3つのポイント!住宅営業は完璧な接客を求められているわけではない

3つのポイント!住宅営業は完璧な接客を求められているわけではない

営業職というとマナーがしっかりしていて、見るからに高級感あふれる営業が売れるかと言うと決してそうではありません。営業職は、一見普通の方に見えても成績は一流だったり、一見雑そうな性格に見えてもなぜか売れているという方もいらっしゃいます。そして、超高級店などの販売員の経験があり、建築の知識を持っていたとしても売り上げが伸びないと言ったこともあります。その違いは何なのでしょうか?この記事では、住宅営業に求められている営業について考えます。


完璧な接客とは

まず、営業は完璧な接客がお客様に信頼されるポイントだと考えている方もいらっしゃいます。しかし本当にそうでしょうか?完璧な接客をここでは、超高級服飾店などの店員としてみましょう。超高級ブランド店の店員は、接客の研修を多く受け、一般的な服飾店などの販売員とは言葉遣いなども違っています。お客様に失礼のないように質問の受け答えを行い、お客様が購入しやすいように適度なコミュニケーションを取ります。

住宅営業の場合にも、同じような接客対応を行うことで売れそうでしょうか?答えは、違うのではないでしょうか。どれだけ卒のない対応をこなし、お客様に対して失礼のないように営業をかけていたとしても、お客様はあなたのことを覚えてさえいないかもしれません。

お客様が求めるものが違う

完璧な接客を求めている方というのは、高いものを買うという行為や、そのブランドを買いに来ているということを体感しに来ています。つまり、接客自体にも高級感を求めているということです。

一方で、住宅を購入しに来ている方はどのような方でしょうか?もちろん会社を気に入ってくれているということはありますが、高級だからそのメーカーの住宅にしたい、ブランドイメージを体験しに来ているといったものではありません。ではお客様は、住宅営業に何を求めに来ているのでしょうか。

住宅営業にお客様が求めているもの

住宅営業にお客様が求めているものは、大きく3つあるのではないでしょうか?
・自分の知識を埋めていってくれる
・心から納得させてくれる
・一緒にプロジェクトを成功させてくれる人材

これだけでは何を言っているのかわからないかもしれないので、1つ1つご説明いたします。

自分の知識を埋めていってくれる

お客様は住宅購入のために、様々な知識が不足しています。注文住宅を建てるためにも知識が必要ですが、購入するというアクションも実は知識が必要です。これらの知識をうまく埋めていってくれることをお客様は営業に望んでいます。

ここでいう知識を埋めるというのは、建築知識を勉強していくサポートいうより必要な情報をかいつまんで効率的に教えてくれるということです。お客様は建築の専門家になりたいわけではありません。あくまでも目的を達成するために効率的に知識を与えてくれる人を必要としています。

住宅営業が意識することは、お客様によって欲しいと思っている知識が違うということです。これを知る作業がヒアリングです。ヒアリングというのは、お客様が知りたい情報が何かを探る工程であるということを認識しましょう。お客様が欲しくもない知識を説明しても、記憶にすら残らないものです。

心から納得させてくれる

住宅を購入しようとしているお客様は、購入するための納得要素が欲しいのです。購入を考えていても、すぐに購入しないのは納得する理由を探している状態だからです。

この納得ポイントというのもお客様によって違います。金額、間取り、立地という基本的なものだけでなく、営業の人当たりや感覚的なものも含まれます。分譲住宅であれば、雨の日に内見したものより、晴れている日に内見をした方がより欲しくなるということもあります。

お客様が欲しいという感情をピークまで持っていき、これを購入しても安心できる、納得して購入できるという状態を作り出すことが大事です。

一緒にプロジェクトを成功させてくれる人材

ゼロの状態から、新しいプロジェクトを立ち上げたことと、住宅購入は似ているのではないでしょうか?ゼロの状態から、プロの住宅専門家にコンサルを依頼し(営業のこと)、一緒になって満足のいく住宅を購入するということです。

このように考えると、住宅営業がすべきことは決して売り込むという行為が必要ではないということがわかるのではないでしょうか?住宅営業で活躍する方も、前職で営業をしていた方よりも、営業未経験者が活躍していることが多いといったのも、このような営業手法に気づくことができるからかもしれません。

住宅営業に必要なのは、3つを理解したコミュニケーション能力

お客様は、
・自分の知識を埋めていってくれる
・心から納得させてくれる
・一緒にプロジェクトを成功させてくれる人材
の3つを理解している営業から住宅を購入しているのではないでしょうか。

売れる営業というのは、洗練された接客術というものではなく上記のような営業を行っている人です。少しでも住宅営業の参考になれば幸いです。

関連するキーワード


住宅 営業

関連する投稿


左官職人とはどんな仕事?必要な資格とは?

左官職人とはどんな仕事?必要な資格とは?

