住宅工事会社の4つのタイプ|向いている仕事はどこ?

住宅工事会社の4つのタイプ|向いている仕事はどこ?

住宅会社といっても、得意としている工事内容が違ったり、業務内容も違っている場合があります。この記事では、4つのタイプに分類わけして、どこの会社が転職先に向いているのかをご紹介いたします。全く住宅業界のことを知らないと、住宅を建てている会社はどこも同じと考えてしまうかもしれません。入社してからイメージしていたやりたい仕事と違うということにならないように簡単にまとめました。


住宅業界の違い

住宅といっても、全ての住宅を建てている会社はほとんどありません。多くの会社がそれぞれ専門の分野があります。
例えば住宅でいうと、
・マンション、ビル建設
・ビル、マンションリノベーション
・一般住宅リノベーション
・注文住宅
・建売住宅
・部分リフォーム
などがあります。

これら全て専門の会社があります。大手企業では、複数の分野を手がけているところもありますが、グループ会社として分かれている場合がほとんどです。つまり、完全に別の会社が専門として行っています。それだけ工事内容が違うものになります。

これらの分野を大きく4つに分類してご紹介していきます。

住宅工事会社4つのタイプ

・ゼネコン型
・ビルダー型
・施工特化型
・リフォーム型
と大きく仕事内容で分けると、このようになります。それぞれの住宅工事の特色についてみていきます。

ゼネコン型の働く環境

ビル・マンションの建設を行う会社です。こちらは入札したり、公共工事、住宅施設などを手がけます。大規模工事を扱うことが多く、入札となると1,2年後に営業の結果がわかるといったものが多いです。

働く環境としては、法人営業や、大規模工事の現場管理、一級建築士による設計といったところです。大規模の住宅施設の建設に携わってみたい方は、ゼネコン型の住宅建設会社に転職してみましょう。一般住宅のような個人宅の住宅建設とは、全く違う業態なので注意しましょう。

ビルダー型

注文住宅、建売住宅の建設を行う会社です。土地の仕入れから住宅建設までを担うことが多いです。一般住宅を建てていく建設会社で、パワービルダーと中小の工務店ではまた違いますが、大体の働き方としては同じ分類としました。

働く環境としては、一般住宅の建設工事に数多く携わることができます。住宅を0から作り上げる仕事のため、完成した時は達成感を味わうことができます。住宅についての知識がつくのはもちろんですが、これから住む人の姿を想像しやすい仕事とも言えます。一般住宅の工事そのものに携わりたいという方は、このビルダー型へ転職してみましょう。

施工特化型

フルリノベーションなどを行う建設会社です。比較的大きな規模のリフォームになると、建築士が設計しなければ請け負ってはいけないという決まりがあります。そのため、小さいリフォーム店などはこのような工事には対応できないため、施工特化型のような会社が請け負います。

簡単にいうと建築様式を変えたり、役所に建築確認申請を行う必要のある工事を請け負っています。新築などを行う技術力はあるけれども、リノベーションを主に請け負っているという会社が多いです。

今までに住んでいた思い入れのある住宅を、生活様式が変わってきたため変更したい場合、古くなってきたので躯体だけを残してスケルトンリノベーションをするという依頼も多いです。

働く環境としては、お客様に寄り添ってニーズをヒアリングし、提案施工をしていくというイメージです。お客様に積極的に関わり、住環境をより良いものにしていきたいという方は、この施工特化型の建設会社に転職してみましょう。

リフォーム型

小規模なリフォーム工事を行う会社になります。一般住宅のメンテナンスや、設備交換、部分リフォームを行うことに特化しています。工事単価としては10~200万円程度になります。

工事単価も低いため、積極的な営業、チラシ、ウェブマーケなどを取り入れている企業が多いです。体育会系の方が多く働いているイメージが強いです。

お客様への積極的な提案、細かいリフォーム知識や、デザイン力が必要な場面もあります。小さい工事が多いため、より多くのお客様に接することができます。働く環境は、体育会系の方が多く、お客様に一番近い距離で接客したいという方は、このリフォーム型の会社に転職してみましょう。

まとめ

以下4つのタイプで住宅会社についてまとめてご紹介いたしました。
・ゼネコン型
・ビルダー型
・施工特化型
・リフォーム型

法人営業、大規模住宅施設工事に携わりたい方は、ゼネコン型。一般住宅の工事そのものに携わりたい方はビルダー型。建築確認申請をしたり、より専門的な知識を使い、お客様へ提案施工をしたい方は施工特化型。体育会系、お客様に一番近い距離で接客したい方は、リフォーム型。
というような選択はいかがでしょうか。
皆様がイメージしている希望の会社に転職できる手助けになれば幸いです。



※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


住宅 転職

関連する投稿


住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンですが、なかでも定番といえるのは「フラット35」になるでしょう。 「フラット35」の最大の特徴は「固定金利型」であることです。 「固定金利型」であることで、借り入れの時点で返済金額がわかり、また計画も立てやすくなります。 また、この他にも民間銀行が取り扱う住宅ローンとは異なる特徴があるため、知識として理解しておくとよいでしょう。 そこで本記事では、「フラット35」の特徴や銀行ローンとの違いについて徹底解説したいと思います。


【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

【住宅建築の基礎知識】セメント、モルタル、コンクリートの違いとは?

