入居後のクレームを減らす!新築住宅設計時のポイント

入居後のクレームを減らす!新築住宅設計時のポイント

ハウスメーカー、工務店の営業などは、引き渡し後にお客様からクレームがあったという方は多いのではないでしょうか?クレームとは言わなくても、お客様の認識が、イメージしていたものと異なっており、不満が残ってしまうということもよくあります。こういったトラブルの中でも、汚れや、メンテナンスが必要だと思わなかったという不満が多いです。新築時には、メンテナンスのことをあまり営業も話したがらないです。そして、営業も建築士も、メンテナンスのことはほとんど知らないということもあります。この記事では、入居後のクレームを減らすために知っておくべき、住宅設計時のポイントについてご紹介いたします。


メンテナンスの罠

注文住宅の設計時には、非常にオシャレで綺麗で、これ以上に良い家は無いとお客様も納得してくれます。しかし、メンテナンスについて考えている方は非常に少なく、入居してから数年で、不満が溜まってしまうということも珍しくありません。

住宅は、どれだけ良い建材を使用していても、必ずメンテナンスは必要になります。屋根外壁の塗装だけでも10年後に100万円以上がかかってしまったり、施主様が簡単なメンテナンスを怠ったがために、余計な工事をしなければならなくなってしまったということもあります。

お客様は、「新築時にそのような説明をされていなかった」「知っていたら、これを選ばなかった」というように、現状に不満があるだけでなく、メンテナンスコストがかかるのであれば、費用対効果が悪く、必要なかったと考えてしまいます。お客様は、内心「騙された!」とまで考えてしまう方もいらっしゃいます。

せっかく気に入った仕様で建設したにも関わらず、このような事態になってしまうと工務店、お客様双方にとって残念です。新築設計時には、メンテナンスの必要性についてもしっかりと説明しておくことが良いです。

家づくりでは、定期点検ができるような設計に

設計段階で、お客様が意匠性にこだわったり、設計者が意匠性重視の設計を行う場合は、注意が必要です。住宅の定期点検ができる作りになっていない場合があるからです。

床下点検は、住宅の寿命を伸ばすために非常に重要です。床下点検口があっても、床下点検ができない作りになってしまっている場合もあります。住宅全体の床下まで、人が入れないということがあるためです。床下は、住宅構造の要である、基礎・土台があり、基礎のクラックや、土台などのシロアリ被害が発生することもあり、定期点検は非常に重要です。

天井裏は、雨漏りの点検に非常に重要です。慢性的な雨漏りだけでなく、突発的な台風による雨漏りなどもどこから雨が入ってきているのか、木材などの傷み具合を知ることで、適切な対処ができます。雨漏りが起きてから、すぐの対応であれば、ほとんど問題はありません。しかし、雨漏りを数年間と放っておいてしまうと、大規模修繕が必要となってしまいます。

以上のように、住宅の構造体を定期的に点検できる作りにしておくことは、非常に重要です。

屋根外壁のメンテナンス

外観を重視し、特にトラブルになりやすいのが、屋根外壁です。おおよそ10年間はメンテナンスが要らないと説明されることが多いですが、定期点検を怠ってはいけません。住宅の立地や環境によっては、早くメンテナンスが必要になる場合もあるためです。また、飛来物による破損も早期に発見する必要があります。

メンテナンスフリーの屋根と外壁はある?

メンテナンスフリーの屋根、外壁はありません!どれだけ高級でメンテナンスフリーと謳っている建材を使用しても、メンテナンスは必ず必要になると考えましょう。メンテナンス時期は遅くなるかもしれませんが、汚損、地震・台風などによるズレによって雨水の侵入など、予期せぬことが起こることもあります。

外壁のサイディングなどは、新築時には綺麗ですが、経年劣化により美観は損なわれてきます。また、コーキングと言って、継ぎ目に使われている素材は、10年ほどで完全に劣化してしまいます。外壁からの雨漏りというのも、外壁の放置により起こります。
外壁タイルも、半永久的に持つ素材ですが、地震によりヒビが入り、破損してしまいます。

外壁・屋根ともに、メンテナンスフリーの建材として、ガルバリウム鋼板というものも注目されています。しかし、色褪せは起きますし、飛来物による破損、継ぎ目からの雨漏りなども起こり得ます。メンテナンスを全くしなくても良いと考えるのではなく、定期点検は必要で、予期せぬ事由でメンテナンスを行う必要があることもお客様に伝えましょう。

不具合(クレーム)が起きた時の対処法を知っておくこと

お客様対応する際に、重要なことは、不具合が起きた時、その不具合に対してどのように対処すれば良いかを知っておくことです。

例えば、雨漏りをした際に、どのような点検が適切で、雨漏りをしていた場合、その程度によりどのような修繕を行えば良いのかを知っておきましょう。このように、簡単にでも初期対応時に、原因や状態、その可能性、適切な対処法、必要な費用などについて伝えることで、お客様も安心します。ハッキリと伝えずに、濁してしまうと、誤魔化しているのではないかと思われてしまいます。

以上のように、クレームには、ハッキリとお伝えしましょう。また、設計時に、メンテナンスについてもお伝えすることで、長期的に信頼関係を築き続けることができます。






※この記事はリバイバル記事です。

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