住宅建築は、実際に施工を行う職人の技術が必要です。 そして職人の技術は、経験の蓄積によって培ったものであり、簡単に手に入れられるものではありません。 なかでも「左官」の技術は習得が難しいとされており、そしてその伝統的な技術は古くから脈々と受け継がれてきたものでもあります。 では、住宅建築における「左官職人」は、どのような仕事なのでしょうか? また「左官職人」として仕事をするうえで必要な資格はあるのでしょうか? そこで本記事では、「左官職人」とは具体的にどのような仕事内容なのか、資格は必要なのかなど解説したいと思います。


施工管理が注意しておきたい住宅建築の結露対策

施工管理が注意しておきたい住宅建築の結露対策

住宅にとってリスクとなることのひとつに「結露」があります。 「結露」は、カビやダニなどが発生する原因となる他、重要な構造を傷めて建物寿命を縮めてしまう可能性もあるため、十分な注意が必要な現象です。 また「結露」対策として重要なことといえば、建物の断熱性能を高めることが挙げられます。 しかし断熱性能は、施工精度にも大きく影響を受けるため、施工管理は適切な施工が行われていることをチェックすることが重要です。 そこで、本記事では、住宅のリスクである「結露」の正体と、「結露」対策として施工管理が注意しておきたい施工ポイントについて解説したいと思います。


【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

住宅販売では、集客イベントを行なっている会社が多いです。それだけ住宅購入は、オンラインでの集客を行なっても、実際に来店していただかなければなかなか成約に結びつかないことがわかります。住宅展示場や、自社のイベントでの集客、集客してからの追客イベントなどがあります。それらはイベントを開催すれば人がやってくるというわけではありません。そのイベントに集客するための方法も考えなければ、なかなか成功しないものです。集客イベントというものは、どのように行なっているのか、具体例からご紹介いたします。


住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業は、会社の営業資料を使用しますが、それ以外にもお客様用に自らが簡単にまとめた資料を作成することもあります。小さい工務店などでは、営業資料も少なく、どのような資料が良いのか試行錯誤しているところもあるでしょう。どこの会社でも問題になるのが、営業資料をマーケティング部が作成しても、営業が効果的に使っていないということがあります。そこで、営業資料はどのように作成し、どのように活用すれば良いのかについて少しでも皆様のご参考になれば幸いです。


住宅営業の外回り・飛び込み5つのコツ

住宅営業の外回り・飛び込み5つのコツ

住宅営業で、外回り・飛び込み営業を成功させるためにはどうしたら良いでしょうか?住宅メーカーや工務店は、反響営業と言って、HPやチラシ、その他様々なチャネルからお客様の問い合わせがあります。しかし、小さい工務店や不動産、お客様の問い合わせが少なく、新規着工案件が少なくなってしまうこともあります。そのような際には、営業が外回りや飛び込み営業をすることもあります。採用情報でも、「飛び込み営業がありません!」と謳っている会社もありますが、仕事がなくなってくれば、飛び込み営業をする必要もでてきます。営業は、どのような営業スタイルでも対応できるようにしておくと良いかもしれません。


最新の投稿


左官職人とはどんな仕事?必要な資格とは?

左官職人とはどんな仕事?必要な資格とは?

住宅建築は、実際に施工を行う職人の技術が必要です。 そして職人の技術は、経験の蓄積によって培ったものであり、簡単に手に入れられるものではありません。 なかでも「左官」の技術は習得が難しいとされており、そしてその伝統的な技術は古くから脈々と受け継がれてきたものでもあります。 では、住宅建築における「左官職人」は、どのような仕事なのでしょうか? また「左官職人」として仕事をするうえで必要な資格はあるのでしょうか? そこで本記事では、「左官職人」とは具体的にどのような仕事内容なのか、資格は必要なのかなど解説したいと思います。


施工管理が注意しておきたい住宅建築の結露対策

施工管理が注意しておきたい住宅建築の結露対策

住宅にとってリスクとなることのひとつに「結露」があります。 「結露」は、カビやダニなどが発生する原因となる他、重要な構造を傷めて建物寿命を縮めてしまう可能性もあるため、十分な注意が必要な現象です。 また「結露」対策として重要なことといえば、建物の断熱性能を高めることが挙げられます。 しかし断熱性能は、施工精度にも大きく影響を受けるため、施工管理は適切な施工が行われていることをチェックすることが重要です。 そこで、本記事では、住宅のリスクである「結露」の正体と、「結露」対策として施工管理が注意しておきたい施工ポイントについて解説したいと思います。


敷地調査は何を調べる?設計条件の整理をしよう

敷地調査は何を調べる?設計条件の整理をしよう

住宅を建てる前には、敷地調査を行います。どのような住宅設計がその土地に適しているのか、どのような工事が必要になるかを事前に調べる重要な調査です。設計者がどのようなところに注意して調査を行なっているのか、どのように調査をしているのかについてご紹介いたします。


【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

住宅販売では、集客イベントを行なっている会社が多いです。それだけ住宅購入は、オンラインでの集客を行なっても、実際に来店していただかなければなかなか成約に結びつかないことがわかります。住宅展示場や、自社のイベントでの集客、集客してからの追客イベントなどがあります。それらはイベントを開催すれば人がやってくるというわけではありません。そのイベントに集客するための方法も考えなければ、なかなか成功しないものです。集客イベントというものは、どのように行なっているのか、具体例からご紹介いたします。


住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業は、会社の営業資料を使用しますが、それ以外にもお客様用に自らが簡単にまとめた資料を作成することもあります。小さい工務店などでは、営業資料も少なく、どのような資料が良いのか試行錯誤しているところもあるでしょう。どこの会社でも問題になるのが、営業資料をマーケティング部が作成しても、営業が効果的に使っていないということがあります。そこで、営業資料はどのように作成し、どのように活用すれば良いのかについて少しでも皆様のご参考になれば幸いです。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 営業 利益 知識 職人 仕事 働き方 転職