住宅建築においては、非常に多くの建材が使われています。 なかでも「セメント」「モルタル」「コンクリート」については、必ず使用されるポピュラーな建材となります。 しかし、これらがどのような建材なのか、またそれぞれの違いがよくわからないという人もいるのではないでしょうか? そこで本記事では、「セメント」「モルタル」「コンクリート」について、それぞれの特徴の違いなどを徹底解説したいと思います。


プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

プレハブ住宅とはどんな住宅?種類や特徴を解説

戸建て住宅はいくつかの種類に分けられますが、建築するときの工法によっても分類することが可能です。 代表的な工法といえば「木造軸組工法」や「木造枠組壁式(ツーバイフォー)工法」、「プレハブ工法」などが挙げられます。 そして、この「プレハブ工法」で建てられた住宅が「プレハブ住宅」です。 また「プレハブ住宅」は、さらにいくつかの種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります。 そこで本記事では、「プレハブ住宅」とは具体的にどのような住宅のことをいうのか、そしてどのような種類や特徴があるのかなど、徹底解説したいと思います。


住宅業界で働く人のリフレッシュ方法まとめ

住宅業界で働く人のリフレッシュ方法まとめ

住宅営業や、現場監督など非常に忙しく接客業でもあるためクレームやトラブルも多くストレスを溜めがちです。そこで、休日はどのようにリフレッシュしているのでしょうか?ストレスをうまく発散できない方も、他の方のリフレッシュ方法を真似してみましょう!1人で休日を過ごす方も、友達と遊ぶというものまで、それぞれご紹介いたします。


【住宅建築の基礎知識】住宅の耐震性能はどこでわかる?

【住宅建築の基礎知識】住宅の耐震性能はどこでわかる?

家づくりに携わるうえで知っておきたいことのひとつに「耐震性能」があります。 というのも、日本は地震大国であり、住宅の「耐震性能」を高めることは暮らす人たちの命を守ることにつながるためです。 しかし「耐震性能」の高さはどうすればわかるのでしょうか? 住宅の「耐震性能」には目安となる基準があり、満たしているかどうかで判断することが可能となります。 そこで本記事では、住宅の「耐震性能」がわかる目安について、解説したいと思います。


最新の投稿


【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

【現場監督がよく使う建設用語】斫り(はつり)とはなに?

住宅の新築工事において実際に施工を行うのは専門業者です。 しかし、場合によっては現場監督が行うケースもあり、例えば、きわめて小規模な「斫り(はつり)作業」もそのひとつとなります。 「斫り」は、工事現場でよく使用されるワードですが、いったいどのような作業のことをいうのでしょうか? そこで本記事では、現場監督がよく使う建設用語「斫り」について、具体的にどのような作業なのか解説したいと思います。


住宅現場で4Sを実践しよう!整理・整頓・清掃・清潔

住宅現場で4Sを実践しよう!整理・整頓・清掃・清潔

4Sという言葉を聞いたことがありますか?住宅の工事現場だけなどではなく、他業界でも多く用いられている言葉です。職場環境を改善するための活動で、整理、整頓、清掃、清潔、(しつけ)のことを4Sもしくは5Sと言います。この記事では、住宅現場において、4Sを行うことでどのようなメリットがあるのかについて、そもそも4Sとはどのようなことをすれば良いかからご紹介いたします。


住宅設計士必見!設計を体感できる日本住宅3選と現代住宅

住宅設計士必見!設計を体感できる日本住宅3選と現代住宅

良い住宅を建てるために多くの住宅設計事例を知ることが大切であることは言うまでもないかと思います。しかし、いくら写真や設計図などを見ていても、実際に体感するに越したことはありません。この記事では設計そのものを体感できる住宅についてご紹介いたします。


【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

【暑中コンクリート】施工管理が注意するべき夏のコンクリート打設

住宅建築において、基礎のコンクリート打設は非常に重要な工事のひとつになります。 施工管理としても、建物の強さを左右するコンクリート打設は適切な施工が行われることをしっかりとチェックしなくてはなりません。 しかし、夏のコンクリート打設は通常とは異なる難しさがあります。 この気温の高い時期に施工するコンクリートを「暑中コンクリート」と呼び、施工管理者は施工に向けて対策を講じる必要があるなど、とくに注意が必要です。 そこで本記事では、施工管理者が注意するべき「暑中コンクリート」について、リスクと対策をご紹介したいと思います。


住宅営業マンは嫌われる?いえ、あなたが嫌われているだけです

住宅営業マンは嫌われる?いえ、あなたが嫌われているだけです

住宅営業は、何千万円もするものを扱っているため施主様も非常に慎重になっています。そのせいで、施主様の感情を読み取ることができない営業マンが多いのも事実です。慎重になっているだけなのか、営業を警戒しているのか、それともあなたを嫌っているのか。営業は少し方法を間違えると嫌われる仕事です。反対に下手なことをしなければ、営業だから嫌われるというわけではないです。もし嫌われているのであれば、営業マンのあなたが原因です。原因についてそれぞれ解説していきます。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 現場監理 働き方改革 知識 資格