仲介住宅営業マンから聞く、売れる営業方法
営業は方法を話してしまえば、確かにそれをやった方がいい、それなら売れそうだ、当たり前のことだということがほとんどです。しかし、そんなのは当たり前だから俺もやっている、当たり前すぎてそんなことで差がつくほど売れるようにはならないとなぜか真似しない人が多いそうです。当たり前のことを継続して徹底できるかで結果は変わると売れる営業マンは言います。なぜなら、お客様は営業マンをよく見ており、一度でも気の緩んだ発言があれば聞き逃さず、営業マンの質を判断するからです。売れる営業マンは当たり前のことを徹底しているからこそ、お客様にそういったマイナスなイメージを与える発言や行動をしません。
■お客様の購買意欲を高めるスタイルの営業マン
問い合わせ物件の反響に対し案内を行うところから営業がスタートします。この際簡単な案内と、お客様にニーズをヒアリングします。その次に住宅ローンの借り入れの話をします。ここで、支払い能力があるのかをしっかりと確認することが重要です。これは営業側がお客様の支払い能力を判断するというより、お客様が支払うことができるのかを意識してもらうことが目的になります。お客様が購入意思があり問い合わせてきたのに、何を変なことを言っているのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これが重要です。お客様は物件問い合わせの時点でまだ購入意思は固くありません。しかし、住宅ローンを実際に組んで4000万円の住宅なら購入できると確定したときお客様の意思は変わります。「この物件なら買えるかな」から「4000万円程度で家を買おう」と予算に合わせて住宅を購入しようと具体的に購入意思を持つようになります。ここから、エリア、相場の説明、現地見学を行い、売りたい物件を提案します。ここまで来るとほとんどの確率で成約まで持っていくことができます。
ここまでのことを普通にやっていると言い張る売れない営業マンは多いです。しかし実はできていません。住宅ローンの借り入れについてアプローチする際に、お客様が「具体的にこのくらいの価格なら購入しよう」と購買意欲を高めることに失敗しているのです。これを意識して営業をかけるかかけないかで、その後の現地見学などでお客様がどれだけ本気で住宅購入について考えるかが変わります。購入意思が弱い状態のお客様にいくら現地見学などをしても、お客様が決めようと思っていないため、明確な比較基準も考えていなく、ただ時間がかかるだけになってしまいます。この購買意欲を高める営業スタイルをとってから、接客が最短2回で成約することが多くなりました。
■お客様が断れないように何回もアプローチするスタイルの営業マン
上記とは反対に、何回もお客様に営業をかけて成約に持っていくトップ営業マンもいます。現地見学を何軒も行うことで、お客様にまず他の仲介会社から購入することが気が引けるという気持ちにさせます。お客様は様々な物件を見るために多くの仲介会社から紹介を受けています。そこで他社に取られないために、一番会う回数の多い営業マンは選ばれる確率が飛躍的に高くなります。他社に流れないというだけでほぼ自分から売れることが決まったようなものです。そして何軒も物件を見せることでお客様の購買意欲、どの物件がほしいかのランキングをつけ、営業マンがお客様のニーズに沿った物件をピックアップするお手伝いをしていきます。そしてお客様がこれ以上見てももう良い物件は見つからなそうと疲れ始めてきたときに、営業から「ここに決めましょう!」と後押しするだけでほとんど成約となります。
ここまでで難しいのは何回もアプローチをお客様が許してくれるかです。いくら現地見学といってもお客様も忙しかったり、他社の見学もあったりと応じてくれないことがあります。そこでお客様の時間帯に合わせ、見学も時間をかけないようにし、この物件を見たから前の方が良かった、今の物件の方がよかったとお客様に見学をしたメリットを営業から伝えます。お客様の判断基準を一緒に営業と作っていくのです。これをするだけでお客様はその営業マンでないと物件が決められないという気持ちになります。一見当たり前の営業方法に見えますが、トップ営業マンはその当たり前の営業に意識する場所が違うのです。
まとめ
一見2人の営業方法は当たり前で、どの営業マンもやっていることです。しかし、なぜそれをするのか、お客様にどのように考えていてもらわなければいけないのか。売れない営業マンは同じことをやっていても、なぜそれをしているのか理解せずにただの作業になってしまっていることも多いです。まずは何を意識して、それを実行できているのか。一つ一つトップ営業マンの真似をするところから始めてみましょう。
※この記事はリバイバル記事です。