住宅業界とは。転職者の心構え
まず、住宅業界とはハウスメーカーや工務店などの住宅を建てている業界のことを指します。住宅業界の企業は、戸建て住宅だけでなく、集合住宅やビルなどの管理も行っていたり、不動産事業、海外事業を行なっている企業もあります。転職をする際には、そのような企業の事業などをしっかり調べておきましょう。
住宅は、商品単価が数千万円と高価で、その商品内容も選択肢は無限にあるといっても過言ではありません。そこで、企業ごとにどのような特徴の商品を主力としているのか、理念や今後の動向などを調べておきましょう。転職者は仕事内容だけでなく、社会人として業界全体を見ることができているか、会社の成り立ちや成長に合わせて、切磋琢磨し続けることができる人材かを見られます。
志望理由の3つのポイント
志望理由は200文字や400文字などの文字数制限があるところもあり、書くべきポイントを抑えつつ、自己アピールをしなくてはいけません。まずはこの骨組み(ポイント)を決めてから、構成を考えていきましょう。
■住宅業界を志望する理由
まず数ある企業の中から、なぜ住宅業界を志望して転職活動を行なっているかを述べる必要があります。例えば、不動産業界であっても住宅の販売は行いますし、その販売数は多くなることもあります(注文住宅などのようにお客様との打ち合わせが少ないため)。そうではなく、住宅業界に携わることで、1組み1組みのお客様に対して寄り添った提案をし、そのニーズを実現しながら喜びを与えたいなどであれば、住宅業界でないとできないことでしょう。
また、施工管理であれば、注文住宅というお客様の思いがより詰まった住宅に対して、営業やお客様と打ち合わせをしながら、現場でその思いを実現するお手伝いがしたいという気持ちを伝えるなども良いでしょう。
■その会社を選ぶ理由
住宅は選択肢が無限大にあります。住宅メーカーはそれぞれの理念に沿った家づくり、ブランドごとのコンセプトに合った住宅を建てることでお客様に対して、商品としての付加価値をつけ選択しやすくし販売しています。
各メーカーのなかでもその会社を選んだ理由は必ず説明する必要があります。自分がその会社で働いたときに、どういった点に誇りを持って働くのかを想像してみましょう。そのときに売り出しているブランドのコンセプトに共感したところで、それは数年後に変わってしまうこともあります。そうではなく、ブランドのコンセプトの変遷や、企業の理念、事業展開などからその企業のお客様に与える価値・理念に共感し、自信がどのように誇りを持って働けるかを伝えましょう。
■自分が貢献できる理由
理念や企業の雰囲気に共感したからといって、相手企業からあなたが欲しいと思うかは別問題です。自分の経歴やスキルから、どのように会社に貢献できるかを伝えましょう。全く別部署への転職志望であっても、転職意欲に見合う勉強などをしてきたのかどうかを伝えることも効果的です。住宅についての勉強や、昨今のニュースなどから情報を常に仕入れていることは、意欲のアピールと、働いてからどの程度会社に貢献できるのかを企業側が判断する材料になります。
具体的な志望理由エピソード
具体的な志望理由のエピソードを考えてみましょう。ここではあくまでも1例で、志望動機を書く参考になれば幸いです。
■子供の頃アパートに住んでいた
・子供の頃アパートに住んでいて、特に不満はなかったが、大人になってから、もっと〇〇したほうが良い点が見つかった。そのため、集合住宅の販売を通してお客様の声を聞き、それを設計に伝えて長期で実現していく営業になりたい。
・アパートから一軒家に引っ越したときに、両親が非常に喜んでいたのが忘れられず、あのような笑顔により多くの人になってもらいたい。ただ、両親がもっとこうしたかったというところを住んでいて話していた。そういったことを無くす提案営業(もしくは設計)をしたい。
■家が人生において日常を作る重要な空間
・人生の大半を家で過ごすため、日常という大切な時間、空間を作りたい。普段住んでいるだけでは気づかない家の重要性を、住宅業界従事者として専門的な知識を持って、お客様に伝え、一生満足できる家を作りたい。
■インテリアが好き
・インテリアが好きでこだわっているが、まずその構造や住みやすさから提案して、その上でインテリアの提案なども行っていきたい。インテリアだけは表面上の変化なので、何十年と住む家で内面での安心や満足を与えていきたい。
転職動機だけでなく、勉強したことも伝える
転職する理由も伝える必要があります。前職の不満などではなく、前職の経験やスキルを活かし、住宅業界へ転職したという動機を伝えましょう。
また、前職の際から住宅への意欲(潜在的に持っていたものでも)を分析し、その意欲があったからこそ、住宅について勉強していたことなどを伝えましょう。
※この記事はリバイバル記事です。