外装材の種類10選
・窯業系サイディング
・金属系サイディング
・樹脂系サイディング
・木質系サイディング
・モルタル
・ALC
・タイル
・レンガ
・漆喰
・木材(下見板など)
この中でも窯業系サイディングは新築の7~8割に採用されており最も主流の外装材です。金属系サイディングは近年採用が増えてきている健在です。タイルやレンガを使用した家は少なくなってきています。昔はモルタルの家がほとんどでしたが、窯業系サイディングによってシェアが奪われています。また最近モルタルのデザイン性からモルタルの人気も徐々に高まってきています。タイル、レンガ、漆喰、下見板などを採用している住宅はあまりありません。
窯業系サイディングの特徴、メリット、デメリット
材質:セメント、繊維質を混合したもの
単価:2000~5000円/㎡
板状に加工された建材になります。厚さは14mmから26mmなど様々なものがあります。長さは3,030mm, 1,820m, 幅は450mm, 910mmなどのものがあり、工場で生産されたものを現場で貼っていくものになります。窯業系サイディング自体は工場でセメントを主に原料として生産されます。セメント自体に防水性能はありません。そこで工場では表面に塗装をしてから出荷されます。この工場塗装が劣化してきたタイミングでメンテナンスを行う必要があります。また、この工場塗装のグレードにより窯業系サイディングのグレードも変わります。グレードによって10年~15,20年と耐久性が変わります。
主なメーカー
ニチハ 、ケイミュー、日トステム外装など
メリット
・コストパフォーマンスに優れている
パネルを現場で貼っていく施工になるため、比較的コストが低く済みます。
・デザイン性が良い
様々なデザインの商品が出ており、タイル、レンガ調など自由に選択することが可能です。
・耐震性が高い
強固な面で外壁を作るため、耐震性能を高めてくれます。
・遮音性に優れている
遮音性が高いという実験結果がメーカーから出ています。
デメリット
・コーキングのメンテナンス
サイディングはパネルのため、継ぎ目にコーキングという緩衝材(ゴム材のようなもの)を充填する必要があります。これが紫外線等により劣化するため、外壁塗装時にコーキングのメンテナンスも行う必要があります。
金属系サイディング の特徴、メリット、デメリット
材質:ガルバリウム鋼板など
単価:3000~7000円/㎡
窯業系サイディングとサイズ感は似ていますが、セメント系では無く、金属系になります。16~26mm×400mm×3000mmなど、厚みやサイズはメーカーにより様々あります。材質はアルミ、ステンレス、亜鉛メッキなどありますが、ガルバリウム鋼板が有名です。ガルバリウム鋼板は1972年でアメリカで開発されたもので、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%からなる建材になります。防錆機能に優れており、外装材として雨風にさらされても十分な耐久性を発揮します。
主なメーカー
アイジー工業、ニチハ、旭トステム外装など
メリット
・耐久性が高い
15~20年の耐久性があります。ガルバリウム鋼板は表面塗装されており、この塗装のグレードによっても耐久性が変わります。
・デザイン性が高い
金属ならではのスタイリッシュな雰囲気を出すことができます。
・耐震性に優れている
金属系サイディングは軽量なため、耐震性に優れています。
デメリット
・コーキングのメンテナンス
カルバリウム鋼板が長持ちしても、コーキングが劣化していれば補修する必要があります。
・コストがかかる
窯業系サイディング に比べ単価が高くなります。
樹脂系サイディングの特徴、メリット、デメリット
材質:塩化ビニル樹脂など
単価:7,000~9,000円/㎡
日本ではほとんど採用されていない外装材です。アメリカでは外壁材の50%のシェアを誇っています。窯業系サイディングの1/10という軽量なものですが、耐火性能の問題からあまり日本では普及していないようです。
主なメーカー
旭トステム外装、ゼオン化成など
メリット
・コーキングのメンテナンスが不要
コーキングを使わないため、メンテナンス費用がかかりません。
・耐久性、耐候性が高い
デメリット
・デザイン性が低い
単色でカラーバリエーションが低いです。
・施工できるメーカーが少ない
まとめ
その①ではサイディング についてご紹介いたしました。新築の7,8割が窯業系サイディングを使用しており、まずはこれを覚えましょう。表面塗装や表面のテクスチャーによって様々なデザインがありますが、基本的な性能は変わりません(表面塗装のグレードによる違い、厚さによる違いのみ)。その②でモルタル等の外装材をご紹介いたします。
※この記事はリバイバル記事です。