現場監督の仕事8つ
現場監督は、何を管理監督しているのかについて、8つに業務を分類してみます。
1.情報管理
2.原価管理
3.受発注管理
4.工程管理
5.納材管理
6.品質管理
7.環境保全
8.安全管理
以上のように、細かく業務内容を分けると、このように分けることができます。ではそれぞれの業務がどのようなものかについてご説明いたします。
■1.情報管理
設計図、施工図などが会社内・会社間、業者に対して全て最新のものを共有、またはその共有確認を行います。工事途中で変更になることも多々あり、それらが職人まで情報が行き渡っているかの確認を行う必要があります。
現場での情報の共有も重要な仕事です。近隣状況や、現場の進捗状況、工事に附帯する様々な情報を現場の人間だけでなく、本部や工事関係者全てに共有する必要がある場合もあります。
このように工事に附帯するすべての情報を集約する業務になります。
■2.原価管理
工事原価の管理になります。資材の原価、業者の原価などを管理し、工事が赤字にならないよう、利益を確保できるように管理します。
工事中の予期せぬ追加発注などにより原価がかさむことも多くあり、予定していた原価で収まるように徹底した管理が求められます。
■3.受発注管理
受注と発注の管理ですが、依頼者からの受注内容を正確に把握し、それに対する発注内容を管理します。必要部材が不足していたりすると工事の進捗に関わるので、過不足なく滞りなくことが求められる業務です。
■4.工程管理
工事スケジュールの管理もしくは、業者のスケジュール管理になります。住宅建設では、業者が5つ以上関わることも多くあり、それぞれを隙間なく工事現場に配置する必要があります。
天候の変化により工事がずれることもあります。このような場合には予定していた業者全てがスケジュールにずれが発生するため、各所に連絡します。
■5.納材管理
資材は現場に納品されます。それらの資材も1箇所の業者から納品されるのではなく、各資材メーカー・設備メーカーから納品されます。それらが遅滞なく納品されているか、納品場所が間違っていないかの確認を行います。
■6.品質管理
建築基準法に則った施工になっているか、設計に沿った施工になっているかの確認になります。それらの確認の際には写真撮影を行います。現場監督として、徹底的な工事内容の確認と、専門的な知識、入念なチェック項目の確認が求められます。
■7.環境保全
環境というのは、工事周辺のもの全てのことを言います。環境汚染をしないということはもちろんですが、近隣の方への挨拶や、工事車両が邪魔にならないように誘導員の設置なども含まれます。
■8.安全管理
作業者の安全管理を行います。建設工事は、高所での作業や、重い資材を扱うため危険な業務も多いです。徹底した安全管理の下で施工を行えるよう現場監督が管理する必要があります。この管理を怠ると罪に問われることもあるほど、責任のある仕事です。
事務作業は1-4、現場作業は5-8
現場監督の事務作業、現場作業は、それぞれ1-4、5-8の業務です。事務所で具体的にどのような作業を行い、一方現場でどのような作業を行なっているのかについてご紹介いたします。
■現場監督の事務作業
上記1-4に述べた作業が事務作業と呼ばれるものです。事務所もしくは車中などで電話連絡をする業務になります。
情報管理は、工事管理として社内メールや、エクセルシートなどで日付と対応履歴を残すことを行なったり、近年では施工管理アプリでの一括管理を導入している企業もあります。
原価・受発注・工程管理はエクセルシートで行っているところがほとんどではないでしょうか。施工管理アプリでも管理が可能なので、これら全てアプリでの管理をしている企業もあります。企業として月に何件も工事を行う際、それぞれの現場でいくらの原価がかかっているのかを細かく算出することですら実は大変な労力が必要になります。
これらの事務作業を月に何件も行うことは、現場監督にとっても非常に負担で、労働時間が長くなってしまう要因の1つでもあります。施工管理アプリなどのIT化によって業務効率化が図られることが推奨されています。
■現場監督の現場作業
上記5-8に述べた作業が現場作業と呼ばれるものです。工事現場で実際に行う業務になります。
納材管理は、現場で納品を確認したり、納品されていない場合は宅配会社もしくはメーカーに電話で問い合わせます。品質管理は、現場での写真撮影、職人への確認指示などを行います。
安全管理は、ヘルメット、安全帯の着用、危険作業の際には声かけや職人の安全管理を再確認するなど、事故を未然に防ぐ管理を行います。
※この記事はリバイバル記事です。