内装施工とは、空間を創る仕事
建物は、柱などの構造体から、外装、内装と造られます。構造体はそれだけでは建物の見た目の違いはほとんどありません。ビルなども一部屋一部屋は全く同じ構造からなっていますが、内装が違うことによりそれぞれの空間が出来上がります。同じ部屋でも内装一つで、お寿司屋さんの空間にも、中華料理屋さんの空間にもなります。
内装施工管理職は、様々な店舗などの内装工事に関わることができます。 自分が施工に携わったお店が出来上がったとき、とても喜ばしい気持ちになります。こういったやりがいを感じるために転職される方が多い職種です。
内装施工管理の仕事内容
・発注
・職人配置
・スケジュール管理
・現場確認
(・設計、見積もり)
必要な職人に発注を行い、それぞれのスケジュール管理、現場が設計内容と差異がないかの確認を行います。設計や見積もりは、元請け会社が行う場合や、自社の他部署で行われる場合があります(人数が少ない会社の場合、施工管理者が行う場合もあります)。
内装と言っても、扱う建材の種類により職人が違うため、このように管理者が必要になります。クロス(よくある家の壁紙)、左官(漆喰など)、塗装、フローリング、畳などなど、複数できる職人もいますが、全てできる職人はほとんどいません。いたとしても、同時に進めなければ施工が終わらないため複数人が工事に入ります。これらのスケジュールを管理し、仕上がりをチェックするために専門知識を有している必要があります。
業界の構図から見る会社の選び方
建築業界は、最後の工程に行くほど下請けになります。そのため単価も低くなる傾向にあります。例えば、ビルの店舗改装をする場合、ビルオーナーもしくは店舗所有者が設計会社にデザインを依頼します。そのデザイン会社から建設会社に依頼します。その建設会社が施工を行うか、その建設会社が内装工事会社に依頼する形となります。そして内装工事会社から職人に依頼が行きます。
したがって転職先として、より元請けに近い会社の方が一般的に給与などの待遇は良いです。設計から行っている会社の方が元請けに近いと言えるでしょう。
なぜこのような構図になっているかというと、例えばクロスの工事は1日で終わりますが、内装全体の工事は1週間かかります。クロス職人はその他の6日間は暇になってしまいます。そのため設計から職人まで抱えることはほとんどないです。クロス職人は、その他の6日間を埋めるため他の会社から仕事を回してもらいます。これが建築業界の構図となっています。
内装施工管理の年収は、平均400万円
会社によって350万〜800万円などとかなり開きのある職種です。これも会社が元請けに近いかどうかで変わってきます。未経験の場合、高年収の会社に就くことは難しいため、実務経験を積み、資格などを取得することでステップアップしていくのが良いでしょう。
年収が高い会社は、デザイン設計から行い、エンドユーザーに提供している場合が多いようです。デザイン性の高い施工ほど施工管理が複雑になる傾向があるため、施工管理者も経験が必要です。
転職で役立つスキル・資格
内装施工管理職には、どのような能力が必要とされているでしょうか。
<スキル>
・マネジメント力
・コミュニケーション能力
・経理
スケジュールを管理し、職人をマネジメントし、職人と円滑なコミュニケーションを行い、正確な発注管理を行う必要があります。このような経験がある人材は転職に有利です。
<資格>
・施工管理技士
(・インテリアコーディネーター、カラーコーディネーター)
施工管理技士は、実務経験が受験資格ともなっているため、就職してから必ず取りたい資格になります。対外的にも信用が増す資格になります。1級、2級とあるため着実なスキルアップができます。インテリアコーディネーターやカラーコディネーターは内装施工管理職としては、必要とされない資格ですが、このような資格を取得していることで、知識を有していることがわかることと、意欲の面で転職に有利になるでしょう。
まとめ
空間を創る一員となれる内装施工管理職は、非常にやりがいのある仕事です。内装と言っても会社によって手掛ける工事内容も様々です。自身の関わりたい内装工事を行っている会社を見つけられるといいですね。少しでも転職のお役に立てると幸いです。
※この記事はリバイバル記事です。