【実例から学ぶ】売れる住宅営業マンのヒアリング能力とは?お客様のニーズを知るポイント10選その②

【実例から学ぶ】売れる住宅営業マンのヒアリング能力とは?お客様のニーズを知るポイント10選その②

 営業にとって、ヒアリングが重要だと聞いた方や実際に言われた方は多いのではないでしょうか。その①では、お客様の購買意思がどの程度のものかを知ることで、アプローチ方法を変えることや、決定権者・予算管理者を把握することの重要性をお伝えいたしました。車についてもニーズを知る基本です。その②では、さらに家族構成などをヒアリングすることでどのようなニーズを引き出していくのかをご紹介いたします。


《ポイント4》家族構成と将来の生活のニーズを知ろう

 家族構成を知ることは基本ですよね。購入予定の住宅に何人で住むのかは自然とヒアリングできる内容です。さらに将来の生活までヒアリングすることがうれる営業マンの秘訣です。例えば、子供を2人まで育てる予定があれば、将来的には4人家族になるため、4LDK以上の間取りが欲しいなどです。ただ、「子供を何人産む予定ですか?」と聞くのは失礼になるので「将来的には住む人数が変わる予定はありますか?(祖父母が一緒に住むなど)」と遠回しに聞いてみましょう。このように聞くことで相手を不快にさせずに、お客様から将来のお考えなどを聞くことができます。
 子供が小さいお客様であれば、幼稚園や保育園が近い、小学校が近いことも重要です。これも同じように将来についても提案することがより信頼を高めます。子供が中学生、高校生になったとき学校がどのくらいの距離にあるのか、毎日通うのに遠すぎないかなどもお客様が知りたい情報です。ここまで細かい提案をするかどうかで営業マンに差ができます。

《ポイント5》何年住む予定なのかを知ろう

 住宅を購入する方は、永年そこに住むのであろうと安易に決めつけてしまうのは良くありません。お客様によっては20年で建て替えたい、転勤があった場合は引っ越さなくてはならないなど様々なケースが考えられます。永年住もうと考えている方でも何が起こるかわからないため、何千万というローンを組むことにリスクを感じる方がほとんどです。そこで、何年住む予定なのかを最初にヒアリングすることで、お客様の予定入居年数や持ち家に対するリスクの考え方を知ることができます。
 例えば、20年しか住む予定でない方やリスクを感じている方に対して、そこの土地の地価の変動リスクや20年後に売却した場合の収益などをご提案することで、お客様の不安を少しでも取り除くことができます。このようなリスク不安などを解消することで、地価の比較的高い物件を選び、最終的に購入単価が上がったという例もあります。ただ何年住むのかを聞くだけではなく、このような隠れたニーズを引き出すことが重要です。

《ポイント6》住宅ローン借入可能額、月々の出費を知ろう

 住宅ローン借入可能額を銀行等に事前審査してから予算を考えることは重要です。新人営業マンなどはお客様にローンの話をいきなりするとお客様に嫌われてしまうと考え後回しにする傾向にあります。しかしこれはお客様のためにならないこともあります。間取り設計や最終打ち合わせも終わり、いざ契約となったときに住宅ローンの審査が通らないと全ての打ち合わせが振り出しに戻ってしまいます(少しの予算縮小で収まることもありますが)。こうなってしまうとお客様も落胆され、どうしようと不安になってしまいます。住宅ローンの借り入れを考えている際は、事前審査などを行い、お客様自身がいくら借り入れることができるかを把握していただくことが最終的にもお客様のためになります。
 また、月々の出費もヒアリングし、ローンの返済額と照らし合わせ無理のないように資金設計もしてあげるとお客様の不安がなくなります。しっかりとしたお金のプランを提案することでお客様からの信頼はさらに高くなります。お金の話をするのを避ける営業マンがいますが、住宅営業に関してはお金の話を細かくできる営業マンの方が信頼が高くなります。FPの資格を持っているトップ営業マンが多いのもそれを裏付けています。

《ポイント7》ペットの有無や予定を知ろう

 ペットを飼っているか、将来的に飼う予定があるかどうかも住宅購入においては考えるべきことになります。建売住宅では選択肢があまりないかもしれませんが、注文住宅ではペットの生活環境も考慮した家づくりをされる方も多いです。フローリングをクッション性のあるものにすることや、玄関先にペット用品を置くスペースを確保したり、大きな洗面室もしくは外にシャワーをつけるなど様々な提案が考えられます。
 また、将来的にペットを飼うかもしれないという方は、今飼っているわけではないのでどのような家づくりをしたら良いかなどを具体的にわかりません。そこで実際にペットを飼っている方や今までに家づくりをされた方などからのクチコミなどをお客様に紹介することで、営業マンとしてより信頼されます。常にお客様目線で様々な将来を想定して提案していきましょう。

まとめ

 家族構成、予定入居年数、ペットの有無などについて将来の状況に対してもお客様のことを考えて提案することで、お客様のニーズをより深く知ることができます。住宅ローンについても家計の出費の基礎となる部分とも言えるので、お客様と細かく打ち合わせすることでより信頼されます。ヒアリングすることでお客様の何に対するニーズを引き出しているのかを常に意識することが大事です。






※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


住宅 営業

関連する投稿


住宅業界で働き方改革は進んでいる?ITを導入した業務効率化やテレワークの導入の実態

住宅業界で働き方改革は進んでいる?ITを導入した業務効率化やテレワークの導入の実態

 住宅業界は残業も多く、特に営業は残業が慢性化していると一般的に言われています。しかし働き方改革により全ての業界の残業時間の規制が入ります。住宅業界が働き方改革により、どのような業務効率化を行っているのか、テレワークの導入も進んでいるのかをご紹介いたします。転職の際には、会社ごとに状況が違いますので、確認をするようにしましょう。


