そもそも手抜き工事って何?欠陥住宅とは限らない
手抜き工事とは、意図的に業者が部材や使用予定の材料を減らしたり、工数を減らして楽にする(予算を減らす)ことを言います。ですが、「手抜き工事をしたら欠陥住宅」というわけではありません。欠陥住宅というのは、手抜き・不本意なミスに関わらず、構造上、性能上問題がある場合に使われる言葉になります。つまり、住宅の性能に問題がなければ、手抜きがあっても欠陥住宅とまでは言わないということになります。ただ手抜きがあれば全く性能が落ちないということはほとんどないため、欠陥とするかは裁判などでも判断が難しいようです。
それでは手抜き工事はというと、性能上は問題はないが、筋交いが少ない、断熱材が少ない(予定のものよりグレードが低いもの)など、仕上がった時点で見えない住宅の内部で手抜きが行われていることが多いです。また、明らかな構造上の欠陥ではないため、何十年と住んでいても気づかないもののことがほとんどです。このようなことはプロでも壁に穴を開けて内部を確認しなければわからないものです。そのため、住宅を購入する方はこのような手抜き工事が行われていないだろうと信じて購入するしかありません。このような信用がブランド力とであり、後述するハウスメーカーは比較的住宅価格が高く設定されています。
ハウスメーカーでも手抜き工事はある
絶対にハウスメーカーは安心だと考えている方も少なくないです。ですが実際はハウスメーカーでも手抜き工事はあります。なぜかというと、ハウスメーカーといっても現場に入るのは下請業者になるからです。この下請業者も管理されていますが、わからないところで手抜きをすることはあります。
手抜き工事はリフォームするときによくわかるようです。実際に大手ハウスメーカーのリフォームを行った際、外装下地の内部の一部材が無かったりなどがよくあるそうです。構造上大きな欠陥とはなりませんが、ハウスメーカーだから手抜きは一切ないと考えるのではなく、しっかりともし手抜きがあった場合はどのように対処すべきかを考えておき、証拠画像や図面や打ち合わせ資料、設計書などは保存するようにしましょう。
ハウスメーカーの方が安心な3つのポイント
ハウスメーカーでも手抜きはあるとお伝えしましたが、やはりハウスメーカーの方が安心だと言えるでしょう。
1.十分な予算
予算が厳しいと手抜きは多くなります。下請業者が利益を出すために材料費を削減、工数を減らして人件費などを削減するからです。ハウスメーカーは予算に余裕がある場合が多いので、手抜き工事が起きにくいと言えるでしょう。
2.徹底した管理(世間への影響度)
下請業者の管理もハウスメーカーはしっかり行っています。手抜き工事や欠陥住宅となるとハウスメーカーは大打撃を受けることになります。このようなリスクは地方の工務店などより大きいものとなってしまうため、施工管理を徹底して行っています。
3.充実したアフター
ハウスメーカーは比較的倒産リスクも低く、アフターメンテナンスがしっかりしているところも多いです。
工務店で手抜き工事が多いわけではない(価格は部材の値段とブランド代の違い)
ハウスメーカーの方が安心なポイントは多いかと思いますが、だからと言って工務店で手抜き工事が多いというわけではありません。あくまでも手抜きをしているのは一部業者であって、ほとんどの業者は手抜きはしていません。分譲住宅などがハウスメーカーよりもかなり価格帯が低いのは、材料のグレードが低い、ブランド代がないなどが理由になります。手抜き工事により価格が低いということではありません。しかし、建売住宅では工事現場の管理が行き届いているのかが不明なため疑念を抱かれやすいようです。
手抜きされた住宅を避ける方法3選
どのようにして手抜き工事を避けることができるでしょうか。目に見えない部分で、専門的な工事であるため見抜くことは容易ではありませんが、ある程度自衛することはできます。
1.現場監督の熟練者(工事現場の見学)
現場監督がどのような人材であるか、熟練した者を選ぶ。工事現場に赴き、職人が手抜きをしていないか直接確認する。
2.口コミの良い業者
これが一番簡単に手抜きを回避する方法かもしれません。口コミの悪い業者は長続きせず、施工ミスであっても対応が良くない場合が多いです。
3.建物状況調査
中古住宅などを購入する上で欠陥住宅などを避ける方法になります。第三者の専門家が住宅の劣化状況などを診断するものです。
※この記事はリバイバル記事です。