購買心理がわからない!?住宅営業はコレを知れ

購買心理がわからない!?住宅営業はコレを知れ

住宅は、一生に一度の買い物、人生で一番高額な買い物などと言われているように、非常に高価で価値が高く、顧客にとって非常に重要なものです。これだけの買い物に対して、どのような購買心理が働いているのでしょうか?住宅営業は、表面的には理解しているつもりでも、実際にはどのように顧客が考えているのか、全く検討もつかないという方もいらっしゃると思います。この記事では、顧客の購買心理についてわかりやすくご紹介いたします。


顧客の気持ちを知る意味はない!?

タイトルが極端ですが、実は、顧客の気持ちを具体的に細かく知ることから、購買心理を把握することは、失敗してしまうこともあります。

もちろん、顧客の気持ちを知ることで、営業に活かすことは重要です。しかし、購買心理というものは、顧客の気持ちというのを知る前に、一般的な購買心理がどのようなものかを理解しておく必要があります。

理由は、顧客も自身の購買心理を理解していないからです。住宅をどのくらい欲しいと思っているのか、どのくらいの予算をかけたら良いのか、いつ購入すべきなのか、どのような間取りにすれば良いのか、全て漠然としています。そのため、顧客自身も購買意欲がどのくらいあるのかを理解していない場合がほとんどです。

顧客が購買意欲を完璧に理解しているならば、営業は要らないとも言えます。顧客が購買意思を絶対的に決定するのであれば、営業は意味がないからです。顧客が購買意思を決定できない、もしくは理解していない状況だからこそ、営業がアプローチすることによってその心理が変わるのです。

つまり、顧客の住宅購入に対する考えをヒアリングすることは大事ですが、購買心理を把握するための1つのファクターでしかありません。購買心理というのは、一般的な流れがあり、それに営業が顧客をどう乗せていくかということを考えるようにしましょう。

購入した際の心理を振り返る

住宅営業は、住宅の購入経験もなく、実際に購入に至る心理を全く経験していない方も多いです。そこで、まずは何かを購入した際の心理を振り返ってみましょう。お菓子一つにとっても、なぜそれを購入するに至ったかについて、細かく分析します。

・お菓子購入の例
↓スーパーに買い物に行った
↓お菓子が目についた
↓美味しそうに見えた
↓家に帰って食べようと思った
↓カゴに入れた

これは、行動について項目化したもので、心理を分析はしていません。

↓スーパーに買い物に行った
(冷蔵庫が空になってきた。3日分の食材を買いに行った。妻からのおつかい。仕事が休みなど)
↓お菓子が目についた
(昼頃に行ったためお腹が空いていた。お菓子が好き。おつかい。安売りをしていた。など)
↓美味しそうに見えた
(スナック菓子、チョコが好き。妻がチョコ好き。子供のおやつの買い溜め。など)
↓家で食べようと思った
(今日食べたかった。週末に食べたい。家族みんなで食べたい。など)
↓カゴに入れた
(食費に余裕があった。カゴに隙間があった。現金を多めに持ってきていた。など)

このように細かくその時に考えたこと、考えてはいないが無意識に考えていたことを洗い出してみましょう。このように購買心理というものを理解するために、小さい買い物から、どうして購入するのかを考えてみましょう。

顧客の住宅購入の心理とは

住宅購入の心理をパターン化してみましょう。

↓住宅情報サイトの閲覧
(広い家が欲しい。子供が産まれた。賃貸が嫌だ。いくらくらいか相場を知りたい。など)
↓住宅ローンシミュレーション(オンライン)
(毎月の返済額が可能か知りたい)
↓家族との相談
(家族がどう考えているのか。いつ購入するか。など)
↓工務店、不動産相談
(どの施行店が良いか。土地をどこにしようか。など)
↓打ち合わせ
(家族の部屋割り。購入してより良い生活を送りたい。など)
↓契約
(営業担当が信頼できる。予算が工面できた。など)

各ステップにおいて、どのような購買心理が働くかを想像してみましょう。実際に自分が購入しようと考えた際に、どのような考えに至るかを考えるかも重要です。また、購入しようとした際に、どのようなサイトから情報を得るのか、顧客が住宅購入のために検討材料として読む書籍などを読んでみるのも良いです。

なぜ購入に至らないのか

購買心理を考える上で、なぜ購入に至らないのか、見込みランクがアップしないのかを考えることが大事です。

例えば、工務店に相談してから購入に至らない理由です。営業担当が良くなかったのか、家族との話し合いが足りなかったのか、予算が足りなかったのか、購入に至らない心理というものを推理しましょう。これらを想定した上で、顧客がどのような心理状態にあるのかを把握することで、効果的な営業アプローチを変えることができます。

また、最初に述べたように、顧客が理由を自身で把握せずに購買意欲が下がっていることもあります。営業が、顧客の購買心理がどの段階にあるのかを把握し、それに対して的確なアプローチを行いましょう。

関連するキーワード


住宅 営業

関連する投稿


満足度アップ!住宅営業が持っておきたい資格6選

満足度アップ!住宅営業が持っておきたい資格6選

住宅営業は資格を持っている方がほとんどです。しかし、営業は資格がなくてもできる仕事なのになぜ資格を取得する必要があるのでしょうか?もちろん数千万円の契約のため、資格を持っていたらお客様は何となく安心であったり、知識も付くでしょう。ただ資格を取得して満足するのではなく、営業として意味のある使い方をしましょう!そのためにどの資格が役立つのか6つご紹介いたします。