スケルトン・インフィル住宅は、長期優良住宅で何世代も住みやすい間取りの実現に最適

スケルトン・インフィル住宅は、長期優良住宅で何世代も住みやすい間取りの実現に最適

 スケルトン・インフィル(SI)住宅というものが注目され始めています。長期優良住宅という70~100年以上、住み続けられる構造上の耐久性が高い住宅が、国からも推奨されています。しかし、100年住み続ける場合にも、2世代、3世代と世帯主も代わり、世帯人数も変わることが予想されます。世帯人数に合わせた間取り設計が必要になりますが、従来の構法では自由に間取りを変えることなどが困難でした。それを解消できるのがSI住宅になります。


戸建て住宅の需要が20~30代で増加|コロナの影響で生活スタイルの変化が要因

戸建て住宅の需要が20~30代で増加|コロナの影響で生活スタイルの変化が要因

 戸建て住宅の需要が若者世代で増加傾向にあるようです。新型コロナウイルスの影響で、リモートワークなどが浸透したことにより、都心部などで勤務する必要性が薄まってきたことが要因になります。また、地方で住宅を購入すれば、都心部でワンルームの家賃を払うよりもお得だと考えている方も多いのではないでしょうか。


住宅営業は平日休み|平日休みのメリット10選

住宅営業は平日休み|平日休みのメリット10選

住宅営業マンは平日休みとなっています。土日休みの企業で勤務していた方は、平日休みとなってしまうことに違和感などを感じる方も多いかと思います。これから転職を考えている方も、土日休みじゃないと嫌だと考えている方もいるかもしれません。しかし、平日休みに慣れてしまうと土日休みが嫌だという方もいらっしゃいます。この記事では平日休みのメリットについてご紹介していきます。


人口減少により住宅業界も衰退していくのか!?これからの転職は考え直した方が良いのか

人口減少により住宅業界も衰退していくのか!?これからの転職は考え直した方が良いのか

 転職を考える際に、業界規模や市場、今後の市場推移などを把握することは将来を考える上で非常に重要です。住宅業界というのは、人口に直接的に関わってくる業界と言えます。日本は人口減少が進んでおり、少子高齢化していっています。そこで実際に住宅業界の現場と、今後の予測をご紹介いたします。


最新の投稿


住宅業界で働き方改革は進んでいる?ITを導入した業務効率化やテレワークの導入の実態

住宅業界で働き方改革は進んでいる?ITを導入した業務効率化やテレワークの導入の実態

 住宅業界は残業も多く、特に営業は残業が慢性化していると一般的に言われています。しかし働き方改革により全ての業界の残業時間の規制が入ります。住宅業界が働き方改革により、どのような業務効率化を行っているのか、テレワークの導入も進んでいるのかをご紹介いたします。転職の際には、会社ごとに状況が違いますので、確認をするようにしましょう。


【転職前に知っておきたい】建設業界の現状と課題

【転職前に知っておきたい】建設業界の現状と課題

建設業界へ転職したい人にとって、業界を取り巻く現状や将来に向けて課題となっていることなどは大いに気になる部分ではないでしょうか? 新型コロナウィルスの世界的な流行によって多大な影響を受けていることは否めませんが、建設業界が日本の基幹産業であることに変わりありません。 また、「アフターコロナ」を見据えた働き方改革も期待されるところで、転職をするのであれば魅力ある環境で働きたいと誰もが思うことでしょう。 そこで本記事では、転職する前に知っておきたい建設業界の現状と課題についてご紹介したいと思います。


建設業界の積算とはどんな仕事?資格は必要?

建設業界の積算とはどんな仕事?資格は必要?

建設業界で特有の仕事に「積算」という職種があります。 「積算」は、建築物をつくる過程で欠かせない仕事であり、また同時に責任の重い仕事でもあります。 では、「積算」とは具体的にどのような仕事なのでしょうか? また「積算」の仕事するうえで資格を取得しなくてはならないのでしょうか? そこで本記事では、建設業界における「積算」とは具体的にどのような仕事をするのか、また資格は必要なのかなど解説したいと思います。


文系出身でも住宅建築の施工管理はできる?

文系出身でも住宅建築の施工管理はできる?

住宅建築に関わる仕事といえば、理系の人が適しているというイメージを持っている人が多いかもしれません。 とくに施工管理の仕事は、工事の責任者となるだけに専門的な知識が必要です。 では実際のところ、施工管理の仕事は文系出身の人でもできるのでしょうか? 結論として、もちろん可能であり、さらには未経験でも問題ありません。 また、実務経験を積み重ねスキルアップすることで、文系や理系に関係なく昇進や昇給のチャンスがあります。 そこで本記事では、文系出身でも施工管理の仕事が問題なく行える理由について解説したいと思います。


スケルトン・インフィル住宅は、長期優良住宅で何世代も住みやすい間取りの実現に最適

スケルトン・インフィル住宅は、長期優良住宅で何世代も住みやすい間取りの実現に最適

 スケルトン・インフィル(SI)住宅というものが注目され始めています。長期優良住宅という70~100年以上、住み続けられる構造上の耐久性が高い住宅が、国からも推奨されています。しかし、100年住み続ける場合にも、2世代、3世代と世帯主も代わり、世帯人数も変わることが予想されます。世帯人数に合わせた間取り設計が必要になりますが、従来の構法では自由に間取りを変えることなどが困難でした。それを解消できるのがSI住宅になります。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 風水 現場監理