営業は全てのお客様に平等に対応する必要はない
営業は、お客様を第一に考える必要があります。しかし、明らかに悪意を持ったお客様に対しては、他のお客様と同じように接する必要はありません。新人などの場合には、真面目に対応を行おうとするあまり自分の方がストレスを多く抱えてしまい辞めてしまうということもあります。
しかし、お客様が明らかに悪いという場合には関わらないという方法を取ることが良い場合もあります。なぜなら会社にとっても、そのようなお客様と関わることはメリットがないからです。
例えば2000万円の売り上げが立つとして、半年で契約になるお客様と、1年で契約になり、その後3年間悪質なクレームをつけてくることもあります。会社にとっても人材を割くことになり、後者のようなお客様は契約にしない方が良いと判断されてしまいます。
危険な雰囲気のするお客様が見込み客である場合
売れていないとき、数字がないとき、態度が悪いお客様であっても契約が欲しいと考えて、対応しないことがもったいないと感じてしまうことがあります。
しかし、たとえその時はもったいないと感じていても、後々トラブルになり本来ついたはずの他の数字もつかなくなってしまいます。
■上司の指示を聞きつつお客様を断る
営業担当が関わりたくないお客様でも、上司に対応するように指示を受けることもあります。このような場合には、上司には指示されたことをこなしつつ、なるべくお客様から断られるように他社に流れるように促すことも一つの方法です。
もしくはお客様から他の担当にして欲しいと言われるようにするのも良いでしょう。社内評価が一時は下がる可能性もありますが、他の担当がトラブルに巻き込まれ、その担当の評価が下がってしまったということもあります。目先の利益を追うあまり、トラブルに巻き込まれることのないようにしましょう。
■他のお客様を見つけた方が効率が良い
見込み客のストックがないときに、たとえトラブルになりそうなお客様でも、しっかり対応して速やかに契約しクレームもなく完璧な状態で引き渡すようにすれば問題ないと考えることもあります。しかし、おおよそこのような予定は狂います。
たとえ見込み客がいなくても、他のお客様を見つけた方が断然早く売り上げがつきます。
■態度が悪い、合わないお客様を契約にすると起こる問題
態度が悪い、会話が噛み合わないお客様はどのような方でしょうか?
・お金を払っている側が絶対的に偉いと思っている
・営業を見下し、イジメることをストレス発散としている
・自分の意見を押し通すことが当たり前になっている
など
このようなお客様は、自分の非を全く認めようとしない傾向にあります。そのため理不尽な要求がエスカレートし、営業側がなんといっても言うことを聞かず、トラブルとなります。ここでトラブルが大きくなる原因の一つに、営業が対応しすぎてしまうことにあります。
本来は断らなければいけないことを、営業は受け入れてしまうのです。この行動をすることによって、お客様は「強く言えば何とかなる。お金を払っているから聞いてもらえるのは当然」と、全て自分本位で考えるようになります。
たとえどれだけ大きなトラブルになっても、トラブルになったことによって会社が困り、お客様の言うことを聞いてくれるようになると、お客様はどんどんエスカレートしていきます。このような状態にならないためには、やはり関わらないという方法が1番です。
まとめ
お客様全てに平等に接する必要はなく、あまりに態度が悪く後々トラブルになりそうな方は関わらないことが得策です。
わがままを言っているお客様に対して、「このくらいまで言うことを聞いていれば、できる営業と評価してくれて、今後はきっと良くしてくれるだろう」という甘い期待を抱いてしまいがちです。
しかし、実際にはお客様はトラブルになればなるほど会社側は自分の言うことを聞いてくれるようになるとエスカレートしていくだけです。
営業が真摯に対応しすぎるあまりに、精神的にキツくなってしまうこともあります。このような状態にならないために、態度の悪いお客様とは関わらないという選択肢も持つようにしましょう。