戸建て住宅の需要が20~30代で増加|コロナの影響で生活スタイルの変化が要因

戸建て住宅の需要が20~30代で増加|コロナの影響で生活スタイルの変化が要因

 戸建て住宅の需要が若者世代で増加傾向にあるようです。新型コロナウイルスの影響で、リモートワークなどが浸透したことにより、都心部などで勤務する必要性が薄まってきたことが要因になります。また、地方で住宅を購入すれば、都心部でワンルームの家賃を払うよりもお得だと考えている方も多いのではないでしょうか。


リモートワークの浸透による働くスタイルの変化

 新型コロナウイルスの影響で人との接触を避け、リモートワークを推奨されています。企業はリモートワークができる人材はそのように勤務体系を変更しています。これにより、社員は会社の近くに住む必要も無くなったという方も出てきています。そして、従来は会議、会社間の打ち合わせなどは、実際にあって行うことが通常でした。しかし、これらが全てオンラインになりました。少し前までは、時間短縮と効率化のためにオンラインで打ち合わせと言ったら、社内では可能でも、会社間ではなかなか受け入れられるものではなかったと思います。そのため、フリーランスなども自宅からの打ち合わせ・商談をオンラインで行うことができるため、住む場所というものに縛られる必要が無くなってきました。

都心部の家賃は損という認識

 都心部の家賃は非常に高いです。ワンルームのアパートやマンションで月8~10万円というところも多く、神奈川などでもワンルーム月5~8万円といった相場感になります。地方で戸建住宅を購入した場合4LDK駅徒歩10分で2300万円などの物件はよくあります。35年ローンであれば月5,6万円で一軒家に住むことができるのです。賃貸は身軽というメリットがありますが、お金を捨てていると感じ、一軒家という資産を残した方がお得という考え方も浸透しつつあります。確かに、同じ家賃で土地も部屋も圧倒的に広い戸建住宅に住むことができるのであれば、そちらの方がお得に感じるでしょうし、QOLも上がるでしょう。もちろん都心部のメリットもあるため、実際に地方に引っ越すという方はまだ少数派のようです。

住環境の質を高めようという動き

 リモートワークや、外出自粛をしている期間が長いため、住環境を整えて生活の質を高めようという動きが出ています。マンションや賃貸もよりも、敷地が広く、庭のスペースがあり、建坪も大きい住宅に住むことで、より快適な生活を送りたいと考える方が多くなってきています。自宅で働いている方は、1年のほとんどを自宅で過ごすことになります。職場環境が良いところで働きたいという感情が、自然と自宅に向いたということでしょう。

戸建住宅にもテレワークを取り入れられ始めている

 住宅情報サイトでも、テレワークのしやすい家などの検索条件も適用されてきています。間取りにおいて書斎のようなスペースがあるなどの物件が出てくるようです。
 また、スウェーデンハウスでは、リモートワークハウスプランというのも紹介されています。スウェーデンではテレワークの普及率が約33%もあるようで、このようなリモートワークに対応した家の間取りというものが浸透しているようです。

Arbeta Hemma スウェーデンに学ぶテレワークでも快適な暮らし方|スウェーデンハウス【公式】|

https://www.swedenhouse.co.jp/lp/telework/

全国ネットの輸入住宅・注文住宅メーカーとして30年以上の実績を誇るスウェーデンハウス北欧デザイン・高気密高断熱の快適で安全な暮らし、長く住み継げる安心の家づくりをご提供します。

ベッドタウンのマンションより、戸建ての需要が高まる可能性あり

 従来は会社が集まっている主要駅などの周りにベッドタウンと呼ばれるような住居が多く密集した地域という構図が成り立っていました。しかし、今後はこういったベッドタウンなどのように会社に近い場所に住む必要がなくなったため、より安価で広いスペースを持つ地方の戸建や、今までは関東圏でも人気のなかった土地の安価な戸建て需要が高まるかもしれません。
 またマンションよりも戸建住宅の方が友人などを呼びやすく、子育ての騒音も気にしなくてよく、駐車場料金もかからないということで若者の需要が高まっているようです。

まとめ

 リモートワークにより働くスタイルが全く変わってしまいました。もちろんリモートワークが難しい業種もありますが、会社間の打ち合わせや、社内での会議でさえもオンラインで行うことが普通となってきました。これにより社員はリモートで勤務し、仕事を円滑に進めることができるようになりました。生活の質を高めるために都心部の割高なワンルームよりも、同じかそれより低い家賃という感覚で戸建住宅を求める人も多くなってきています。実際、ハウスメーカーや住宅情報サイトでもリモートワークを意識したマーケティングを行い始めています。住宅のトレンドも変わってくることが予想されます。




※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


住宅 戸建て

関連する投稿


住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンですが、なかでも定番といえるのは「フラット35」になるでしょう。 「フラット35」の最大の特徴は「固定金利型」であることです。 「固定金利型」であることで、借り入れの時点で返済金額がわかり、また計画も立てやすくなります。 また、この他にも民間銀行が取り扱う住宅ローンとは異なる特徴があるため、知識として理解しておくとよいでしょう。 そこで本記事では、「フラット35」の特徴や銀行ローンとの違いについて徹底解説したいと思います。


