消費者動向指数は2019年から2020年で5.8ポイントも下がっている
2024年2月現在、日経平均株価は3万円の大台を超え、不景気という雰囲気がある中、後継機のような動きを見せています。しかし消費者としての実態は不景気であり、会社が倒産、従業員の解雇、給与の削減など、打撃を受けた業界は多いです。実際、消費全般の動向を示す「消費者動向指数」は2019年から2020年で5.8ポイントも下がっています。*出典「消費動向指数」(総務省統計局)(https://www.stat.go.jp/data/cti/index2.html#last)
住宅購入のお客様も少なくなり、単価も低くなっている
消費者動向指数が下がっているということは、住宅購入のお客様の人数少なくなり、単価も低くなっているということです。飲食業や接客業のように、直接的な大打撃を受けた業界ほどの影響はないですが、ハウスメーカーでも10%以上の売り上げが減少しているところもあるようです。お客様の収入が下がれば、住宅を購入できる資金も減ってしまうため、住宅の販売単価も下がる傾向にあるようです。
一方、会社によっては総売上は落ちているけれども、住宅販売単価は上がっているという現象が起きているところもあるようです。理由は一定の富裕層ではそこまで新型コロナウイルスの影響を受けておらず、住宅購入の需要が下がっていないためです。つまり、3000万円〜5000万円程度の住宅を購入する層は買い控えが起こりましたが、5000万円〜1億円などの住宅を購入する層にとって買い控えはあまり起きず、単価が上がるということが起きているようです。
住宅営業の現社員に聞いた給与事情
住宅営業の現社員に実際売り上げの減少や、それに伴う歩合給の低下がどのくらいの影響があったかを聞いてみました。その方は新型コロナウイルスの影響で、年収が2割ほど落ち込んでしまったようです。具体的には、年収800万円が年収600万円程度になり、年間平均10棟販売していましたが、年間7棟の販売しかできず、歩合給がごっそりと無くなってしまったようです。どこの営業マンもそのような形で、中堅どころの営業マンは年収が下がっているようです。
一方、年収があまり下がっていない営業マンも中にいるようです。全体の消費者動向指数は下がっていても、1人の営業マンが年間12棟売ることに、そこまで影響を与えないためです。調子が良く、年間成績を変えることのなかった社員、成績が前年より上がった社員もいるようです。また、顧客として富裕層を相手にしていた営業マンは変わらずに成績をつけている方もいたようです。5000〜1億円程度の住宅を購入できる方はそこまで景気の影響を受けていないのかもしれません。
■リモートでの営業は成績が悪くなる
特に営業をしていて結果がつかなかった要因として、リモートワークの推奨のようです。これは営業のやり方が変わったというよりも、お客様の意識が変わったために営業成績が悪くなったようです。例えば、お客様があまり外に出ないため、住宅展示場の来店数が大幅に減りました。週末は100人以上来店していたのに、ポツポツと人が来るだけで閑散としている日もありました。このせいで見込み客が全く増えないと嘆いていた営業マンは多いようです。
また、打ち合わせや細かいご説明などもテレビ電話や資料を送付するだけになることも多く、テレビ電話ですと伝えたい情報全てを伝えきれなかったり、資料だけでは追客がうまくいかないということも多かったようです。
営業は2021年は回復の見込み!営業マンは生き残れる
2020年は消費の一番少ないピークだったものと思われます。そのため2021年は住宅業界にとっても回復が見込まれます。営業マンは年収も回復できると思われます。また、2020年に住宅営業として転職された方にとっては厳しい年で、すぐに辞めてしまった社員も多くいるようです。そのため残っているのは中堅営業マンが多く、彼らにとっては営業マンが減り、自分達に見込み客が集まるため、非常にラッキーな年になっているという事情もあるようです。
また、今年から転職を考えている方も景気の回復に伴い、ずっと売れないという状況が続くことは少ないと思われます。2020年に離職した方が多い会社であれば、営業マンを必要としている企業も多いはずです。
※この記事はリバイバル記事です。