支給済みの給料を返金しなければならない場合があります。 「そんなことあり得る?」と思った方は最後までご覧ください。 特に住宅業界の営業職に興味がある方には確実に参考になりますので、是非読んでほしいと思います。


「既に会社から支給されている給料を会社に返金する」、通常こんなことってあり得ないですよね?
恐らく、会社勤めをしていてそのような経験がある方はほぼいないのではないでしょうか?

実は、住宅営業ではこのような支給済みの給料を返金しなければならない場合があります。
「そんなことあり得る?」と思った方は最後までご覧ください。
特に住宅業界の営業職に興味がある方には確実に参考になりますので、是非読んでほしいと思います。

『住宅営業は歩合給が多数』

住宅業界の会社で営業職が固定給であることはほとんどなく、大半が営業成績によって給料が変動する歩合給制度がほとんどです。
実はこの歩合給での支給に給料の返金があることの秘密が隠されています。

『住宅営業の歩合給は段階ごとに支給される』

歩合給と聞くと、歩合制度の営業経験がない方は契約したら次の月に一括で入るイメージを持たれている人が多いと思いますが、住宅業界の営業では契約=歩合発生ではありません。
住宅業界では、契約から物件をお客様に引き渡すまでにいくつもの段階があります。

例えば、建売業者で用地仕入れをしたばっかりの物件や注文住宅業者の場合など、契約段階で対象の土地に建物が建っておらず、更地の状態の場合もあります。
この場合は、契約してから更地に対して基礎工事を行い、その後、上棟工事、内装工事、仕上げ工事の各工程を経て建物が完成し、お客様の元に引き渡されます。

企業によって様々ですが、多くの住宅会社の営業はこの段階ごとに歩合が分割で支給されます。
例えば、契約時に1割、基礎工事完了で3割、上棟工事完了で3割、仕上げ工事後引き渡しで残りの3割が支給されると言うような形です。
理由としては引き渡しまで時間がかかる場合に、歩合が入ってこない為、営業マンの生活が成り立たないからです。

歩合として支給される為、もちろん給料な訳ですが、この歩合給には場合によって大きな落とし穴があります。

『何らかの理由でキャンセルになった場合は至急済みの歩合が全額返金』

各工事完了時で段階ごとに歩合が発生することを解説しましたが、これは物件が契約しているお客様に確実に引き渡されることを前提に支給されています。

ところが、場合によっては引き渡しが出来ない事由が発生することもあります。
そうなると、契約が解除となり、すでにその契約によって支給されている歩合給については、会社の方に全額返金となります。

引き渡し出来ない事由は次のような場合があります。

〇シンプルにお客様都合でキャンセル

住宅は数千万円を超える商品であり、お客様も契約から引き渡しまでの時間が空くと気持ち的にナーバスになる方もいます。

最近では、持ち家に反対する方も一定数いますから、そのような知人が周りにいた場合、猛反対に合い気持ちが萎えてしまう方もいます。

違約金を払うことになっても契約キャンセルしたいと思う方も中には出てきます。
仮にキャンセルによる違約金が発生したとしても営業マンに入ってくることはなく、支給された歩合は全額返金となります。

〇融資否決によるキャンセル

これは、金融機関NGの場合です。
金融機関から融資を受ける場合、多くの場合に事前審査と本審査の2回審査があります。

事前審査をせずに住宅購入の契約をする方はあまりいないと思いますが、仮に事前審査では融資が出来ると言われていた場合でも、本審査の際に事前審査では見えなかったネガティブ情報が発覚し融資否決となってしまう場合もあります。
よくあるのが、事前審査から本審査までの間に顧客が別の借り入れをしてしまう場合です。
具体例は車や時計をローンで購入する等です。

こうなると、金融機関からすると事前審査の時とは状況が違いますので、融資自体が出来ない、若しくは融資はできても頭金を当初の予定よりも多く求められる可能性があります。
住宅等の不動産を購入する際には融資特約と言う特約を結びます。
融資特約とは、仮に契約時に予定していた融資が出来なくなった場合に契約が白紙解除になる特約のことを言います。

融資が否決になると契約解除になりますので、その案件ははじめから白紙となり、すでに支給済みの歩合給があれば返金しなければならなくなります。

上記の2つはよくある例ですが、それ以外でも何らかの理由で物件を顧客へ引き渡すことが出来ず、契約解除になってしまう可能性もあります。

実際、契約から物件を引き渡すまでの過程はとても大変です。
そこが住宅営業の大変なところであり、逆に言うと最もやりがいがあり、達成感を感じる部分かも知れません。

まとめ

今回は住宅営業の給料制度について解説しましたが如何でしたでしょうか。
実際、歩合返金となり、返金額が固定給を上回り、給料日に会社にお金を振り込まなければならないと言った事案も普通にあります。

会社によっては固定給より下回る場合は次の歩合給と相殺し、最低限の給与補償をしてくれる会社もありますが、後々の返金は必須になります。

入社する時の面接ではこちらから聞かないと高い確率で教えてはくれない情報ですので是非この記事を参考にしてください。




※この記事はリバイバル記事です。

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