住宅営業管理職は部下の売り上げを作ることが仕事
会社によって住宅営業管理職は大きく二つに分かれると思います。
1.部下だった時と同じように、自分で営業を行い、部下の見込みなどの管理
2.部下の見込みに同伴し、契約まで持っていく仕事
私は2の体制をとっている会社に勤務していました。ここで入社6年の頃に管理職へと昇進しました。今まで自分で見込みを作り、上司に打ち合わせから契約の際に同伴もしくは資料作りなどお客様へのアプローチを一緒に行ってもらっていました。自分で見込みを作れるようになっていたので、売上も安定して伸びていきました。
そして管理職になったとき自分で見込みを作る必要はなくなります。営業は見込みを新規で作ることが何より大変ですから、当初は昇進して仕事が楽になると思っていました。しかし、実際はその逆で仕事自体は店舗にいることが多く楽なのですが、仕事が難しくなりました。部下に見込みを作らせるということが、自分でできたことでも他人にやらせるというのはなかなかできませんでした。工場のライン仕事など、教えれば誰でも同じようにできるというわけではなく、営業は話すことが仕事です。私が話して受け答えする言葉を全て同じようにするということはできません。そこで難しい内容などは部下とロールプレイングをしてうまく話せるようにしたり、お客様が何を求めているのかなどを打ち合わせして見込み度合いを上げる作業をすることになります。これが主な管理職の仕事で、部下の数字が店舗の売上数字となります。
管理職になって給与が6割程度まで下がった
管理職に昇進して年収が上がるだろうと考えていましたが、実際は下がりました。。。昇進したら給与は上がるのは当然でしょ?と思われるかもしれません。確かに基本給は役職手当がつくことで上がりました。しかし歩合給が下がったのです。管理職は管理職の歩合制度があり、売上に対する歩合率が部下だったときよりも低くなります。そのため給与が6割程度に下がった月もありました。
私が勤めていた会社では部下が歩合率10%でもらえるところ、管理職は歩合率が3%などになっていました。部下を3人もっていたので、自分が1軒売ったときの歩合と部下が1人1軒売ったときの歩合給がおおよそ同じということになります。つまり部下に売らせることが難しかった私にとって、自分で1軒売った方が成績も付き給与も高かったのです。このときは何で昇進なんてしてしまったのか、ずっと部下のまま売れ続けていた方が給与も良かったじゃないかと思いました。しかし他の管理職の方々は部下に売らせることができ、実際は管理職の時の方が年収が100~200万円程度多くなっているようでした。(もちろんあまり変わらなかったり低い人もいました)
1年かかり、給与を元に戻すことに成功|給与は1.3倍程度
部下に売らせることができなければ、給与が低いままで、さらにこの状態が続けば降格してしまいます。いくら給与が低くなったとは言ってもせっかく昇進してすぐに降格というのは恥ずかしく何とか店舗の売上を上げなければと考え、元の給与に戻すのに1年もかかりました。部下との信頼関係を築き、自分のやっていたことをやってもらうこと、部下の見込みに対して戦略を練ったり、資料作りなどをサポートして部下が営業しやすい環境を作りました。
管理職に昇進してからの給与は部下だった時と比べて1.3倍程度になりました。体力的には管理職の方が楽で、部下にやらせるという点で不安定な要素はありますが、優秀な部下がついたことで比較的安定した売上を作ることができました。中途で新人社員が入ってきたときなど、人員配置が変わると売上を作ることが大変な時期もありました。
営業が苦でなければ管理職でない方が良い?
自身で営業をかけ見込みを新規で作ることが苦にならない方は、管理職で歩合が下がる会社の場合、自身で営業を続けていた方が給与も良く楽だと思います。実際にベテラン営業マンではそういう方も多いです。外回りなどを続けていくのが嫌な方であれば管理職の方が体力的にも楽です。また、管理職になってしまうと実際に自分で新規で見込みを作る能力は落ちてきてしまいます。管理職からまた部下に戻ったときにはそのときまた苦労することになるので、管理職になるかはしっかりよく考えた方が良いかもしれません。私はたまたま何とか売れるようになりましたが、管理職となって売れなくなり降格した方は、以前ほど自身で営業しても売れなくなってしまったという方も多いです。
まとめ
管理職になったとき、必ずしも給与が上がるわけではないということがわかったかと思います。転職先の企業がどのような営業体制、歩合制度を導入しているかをよく確認しましょう。