注文住宅営業は施主の暮らし方を知るべし

注文住宅営業は施主の暮らし方を知るべし

注文住宅を購入しようとしている施主様は、今の暮らしに何かしらの不満を持ち、次の新しい住居に期待を抱いています。しかし、施主様はその不満やニーズをうまく営業や設計者に伝えることはなかなか難しいです。そこで、注文住宅営業は積極的に施主様の暮らし方を知るようにするべきです。ここまで信頼関係が築ければ、施主様も他社に行くことなく、気持ちよく住宅購入に踏み切ることができます。


【お金・土地・建物】住宅営業が知っておきたい知識3選

【お金・土地・建物】住宅営業が知っておきたい知識3選

住宅は何千万とするものであり、契約に際して様々な知識を必要とします。住宅は一生涯穏やかに過ごすために重要なものです。営業もお客様より知識がない状態で売ってしまうことは失礼ではないでしょうか?とはいっても、全ての情報を網羅することは非常に難しいです。それぞれの分野に専門家がいる世界です。そこで、住宅営業として最低限まずは知っておきたい知識について3つご紹介いたします。


住宅営業が楽しい!と思える瞬間4選

住宅営業が楽しい!と思える瞬間4選

住宅営業は、一生のお買い物である住宅を販売できるため非常にやりがいがあります。しかし、住宅営業といっても所詮は営業です。営業は大変で辛く長く続かない仕事だと言われますが、もちろん楽しいと感じる仕事でもあります。今回は、住宅営業マンに聞いた楽しいと思える瞬間を4つご紹介いたします!


住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅ローンの定番「フラット35」とは?特徴や銀行ローンとの違い

住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンですが、なかでも定番といえるのは「フラット35」になるでしょう。 「フラット35」の最大の特徴は「固定金利型」であることです。 「固定金利型」であることで、借り入れの時点で返済金額がわかり、また計画も立てやすくなります。 また、この他にも民間銀行が取り扱う住宅ローンとは異なる特徴があるため、知識として理解しておくとよいでしょう。 そこで本記事では、「フラット35」の特徴や銀行ローンとの違いについて徹底解説したいと思います。


最新の投稿


【今さら聞けない】事務に必須の「印鑑」まとめ

【今さら聞けない】事務に必須の「印鑑」まとめ

住宅会社の事務に限らず、どこの事務でも印鑑を使用します。社内文書だけでなく、社外との取引関係で契約書、見積書、様々な場面で使用されます。印鑑は法的な効力がありますが、どの印鑑をいつ使えば良いのか、なぜその印鑑を使うのかについて知らないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、会社で使う印鑑の種類や、どの場面で使用すれば良いかについてご紹介いたします。


【体験談】住宅会社の事務職はツラいよ?良いところ辛いところ

【体験談】住宅会社の事務職はツラいよ?良いところ辛いところ

住宅会社の事務員として、実際に働いた感想としては、普通の会社の事務より辛かったです。住宅会社は建設業界であり、建設業の仕事は非常に専門的で、なかなか難しいと言えます。ただ、事務員のスキルが高い女性は少なく、それでいて事務の求人は多いため、スキルを身につければ職に困らないとも言えます。体験した内容から少しでも皆様の参考になれば幸いです。


住宅会社における事務職の種類(総合・技術・営業)

住宅会社における事務職の種類(総合・技術・営業)

事務職はどの会社でも必要な業務を担う重要な仕事です。事務がいることで他の実務が円滑に進みます。住宅会社での事務は、実は様々な業務があります。住宅工事がとても複雑であるだけでなく、営業、施工外注、不動産など様々な業者、お客様とやりとりをするため、連絡だけでも煩雑になります。住宅会社での事務はどのような仕事を行なっているのでしょうか?この記事では大きく3つに分けてご紹介いたします。


【おすすめ資格5選】住宅会社の事務員に役立つ資格はどれ?

【おすすめ資格5選】住宅会社の事務員に役立つ資格はどれ?

事務員が有能であれば、仕事も非常に捗ります。住宅会社の事務としてレベルアップを図りたいという方も多いと思います。しかしただ建築士の免許を取っても、設計士や施工管理技士になるわけではないため、あまり実務では必要とされないかもしれません。そこで、事務として取得してレベルアップになる資格についてご紹介いたします。


住宅設計士は現場を知らない!?迷惑な設計士にならない方法

住宅設計士は現場を知らない!?迷惑な設計士にならない方法

住宅設計士は、建築士の資格も持ち、住宅建築の専門家です。しかし、実態としては工事現場の状況や、具体的のどのように工事が進んでいくのかをほとんど理解していない設計士も多いです。設計士は設計が仕事であって、現場見学を何日も行ったり、積極的に現場にくる方というのは少ないです。現場は、現場監督や職人が管理するもので、設計士は行く必要がないと考えている人が多いです。ただ、このような設計士は一般的に現場では迷惑で嫌われます。このような嫌われる特徴、そうならないためにどのような仕事をすれば良いのかをご紹介いたします。