住宅営業マンのオプション単価の上げ方①|イエスマンにはなるな

住宅営業マンのオプション単価の上げ方①|イエスマンにはなるな

 住宅営業マンはお客様の要望を聞き、まず気に入られて信頼してもらい、数ヶ月の打ち合わせ期間を経て契約に至ります。同じような営業をして同じ坪数同じ客層であっても単価の高い営業マンと低い営業マンがいます。その違いは知識ももちろんありますが、一番の違いはなんでしょうか。この記事ではイエスマンにならずにお客様に良い提案をすることでオプション単価を上げる方法をご紹介いたします。


注文住宅では設計時にオプションは決まる

 住宅は主に坪数や間取りを設計し、おおよその予算を出してからお客様のご予算に合っているかを相談して次の設計に進みます。その際に、外壁、屋根、外構という外観の部分のグレードを決めていきます。そして、室内の内装のグレードを決め、設備のグレードを決めるのが一般的です。オプションをどの程度のものにするかによって100~300万円も変わることもあります。営業マンにとって、どれだけ単価を上げることができるかは成績に大きく関わってきます。しかし、注意すべきことは、あまりにお客様のメリットにならない提案は後々のトラブルにもなります。住宅において専門知識を持つ営業マンは、お客様がお金を追加で払ったらから、満足いく住宅を建てることができたと思ってもらえる提案をしましょう。

お客様への提案はニーズと理論がポイント

 売るコツはお客様のイエスマンにはならないということです。お客様のご要望を聞き、スムーズな契約に持っていくことは営業にとってもお客様にとっても負担のないように見えますが、実は違います。お客様は専門知識がないため、ニーズに対して最適な設計でなかったり、不要なオプションをつけてしまうこともあります。営業マンは、お客様のニーズに対して、不必要と判断した方がいいのではないか、ここは追加した方が後々得になるなど、様々な提案をすることでお客様からも信頼されます。つまり、営業マンは適切な知識を持って、お客様のニーズに答えることで最適な提案と、お客様も満足した住宅設計のために費用を気持ちよく工面することができるのです。

部位別追加オプションの単価の上げ方

 追加オプションによるグレードの変更は様々な箇所で可能です。予算に限りはありますので、お客様のニーズに合わせてどこを提案するかを決めましょう。

外壁の追加オプション

・サイディングボード
初期費用はかかってもメンテナンスを少なくしたい方は、高性能な15年以上再塗装の必要のないものが良いです。また、外観をおしゃれにしたい場合も、おしゃれにしつつ耐久性が上がるという付加価値もつければお客様も追加しやすくなります。

・モルタル
仕上げによって費用が変わります。外観のニーズが強い方には、グレードアップをお勧めしましょう。仕上げを後から変えることは費用がかかるため、新築時に行ったほうが良いです。
 
・金属
ガルバリウム鋼板などメンテナンスが30年以上必要ないものがあります。メンテナンスフリーかつスタイリッシュな外観を好む方にオススメです。

・レンガ、タイル
費用がかなりかかるため、これらは最初にお客様から提案があるタイプで、営業マンの提案によりこちらに変更になることはほとんどないでしょう。

・電動シャッター
シャッターを電動にするニーズが高くなっています。タイマー式のものもあり非常に便利です。頻繁に開け閉めをする可能性のあるリビングだけでも電動にするとQOLが上がると提案してみましょう。

屋根の追加オプション

・スレート
一般的な屋根材になります。こちらはメンテナンスが10年以内に訪れ、最終的にはコストがかかるものになるため、予算に余裕がある方にはグレードアップして他の建材を勧めましょう。

・アスファルトシングル
近年多く採用されている屋根材になります。メンテナンス費用はそこまでかからないため、スレートよりも人気になってきています。初期費用もスレートとそこまで変わりません。新築時にはボロボロと石が落ちてくるため、最初に説明が必要です。

・ガルバリウム鋼板
ほぼメンテナンスフリーの屋根材として人気です。予算に都合があり、金属屋根の外観に抵抗がない方はこちらを薦めましょう。

・瓦
瓦も重厚感のある見た目が人気です。和瓦は費用がかかるため、軽量瓦などといわれるものが軽量かつ耐久性がありメンテナンスフリーのためお勧めです。

・太陽光発電システム
売電が話題となっていましたが、近年ではあまり特にはなりません。ただ、オール電化と蓄電池も活用すれば、光熱費を抑え、災害時にも役立ちますので人気です。



※この記事はリバイバル記事です。

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