【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

住宅建築においては、非常に多くの建材が使われています。 なかでも「セメント」「モルタル」「コンクリート」については、必ず使用されるポピュラーな建材となります。 しかし、これらがどのような建材なのか、またそれぞれの違いがよくわからないという人もいるのではないでしょうか? そこで本記事では、「セメント」「モルタル」「コンクリート」について、それぞれの特徴の違いなどを徹底解説したいと思います。


プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

戸建て住宅はいくつかの種類に分けられますが、建築するときの工法によっても分類することが可能です。 代表的な工法といえば「木造軸組工法」や「木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法」、「プレハブ工法」などが挙げられます。 そして、この「プレハブ工法」で建てられた住宅が「プレハブ住宅」です。 また「プレハブ住宅」は、さらにいくつかの種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります。 そこで本記事では、「プレハブ住宅」とは具体的にどのような住宅のことをいうのか、そしてどのような種類や特徴があるのかなど、徹底解説したいと思います。


住宅業界で働く人のリフレッシュ方法まとめ

住宅業界で働く人のリフレッシュ方法まとめ

住宅営業や、現場監督など非常に忙しく接客業でもあるためクレームやトラブルも多くストレスを溜めがちです。そこで、休日はどのようにリフレッシュしているのでしょうか?ストレスをうまく発散できない方も、他の方のリフレッシュ方法を真似してみましょう!1人で休日を過ごす方も、友達と遊ぶというものまで、それぞれご紹介いたします。


【住宅建築の基礎知識】住宅の耐震性能はどこでわかる?

【住宅建築の基礎知識】住宅の耐震性能はどこでわかる?

家づくりに携わるうえで知っておきたいことのひとつに「耐震性能」があります。 というのも、日本は地震大国であり、住宅の「耐震性能」を高めることは暮らす人たちの命を守ることにつながるためです。 しかし「耐震性能」の高さはどうすればわかるのでしょうか? 住宅の「耐震性能」には目安となる基準があり、満たしているかどうかで判断することが可能となります。 そこで本記事では、住宅の「耐震性能」がわかる目安について、解説したいと思います。


最新の投稿


【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

住宅の新築工事において実際に施工を行うのは専門業者です。 しかし、場合によっては現場監督が行うケースもあり、例えば、きわめて小規模な「斫り(はつり)作業」もそのひとつとなります。 「斫り」は、工事現場でよく使用されるワードですが、いったいどのような作業のことをいうのでしょうか? そこで本記事では、現場監督がよく使う建設用語「斫り」について、具体的にどのような作業なのか解説したいと思います。


住宅現場で4Sを実践しよう!整理・整頓・清掃・清潔

住宅現場で4Sを実践しよう!整理・整頓・清掃・清潔

4Sという言葉を聞いたことがありますか?住宅の工事現場だけなどではなく、他業界でも多く用いられている言葉です。職場環境を改善するための活動で、整理、整頓、清掃、清潔、(しつけ)のことを4Sもしくは5Sと言います。この記事では、住宅現場において、4Sを行うことでどのようなメリットがあるのかについて、そもそも4Sとはどのようなことをすれば良いかからご紹介いたします。


住宅設計士必見!設計を体感できる日本住宅3選と現代住宅

住宅設計士必見!設計を体感できる日本住宅3選と現代住宅

良い住宅を建てるために多くの住宅設計事例を知ることが大切であることは言うまでもないかと思います。しかし、いくら写真や設計図などを見ていても、実際に体感するに越したことはありません。この記事では設計そのものを体感できる住宅についてご紹介いたします。


【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

住宅建築において、基礎のコンクリート打設は非常に重要な工事のひとつになります。 施工管理としても、建物の強さを左右するコンクリート打設は適切な施工が行われることをしっかりとチェックしなくてはなりません。 しかし、夏のコンクリート打設は通常とは異なる難しさがあります。 この気温の高い時期に施工するコンクリートを「暑中コンクリート」と呼び、施工管理者は施工に向けて対策を講じる必要があるなど、とくに注意が必要です。 そこで本記事では、施工管理者が注意するべき「暑中コンクリート」について、リスクと対策をご紹介したいと思います。


住宅営業マンは嫌われる?いえ、あなたが嫌われているだけです

住宅営業マンは嫌われる?いえ、あなたが嫌われているだけです

住宅営業は、何千万円もするものを扱っているため施主様も非常に慎重になっています。そのせいで、施主様の感情を読み取ることができない営業マンが多いのも事実です。慎重になっているだけなのか、営業を警戒しているのか、それともあなたを嫌っているのか。営業は少し方法を間違えると嫌われる仕事です。反対に下手なことをしなければ、営業だから嫌われるというわけではないです。もし嫌われているのであれば、営業マンのあなたが原因です。原因についてそれぞれ解説していきます。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 資格 現場監理 働き方改革 知識