【簡単まとめ】 その②外装材の種類、特徴についてこれを読めばほとんどわかる!住宅従事者向け

【簡単まとめ】 その②外装材の種類、特徴についてこれを読めばほとんどわかる!住宅従事者向け

 その①では、窯業系サイディング、金属系サイディング、樹脂系サイディング、木質系サイディングの4種類についてご紹介しました。サイディングはこれだけ種類があることからも、住宅の外装材として非常に多く使われていることがわかると思います。今回その②では、モルタル、ALCなど6種類をご紹介いたします。モルタル、ALCもサイディングに次いで多く使われている外装材になります。


モルタルの特徴、メリット、デメリット

材質:セメントなど
単価:1500~4000円/㎡

モルタルは、セメント、水、砂を混ぜた建材の名称です。ラス(網状の金物)などにモルタルを引っ掛けるようにして茶館作業していきます。窯業系サイディングが採用される前はほとんどがこのモルタルを使用した住宅でした。築年数の古い住宅がモルタルが多いのはこのためです。

メリット

・防火性が高い
セメントが主成分のため十分な防火性があります。
・コストパフォーマンスが良い
建材の単価は安いです。しかし、左官作業を行うため、場合によっては窯業系サイディングよりも費用がかかることがあります。
・メンテナンス費用が比較的安い
コーキングがないため、窯業系サイディングの外壁に比べ、メンテナンス費用は安くなる傾向にあります。

デメリット

・ひび割れしやすい
地震などの揺れによって、ひび割れが生じやすいです。一方、窯業系サイディングはコーキングなどで干渉されるためこのようにひびは生じにくいです。
・汚れが目立ちやすい
表面がざらざらしているため、苔やホコリなどがたまり目立ちやすいです。

モルタルの表面仕上げ方法(ジョリパッドなど)

モルタルは表面の仕上げ方法が様々あります。最近ではジョリパッドという商品が使われている住宅も多く見かけます。

・リシンかき落とし
骨材が入ったモルタルを少し乾いた後に、ブラシなどで掻き落とします。一般的に塗装などのメンテナンスがほとんど不要と言われています。職人の腕により質が左右されるため、分譲住宅などではほとんど見かけません。また、モルタルの仕上げ方法の中で最高級の仕上げになります。

・リシン吹き付け
骨材の入った塗料を外壁にスプレーガンで吹き付けていく仕上げになります。細かいざらざらとした外壁に仕上がります。

・スタッコ仕上げ
セメント、塗料、骨材などを混ぜた塗料を吹き付けていく仕上げになります。分厚い塗膜ができるのが特徴です。

・吹き付けタイル
骨材を含まない塗料を吹き付けていく仕上げになります。吹きっぱなしにする場合と、完全に乾く前にローラーなどで表面をならす方法があります。表面がタイルのようにツルツルするのが特徴です。

・ジョリパットなど
ジョリパットはアイカ工業の塗料の製品名でリシンの分類になります。他メーカーも同様の商品で別の名前で出しています。吹き付けや、コテ仕上げなど様々な塗料があり、それぞれ見た目が全く異なっています。

ALCの特徴、メリット、デメリット

材質:珪石、セメント、生石灰、アルミ粉末など
単価:5000~10000円/㎡

ALCとは、Autoclaved Lightweight aerated Concrete(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)の略になります。コンクリートの特殊な加工方法により軽量でありながら建材に適切な強度を持つことに成功した材料です。水に浮くほど軽いものになります。パワーボードといった商品名でも販売されています。

主なメーカー
旭化成建材など

メリット

・耐久性・耐火性・断熱性・遮音性が高い
コンクリートの性質も併せ持っているため、非常に性能が高いです。

デメリット

・防水性能がない
表面塗装に防水性能は依存しています。水を吸ってしまうと非常に脆くなります。
・コーキングのメンテナンスが必要
ALCはパネルのため、継ぎ目にコーキングが必要です。コーキングの劣化に伴いメンテナンスが必要になり、コストもその分かかります。

タイルの特徴、メリット、デメリット

材質:粘土、石英など
単価:6000~10000円/㎡

粘土を焼成したもので、非常に耐久性に優れています。メンテナンスもほとんど必要としないことが特徴です。タイルを1枚1枚貼る作業は非常に大変で、パネルを下地とし一度に貼れる工法などもあります。

主なメーカー
リクシルなど

メリット

・メンテナンスがほとんど不要
水を吸わず、劣化しにくい素材です。
・デザイン性
タイルとしての外観は人気が高いです。

デメリット

・目地部分のメンテナンスが必要
タイルは防水性が高いですが、目地は防水性を維持するためのメンテナンスが必要です。
・タイルが割れる
目地部分の劣化や地震などによりタイルが割れることがあります。
・コストが高い
タイルは高価で外壁材に大量にしようすると施工費が高額になります。

レンガの特徴、メリット、デメリット

材質:粘土、頁岩など
単価:5000~20000円/㎡

レンガはヨーロッパで浸透していた外壁材になります。日本は地震が多いためあまり定着していません。レンガは100年以上持つ建材ですが、汚れるためメンテナンスは必要になります。

メリット

・独特なデザイン
レンガならではの風合いが出せます。
・耐久性、断熱性、耐火性、遮音性などが優れている
レンガは厚み7cm~9cmのためこのような効果が期待できます。

デメリット

・コストが高い
レンガ施工はレンガの材料費も高い上、施工費も高くなる傾向にあります。
・建物の構造強度が必要
レンガは重いため、この重さに耐える構造が必要になります。

漆喰の特徴、メリット、デメリット

材質:水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなど
単価:5000~7000円/㎡

内装施工にも注目されている漆喰は、古くから外壁材として城郭、寺社、民家などに使用されていました。屋根瓦にも使用されています。

メリット

・デザイン性が高い
漆喰の仕上がりは非常に綺麗になります。
・耐火性が高い
燃えにくい建材です。

デメリット

・コストが高い
材料費が高く、施工費も高くなります。
・メンテナンスが手間
漆喰壁は塗装をすると、漆喰の見た目や効果はなくなるため、漆喰で塗り直す必要があります。

木材(下見板)の特徴、メリット、デメリット

材質:木
単価:20000~40000円/㎡

下見板張りは鎧張りとも言われ、横羽目板の上下の端を重ねて貼る工法になります。木材の種類により材料費に変動があり、一般的に塗装も必要なため高額になります。

メリット

・デザイン性が高い
和風建築の外観が素晴らしいです。

デメリット

・コストが高い
木材のため、メンテナンスをしないと腐ります。価格の高い良い品質の木材でないと塗装をしても腐ってしまいます。



※この記事はリバイバル記事です。

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