住宅営業で自然に身に付いているスキル
まず、住宅営業として働いてきた際に、どのようなスキルが自分自身に身に付いているのか分析してみましょう。これらのスキルや知識を活かすことで転職がスムーズになり、転職先でも実際に自分が働きやすいです。
・相手の気持ち(状態)を知る
営業を行うことで、相手が今どのようなことを考え、どのような状況にあるのかを見抜く能力が身に付きます。例えば、所有している車や生活感から年収や生活リズムなどを知ることができます。また、実際に商品を前にして購買意欲があるのか無いのかなどを見抜くこともできます。
これらは、営業職全般に役立つスキルです。
・数字の組み立て
いつまでにどのくらいの売上を立てる必要があるか、見込みごとに数字を予想し、自身や支店の数字を把握していく能力があります。トップセールスでなくても、ある程度安定した売上を作れるようになった営業は、特にこの能力が秀でています。
営業はもちろん店舗管理の職種などでも役立つスキルです。
・クレーム対応力
住宅営業は、クレーム対応がうまくないと続けられないとも言えます。仕事を続けていればいるほど、様々なクレームに対応できるようになります。どのような現場であっても、会社のイメージをなるべく壊さないように穏便に対応できます。誰でもクレーム対応をしているので、そこまで能力が高いわけでは無いと思っている方も、実は周りの方に比べれば非常に能力が高いです。
電話でのクレーム対応を専門にしている方も能力は高いですが、住宅営業は面と向かってクレームを解決していきます。直接対応できる能力は、営業だけでなく様々なサービス業で役立つスキルです。
・ゼロから達成する力
営業で特に培われる能力は、ゼロから仕事を達成する能力です。会社からの反響などはありますが、そこからお客様対応を行なっていく上で契約まで導く仕事は、本来難しいです。何も無いところから、どのようにして仕事をすればうまくいくかを自然と自ら考え行動することができるようになっています。
プロジェクトをゼロから作り上げ、成功させる能力も備わっています。
以上のように、住宅営業として自然に身についているスキルについてご紹介いたしました。少し良く書き過ぎていると思われるかもしれませんが、実は少なからず上記のようなスキルは身に付いています。では転職市場で、どこからでもオファーがあるかというとそうではありません。なぜなら転職では、能力が身に付いているかではなく、「その能力を活かした実績があるか」だからです。転職ではこれらのことを理解して、会社を選び選考を進めていきましょう。
5つの転職先候補
住宅営業から、どのようなところであれば実績と能力を活かしやすいか、下記の5つご紹介いたします。
・リフォーム営業
・不動産営業
・IT系(リフォーム、建築系)
・建材メーカー営業
・不動産投資営業
■リフォーム営業
リフォーム営業は、住宅営業と似たような職種ですが、リフォームする内容によって大きく変わってきます。リノベーションなどの比較的大きな工事の場合には、住宅営業と非常に相性が良いです。建築関係の知識を必要として、FPなどの知識も有用です。注文住宅を販売してきた方であれば、お客様に最適な提案がしやすいです。
また、外装、屋根、設備、内装といった住宅の小規模リフォームもあります。これらの場合には、ほとんど建築関係の知識がない営業も多く在籍しており、住宅営業として働いていた方は知識面で上回ります。
店舗リフォームといったものもあり、リフォーム営業は実は多くの業種があります。会社によって、販売先もリフォーム内容も大きく変わりますので、転職候補は幅広く選択できます。
■不動産営業
不動産営業は、宅地建物取引士の資格を取ることを前提として転職した方が良いです。戸建て住宅、分譲マンション、賃貸、店舗、オフィスなど様々な物件を販売します。
住宅営業としての知識はあまり必要としないことも多いです。不動産売買の知識が必要になります。
■IT系(リフォーム、建築系)
建築、リフォーム系のポータルサイトなどを経営している業者も多くあります。このような会社の場合、IT系出身者が多く、建築関係の知識がある方は非常に少ないです。そのため、転職市場としては重宝されることもあります。
IT系の知識はなくても、PCを一般的に扱えるレベルであれば問題ないこともあります。
■建材メーカー営業
外壁材、屋根材、その他建材など多くのメーカーがいます。住宅営業から、これらのメーカーの営業に転職される方もいらっしゃいます。住宅の知識も役立ち、エンドユーザーのことまで考慮できます。転職市場としては、母数があまりないですが求人があった際には応募してみましょう。
■不動産投資営業
資産運用のための投資用マンションなどを販売する営業です。テレアポがメインとなる職種です。住宅営業としての知識はあまり関係なく、投資関係の知識が必要となります。住宅の知識も営業トークとしてお客様にアピールすることはできます。
実力主義の会社がほとんどで、年収1000万円以上の方も多くいらっしゃいます。
面接に行ってみて調べる方法もある
以上様々な職種をご紹介いたしましたが、試しに面接に行ってみることも1つの方法です。調べてみてもあまり知らない業種であったり、ニッチな業種であれば会社のことをそもそも知りませんので、面接を通して仕事を知ることも大切です。意外な職種で、あなたのことを必要としてくれているかもしれません。